タイル剝がれの原因は? 外壁リフォームの種類とメリットなどを解説!

なぜタイル剝がれが起きるのか、どのように修繕すればいいのかなど、タイル剝がれで悩んでいる方は多いでしょう。

タイル剝がれの原因は多種多様ですので、まずは原因を把握することが大切です。タイル剝がれを放置していると、どんどん状況が悪化してしまいます。また、施工不良が原因のケースもあるため、外壁リフォーム業者の選び方も重要です。

本記事では、タイル剝がれの原因や外壁リフォームの種類などを解説します。

  1. タイル剝がれの原因
  2. タイル剝がれがもたらす問題点
  3. 外壁リフォームの種類とメリット
  4. 外壁リフォーム業者の選び方と注意点
  5. タイル剝がれに関してよくある質問

この記事を読むことで、タイル剝がれがもたらす問題点や外壁リフォーム業者の選び方なども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.タイル剝がれの原因

最初に、タイル剝がれの原因をチェックしましょう。

1-1.湿度や温度の変化

タイル剝がれは、湿度や温度の変化が原因です。日本は高温多湿の環境でもあるため、湿度が高く、温度の変化が大きくなるとタイルが膨張と収縮を繰り返します。その結果、タイル剝がれが起きやすくなるのです。また、湿度や温度の変化によって、外壁タイル仕上げ部分に伸縮の働きが生じることをディファレンシャルムーブメントといいます。下地モルタル・躯体コンクリート・タイルなど、それぞれ影響を受けやすい湿度と温度が異なると、ディファレンシャルムーブメントが起こりやすくなるでしょう。

1-2.化学反応によって起きる中性化

外壁は常に紫外線や雨風にさらされているので、汚染物質が侵入しやすくなります。タイルの中に汚染物質が侵入した結果、化学反応が起きて中性化が始まってしまうのです。中性化は、タイル剝がれを誘発させる原因となります。中性化によってタイルの強度が著しく低下し、非常に危険な状態になるので早めの修繕が必要です。

1-3.トラブルが絶えない施工不良

外壁リフォームの施工不良によって、タイル剝がれが起きるケースもあります。たとえば、タイル下地の清掃が不十分だったり、不適正なプライマーを使用したりすると、タイルの圧着不足が起きやすくなるのです。タイルの圧着不足によって、タイルと下地との接着部分が弱まり、すぐに剝がれてしまいます。一般的に、タイルの裏足はデコボコの形状になっていますが、圧着が不足しているとそこに隙間が生まれ、タイル剝がれにつながるというわけです。

2.タイル剝がれがもたらす問題点

ここでは、タイル剝がれがもたらす問題点をいくつか紹介します。

2-1.歩行者の大ケガにつながる

タイル剝がれを放置していると、落下したタイルで歩行者を大ケガさせてしまう危険があります。特に、高層マンションやビルのタイルが剝がれてしまうと、落下したタイルに当たった人は命を失う恐れもあるので注意が必要です。実際に、2016年8月に東京都三鷹市で、台風の影響を受けたビルの外壁からタイルが落下し、その下を歩いていた男性に直撃したという事例もあります。歩行者の命を奪う恐れもあるため、タイル剝がれは早めの修繕が必要です。

2-2.建物の耐久性が著しく下がる

タイル剝がれは、建物の耐久性にも悪影響をおよぼします。タイルと下地の隙間から雨水が浸入すると、雨漏りの原因にもなるでしょう。下地が傷めば建物の躯体部分にも悪影響をおよぼし、耐久性が著しく低下します。建物の耐久性が下がると、地震や台風などの自然災害で受ける影響が大きくなるため、注意が必要です。特に、日本は地震の頻度が高めですので、タイル剝がれを見つけた際は早めに修繕したほうがいいでしょう。

2-3.修繕費用が高くなる

タイル剝がれを放置すればするほど、どんどん状態が悪化し、修繕費用が高額になります。早めに修繕を施しておけば低費用で済ませた工事でも、放置した結果、修繕費用が高くなってしまったというケースもよくあるので注意してください。特に、躯体部分が傷んでいる場合は、タイルの交換だけでなく、躯体部分ならではの修繕が必要になるケースがほとんどです。

