外壁に使うシーリング材の種類とは?使い方とともにご紹介します。
外壁は建物を雨風から守る大切な役割を担(にな)っています。
しかし、外壁本体だけでは、防水性や耐熱性はそれほど高くありません。
ですから、サイディングやタイルなどの外壁材を張り付けます。
そこで活躍するのがシーリング材。
そこで、今回はシーリング材の種類や役割についてご紹介します。
外壁材にいろいろな種類があるように、シーリング材にも複数の種類があるのです。
外壁の素材や目的に合わせて選べば、長持ちするでしょう。
1.シーリング材とは?
シーリング材とは、住宅やビルの防水性や気密性を高めるために、外壁や窓枠の隙間に使われる建築材料です。
ご自宅の外壁がサイディングやタイルという方は、一度継ぎ目をご覧になってください。
ゴムのようなもので隙間がふさがれているでしょう。
これが、シーリング材です。
また、窓の継ぎ目などにも使われています。もともと建築資材というのは、必ず継ぎ目があるもの。
かつては、そこから隙間風や雨がふりそそいで劣化の原因になりました。
そこで、シーリング材で隙間を埋めることで雨風の侵入を防ぎ、気密性を高めて屋内の適温になった空気が外に流れないようにしているのです。
2.シーリング材の種類にはどのようなものがあるの?
シーリング材には、変形シリコン型やウレタン型、油性型などの種類があります。
また、ふたつの薬剤を混ぜ合わせるものもあるでしょう。
シーリング材は、外壁だけでなく家の至る所に使われています。
家の接着剤といえばイメージもわきやすいでしょう。
シーリング材には、それぞれの特徴があります。
ですから、使う場所に合ったシーリング材を使いましょう。
ホームセンターに行けばたくさんのシーリング材が売られていますが、必ず商品説明のところに、使用に適した場所や用途などがかかれています。
ですから、それに従って使えば問題はないでしょう。
3.シーリング材の用途や使い方とは?
では、ホームセンターなどに売られているシーリング材にはどのような用途があるのでしょうか?
この項では、使い方ともにご紹介します。
3-1.シーリング材の用途とは?
シーリング材は、外壁材そのものよりも早く劣化します。
築年数がたった家をよく見てみると、シーリング材に細かなひびが入って硬化しているのが分かるでしょう。
シーリング材が劣化すると、そこから雨風が侵入して外壁そのものが劣化します。
また、断熱性も低下するので、冷暖房費が余計にかかるようになるかもしれません。
シーリング材の劣化は外壁全体で一度に起こるわけではないのです。
たとえば、日当たりのよい場所だけ紫外線が原因で劣化が早くなったりすることは珍しくありません。
そこで、劣化した部分にシーリング材を注入し直してあげることで、補修ができるのです。
3-2.シーリング材の使い方とは?
シーリング材の使い方は接着剤とよく似ています。
劣化した部分のほこりをよくぬぐって、そこに注入してあげればよいのです。
ほこりやごみなどが残っていると、シーリング材の性能が落ちます。
特に、外壁はほこりやごみがつきやすい場所ですから、きれいにしてから塗り直しましょう。
また、シーリング材は固まるまでに時間がかかります。
ですから、ほかの場所にたれたりしないように、養生テープなどを使用しましょう。
さらに、うっかり手をついたり寄りかかったりしないように囲いなどを作っても効果的です。
4.専門の業者に依頼した方がよいケースとは?
シーリング材は継ぎ目だけでなく、外壁の内部にまでそそがれています。
ですが、時間とともに劣化して効果が薄れてくるでしょう。
ですから、最悪の場合は外壁材のサイディングが落下する恐れもあります。
また、ビルの外壁は化粧タイルなどでおおわれていることも多いでしょう。
この化粧タイルをとめているのもシーリング材です。
化粧タイルはサイディングに比べると1枚1枚の面積が小さいでしょう。
ですから、シーリング材が劣化してくると、タイルがはがれてくることもあるのです。
高さのあるビルの場合、小さいタイルとはいえ通行人に当たればけがをすることもあります。
ですから、劣化した面積が広ければ、専門の業者に頼んで大掛かりな補修をしてもらった方がよいでしょう。
業者が使うシーリング材は、ホームセンターなどで売られているものよりも扱いが難しい分強力です。
ですから、一度補修すれば数年は持ちます。
素人の補修では限界がありますから、劣化が目立ってきたら業者に依頼したほうがよいでしょう。
5.専門業者による補修の方法とは?
では最後に、専門業者による修理の方法をご紹介します。
シーリング材の劣化の状態を見て、修理方法を相談しましょう。
5-1.隙間からシーリング材を注入する方法
壁にいくつか穴をあけて、そこからシーリング材を注入する方法です。
あけた穴は後からふさぎますから、それほど目立つことはありません。
また、サイディングのつなぎ目からシーリング材を注入する方法もあります。
これは、外壁材をはがすことがありませんから、工期も短く料金も安くすむでしょう。
しかし、その代わり劣化が激しい場合は使えない方法です。
5-2.一度外壁材を撤去する方法
外壁材は、外壁の上に薄い素材を張り付けたものが一般的です。
ですから、シーリング材が劣化して内部に雨風が侵入してきた場合は、一度外壁材を撤去して外壁を補給してから、改めて張り直すという方法もあります。
こちらは、一度外壁を一部壊すわけですから、工期も長く費用もかかるでしょう。
しかし、補修をしっかりとすれば家の寿命はぐんと伸びることが多いです。
また、これを機に外壁材を変えるというケースもあります。
さらに、外壁がしっかりしている場合は外壁材の上にもう1枚外壁材を張り付ける方法もあるのです。
この方法ですと、外壁材をはがす手間が省ける分工期や費用を短縮できます。
しかし、外壁そのものが劣化して弱くなっている場合は、外壁材の重さに耐えられないこともあるでしょう。
さらに、重くなった分耐震強度に不安が出る場合もあります。
ですから、外壁材を2重にする場合は工務店とよく相談をしてください。
6.おわりに
いかがでしたか?
今回はシーリング材の種類や用途、さらに使い方などをご紹介しました。
今は、DIYで家をリフォームしたり修理をしたりすることが、人気です。
確かに、費用も安上がりですし自分好みに作ることもできるでしょう。
しかし、家は素人の手には負えないこともあるのです。
特に、外壁はしっかりと工事をしないとすぐにまた雨風が侵入してくるでしょう。
外壁が雨風で劣化すると、壁から雨漏りをすることもあるのです。
壁からの雨漏りは屋根からの雨漏りと違って、じわじわと時間をかけてしみ出してきます。
ですから、しみ出してきたときには外壁がすっかり湿気でいたんでしまっていることも多いでしょう。
シーリング材の補強はDIYの中では簡単な部類です。
ホームセンターに行けばいろいろなシーリング材も手に入るでしょう。
しかし、劣化の範囲が広い場合は無理をせずに、専門の業者の工事を依頼してください。
その方がきれいに仕上がりますし、長持ちもするでしょう。