外壁のひび割れにはどんなものがあるの？ 原因や補修方法などを紹介！
外壁のひび割れにはさまざまな種類がありますが、微細なひび割れでも放置するとどんどん悪化してしまいます。その結果、雨水が浸入し建物が劣化してしまうので注意しなければなりません。しかし、どのように補修すればいいのか、どのくらいのひび割れで補修をすべきなのか思い悩んでいる方は多いでしょう。
そこで、本記事では、外壁のひび割れが起こる原因や補修方法などについて解説します。
- 外壁のひび割れにはどんなものがあるのか？
- 外壁にひび割れが起こる原因は？
- 外壁のひび割れを放置するリスクとチェックする方法
- 外壁のひび割れを補修するには？
- 外壁補修業者を選ぶポイント
- 外壁のひび割れに関してよくある質問
この記事を読むことで、外壁のひび割れを放置するリスクや外壁補修業者選びのポイントも分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。
1．外壁のひび割れにはどんなものがあるのか？
まずは、外壁のひび割れにはどのようなものがあるのか、基本情報をチェックしておきましょう。
1-1．塗膜に発生するひび割れ
外壁のひび割れはクラックとも呼ばれ、大きく分けると2種類あります。その1つが塗膜に発生するひび割れです。塗膜に発生するひび割れの中でも、髪の毛ほどの細いひび割れから目で確認できるようになります。ヘアークラックと呼ばれている種類ですが、幅が0.3mm以下・深さが4mm以下の微細なひび割れです。特に、モルタル外壁・窯業系サイディング・コンクリート外壁に見られる現象で、外壁表面だけにひび割れが起きています。
1-2．外壁材自体に起きているひび割れ
もう1つのひび割れが、外壁材自体に起きているひび割れです。これを構造クラックといいます。塗膜に発生するひび割れは早急に処置する必要はありませんが、外壁材自体にひび割れが生じている場合はなるべく早めに補修しなければなりません。構造に影響を及ぼす可能性が高く、ヘアークラックよりも深刻なひび割れといえるでしょう。幅0.3mmを超える大きさのひび割れは、構造クラックで可能性が高いので専門業者に補修を依頼してください。
2．外壁にひび割れが起こる原因は？
ここでは、外壁にひび割れが起こる主な原因を解説します。
2-1．外壁塗装の経年劣化
外壁にひび割れが起きる最大の原因は、外壁塗装の経年劣化です。外壁は常に紫外線や雨風にさらされている状態ですので、建物の中でも1番早く劣化しやすい箇所だといわれています。時間の経過とともに劣化が進行するのはもちろんのこと、ある程度劣化するとそれがひび割れとして現れるようになるのです。特に、外壁塗装をしてから数年後にひび割れが生じた場合は、経年劣化が原因の可能性が高いでしょう。
2-2．車や電車などの振動・地震
大きなトラックや電車などが通過する際に振動が生じてしまうものですが、この振動もひび割れを起こす原因の1つです。主要道路の近くに建っている建物ほど、振動の影響を毎日受けており、その積み重ねによって外壁塗装にひび割れが生じやすくなります。また、地震による揺れが原因でヘアークラックや構造クラックが起こることもあるでしょう。地震の揺れはとても大きいので、表層の外壁塗装だけでなく外壁材もひび割れを起こす可能性があります。
2-3．外壁塗装業者の施工不良が原因になることも
外壁塗装業者の施工不良によって、ひび割れが生じるケースもあります。特に、新築や外壁塗装をして数か月～1年以内にひび割れが発生した場合は、施工不良の可能性が高いでしょう。外壁塗装の平均寿命は約10年といわれているため、外壁塗装をしてからすぐにひび割れが発生するのは施工不良しかありません。たとえば、一般的な外壁塗装の流れを飛ばしてしまったり、塗料を選択sミスしていたりするとひび割れが起こりやすくなります。
3．外壁のひび割れを放置するリスクとチェックする方法
ここでは、外壁のひび割れを放置するリスクとチェックする方法を解説します。
3-1．建物の耐久性が下がってしまう
外壁のひび割れを放置すればするほど、どんどん大きなクラックになってしまいます。その結果、ひび割れから雨水が浸入してしまい、雨漏りが発生するでしょう。特に、木造住宅の場合、雨水の浸入によって木材が腐敗しやすくなるので建物の耐久性がどんどん下がってしまいます。建物の耐久性が下がった状態で大地震が起きてしまうと、建物の崩壊につながる恐れがあるのです。安心して生活するためにも、ひび割れは早急に対処しなければなりません。
3-2．補修費用が割高になることも
建物の耐久性が著しく下がるだけでなく、補修費用が高くなるのもひび割れを放置するデメリットです。ヘアークラックの状態ですぐに補修を行えば、表面の外壁塗装をするだけで済む可能性があります。けれども、ひび割れを放置するほどどんどん悪化し外壁材や下地にまで影響を及ぼすため、下地補修が必要になるでしょう。ひび割れが悪化するほど補修の手間と時間がかかってしまい、費用が高くなってしまうので注意が必要です。