2-4.住民とのトラブルになることも

住民とのトラブルになる恐れがある点も、タイル剝がれでよくある問題点です。タイル剝がれはマンションでよくある劣化症状ですが、対処が遅くなると室内が雨漏りの被害に遭(あ)ったり、タイルが落下するリスクが高まります。住民とのトラブルを防ぐためにも、タイル剝がれの報告があった際はすぐに対処してください。放置するのは絶対にNGです。

3.外壁リフォームの種類とメリット

ここでは、外壁リフォームの種類とメリットを解説します。

3-1.目地の補修

タイル剝がれが起きている場合は、まず目地の補修をすることになります。目地とは、タイル同士の隙間を埋めている部分です。一般的に、タイルの目地は10年程度で劣化するといわれています。前回の外壁メンテナンスから10年が経過している場合は、タイル剝がれが起きていないかチェックしたほうがいいでしょう。なお、目地補修の主な方法は、コーキングの打ち替えと増し打ちの2種類があります。

3-1-1.打ち替え

既存のコーキングを除去し、新しいコーキングを充填(じゅうてん)する方法です。既存のコーキングが激しく劣化している場合に採用されます。増し打ちよりも費用はかかりますが、耐久性が上がるため、安心度が高まるでしょう。

3-1-2.増し打ち

既存コーキングの上から、新しいコーキングを充填する方法です。費用を抑えることはできますが、既存のコーキングが激しく劣化している場合はおすすめできません。

3-2.接着剤の充填

狭い範囲でタイル剝がれが起きている場合は、接着剤を剝がれた箇所に充填します。そして、ステンレスピンなどの道具を用いて、タイルを固定していく方法です。なお、タイルは剝がれだけでなく、タイル自体にひび割れが生じている場合は、部分的な交換を行う必要があります。ひび割れが起きているタイルを除去し、下地を補修した後に新しいタイルを上から張り付けることになるでしょう。

3-3.外壁の張り替え

タイルの剝がれが広範囲にわたる場合、外壁の張り替えを行ったほうがいいでしょう。タイル全体を張り替えることはほとんどありませんが、劣化が進行している場合は部分的補修で補えない可能性があります。なお、外壁全体を張り替える際は費用が高額になるため、本当に必要な工事かどうか、しっかりと見極めることが大切です。専門業者と相談しながら対処法を決めてください。

3-4.外壁塗装

外壁リフォームのメインといえるのが、外壁塗装です。外壁塗装は1回限りで永久的に効果が持続すると思われがちですが、塗装替えは定期的に行う必要があります。外壁塗料の耐用年数は10年前後が目安になるため、10年ごとを目安に外壁塗装を行ったほうがいいでしょう。なお、タイルはもともと耐久性があるので塗装されないケースがほとんどですが、防水性を高めたい方は塗装がおすすめです。塗装に防水剤が含まれている塗料を用いることで、防水効果が期待できるでしょう。

4.外壁リフォーム業者の選び方と注意点

ここでは、外壁リフォーム業者の選び方と注意点を解説します。

4-1.外壁リフォームの実績があるか

前述したように、外壁リフォーム業者の施工不良によって、タイルの剝がれが生じることもあります。そのため、外壁リフォーム業者選びは、慎重に行ってください。特に、注意しておきたいのが、外壁リフォームの実績です。できるだけさまざまな現場を経験している外壁リフォーム業者のほうが、そのときの状況に合わせた最適な方法で補修ができます。実績がある外壁リフォーム業者は、ホームページ等に施工事例が掲載されているのでぜひチェックしてください。

4-2.見積書の内容が明確になっているか

タイル剝がれの修繕や外壁リフォームにいくらかかるのか、費用の内訳が見積書に記載されています。その見積書が具体的に記載されていなかったり、「工事一式」という表示になっていたりする場合は注意が必要です。内訳がしっかりと記載されている業者なら安心して依頼できますが、大ざっぱな内容になっている業者は悪徳業者の可能性があります。また、見積書は細部まで入念に確認することが大切なポイントです。分からない部分や不安要素がある場合は、すぐに業者へ確認しましょう。

4-3.外壁リフォーム業者とよくあるトラブル

よくあるのは、「見積書には記載されていない追加費用を請求された」「施工後に不具合が起きた」などのトラブルです。優良業者は、施工後に不良箇所が見つかったとしてもすぐに対応してくれますが、悪徳業者は連絡をしても対応してくれません。中には、施工不良の対応に追加費用を要求する悪徳業者も存在しています。外壁リフォーム業者とのトラブルを防ぐには、複数の業者を比較することが大切なポイントです。

4-4.外壁リフォームならオフィスチャンプへ

どの外壁リフォーム業者へ依頼すべきか悩んでいる方は、ぜひオフィスチャンプへご依頼ください。オフィスチャンプでは、主にビルやマンションを対象に無足場工法を採用した外壁リフォームを行っています。無足場工法とは、足場をかけない工法のことです。建物との間が狭い場合や費用を節約したい場合に有効となります。タイル剝がれでお悩みの方は、ぜひ一度オフィスチャンプへご相談ください。

5.タイル剝がれに関してよくある質問

タイル剝がれに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.広範囲でタイル剝がれが起きる原因は?
A.原因はさまざまですが、タイルのコーキング部分と下地の打ち継ぎ部分が合っていない可能性があります。コーキング材と呼ばれている継ぎ目部分が下地と合っていなかったり、継ぎ目部分がズレたりしていると、建物に響く振動や収縮がうまく吸収できなくなるのです。コーキング材に弾性のある材料を埋めておけば、振動や収縮を上手に吸収できるようになるでしょう。

Q.タイル剝がれを防ぐ方法は?
A.何よりも、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。定期的に外壁の状態やタイル剝がれが起きていないか確認することで、劣化症状の早期発見にもつながります。また、最近では、タイル剝がれを改善するために、躯体コンクリートにデコボコをつけ、タイルとの接着を強化する方法も出てきているのです。タイル剝がれで悩んでいる方は、まず外壁リフォーム業者に相談してみてはいかがでしょうか。

Q.タイル剝がれが起きやすい箇所は?
A.幹線道路の目の前にある建物は、車道の振動が直接響くのでタイル剝がれが起きやすくなります。前述したように、タイル剝がれは振動や収縮の影響で起きるケースが多いため、振動の影響を受けやすい箇所ほどタイル剝がれが起きやすくなるのです。外壁の状態をチェックする際は、幹線道路付近を中心に確認するといいでしょう。

Q.ピンニング工法とは?
A.部分的にタイル剝がれが起きている際に用いられる工法です。また、タイル単体が剝がれているだけでなく、下地モルタルにも浮きや剝離が発生している場合にも用いられます。一般的に、電動ドリルを使用して、躯体コンクリートに貫通するまでタイルの目地接点に穴を開け、そこにエポキシ樹脂を充填しステンレスピンを挿入するのがピンニング工法です。

Q.外壁リフォームの費用相場は?
A.施工範囲や外壁の劣化症状によって異なりますが、約20万~300万円が外壁リフォームの費用相場です。なお、タイル関連の外壁リフォーム工事費用については、下記を参考にしてください。

  • タイルの剝がれ:8,500円/㎡
  • タイルの浮き:500~1,000円/箇所
  • タイルの目地割れ補修:5,250円/㎡
  • タイルの張り替え:40,000円~/㎡

まとめ

いかがでしたか? タイル剝がれの原因は、湿度や温度の変化、経年劣化、中性化、施工不良などさまざまです。部分的なタイルの剝がれなら簡単な補修で済みますが、激しく劣化している場合は張り替えが必要になるケースもあります。まずは、外壁リフォーム業者に外壁調査を依頼するのがおすすめです。なお、オフィスチャンプでは無足場工法を採用しています。足場をかけない工法なので、できるだけ費用を抑えたい方はぜひ一度お問い合わせください。

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