3-3．ひび割れの調査方法はさまざま
外壁のひび割れをチェックする方法はさまざまです。簡易的なチェック方法としては、クラックスケールと呼ばれる方法があります。測定するひび割れにクラックスケールを当てて、ひび割れの幅に該当する線の太さを読み取る方法です。また、ひび割れに専用のゲージ針を差し込み、ひび割れの幅を確認する方法もあります。それぞれ自分でもできるチェック方法といえるでしょう。専門家に調査してもらう際は、超音波法と衝撃弾性波法が一般的です。超音波法は超音波を透過させることによって、外壁の内部欠損を確認します。そして、衝撃弾性波法はセンサーをコンクリート表面に押し付け打撃し、その弾性波によってコンクリート表面や内部状況を検査する方法です。
4．外壁のひび割れを補修するには？
ここでは、外壁のひび割れを補修する方法を解説します。
4-1．外壁塗装の塗り替え
ヘアークラックなど微細なひび割れの場合、外壁塗装の塗り替えを行うことになるでしょう。微細なひび割れは外壁材にまで影響を及ぼしていないケースが多いため、外壁を塗装してしまえばすき間を埋めることができます。外壁の塗り替えを行う際のポイントは、ひび割れの発生を抑えるための塗料を使うことです。特に、弾性を持っている弾性塗料はひび割れ発生のリスクを抑えることができるといわれています。下塗りフィラーでひび割れのすき間を埋め、上塗りに弾性塗料で表面を保護しましょう。
4-2．外壁材のひび割れは下地補修を
外壁材のひび割れは、塗膜だけでなく外壁材にも影響を及ぼしているので下地補修が必要不可欠です。まず、補修材が汚れやゴミで剝がれおちないようにひび割れの箇所を入念に清掃します。そして、プライマーの塗布→エポキシ樹脂の充填→外壁塗装という流れで補修を行うことになるでしょう。しっかりと下地補修を行うことで、ひび割れの発生リスクを抑えられます。ひび割れの状態によっては、グラインダーと呼ばれる機械を使ってひび割れの部分をカットするケースもあるでしょう。ひび割れの面を広くすることで下地補修がしやすくなります。
4-3．チョーキング現象が起きている場合は全面塗装を行う
白い粉がつくチョーキング現象が起きている場合は、ひび割れの補修だけでなく全面塗装を行ったほうがいいでしょう。チョーキング現象は外壁塗膜が劣化している証拠です。その状態でひび割れの補修を行ったとしても、また別の箇所でひび割れが発生する可能性があります。外壁塗装が劣化しているからこそ、全面的な補修が必要です。
5．外壁補修業者を選ぶポイント
ここでは、外壁塗装業者を選ぶポイントをいくつか紹介します。
5-1．外壁塗装・ひび割れ補修の実績があるか
外壁補修業者を選ぶ際は、外壁塗装やひび割れ補修の実績があるかチェックしてください。実績を調べる方法としては、外壁補修業者のホームページをチェックするといいでしょう。これまでどのような工事を行ってきたのか・どのような補修工事に長（た）けているのか施工事例を踏まえながら確認できるはずです。なるべく、実績のある外壁補修業者に依頼したほうが、外壁の状態に適した補修をスピーディーに施してくれるでしょう。
5-2．見積書の内容が具体的に記載されているか
見積書の内容が具体的に記載されているか・料金設定が明確になっているかも、外壁補修業者選びでチェックしておきたいポイントです。外壁補修業者の中には、見積書に具体的な金額を記載せず、工事後になってから高額な費用を請求してくる悪質な業者が存在しています。「見積書とは違った金額を請求された」というトラブルも頻繁に起きているため、しっかりと金額を確認してから依頼することが大切です。念のために、追加費用が発生するケースなどもチェックしておきましょう。
5-3．スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
スタッフの対応が丁寧でスピーディーかどうかも、外壁補修業者選びの際に注目しておきたいポイントです。優良業者の多くはスタッフの対応がとても丁寧で説明が分かりやすい特徴があります。工事の途中でハプニングが起きたとしても、すぐに対応してくれる業者は安心して依頼できるでしょう。逆に、スタッフの対応が悪かったり、質問をしてもはぐらかしたりするような業者は安心して依頼できません。まずは、無料相談などでスタッフの対応をチェックしてください。なお、東京と大阪を中心に外壁工事を行っているオフィスチャンプでは無料相談を受け付けています。ひび割れの補修でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
6．外壁のひび割れに関してよくある質問
外壁のひび割れに関する質問を5つピックアップしてみました。
Q．縁切りクラックとは？
A．モルタルなどの塗り次ぎ面に発生するひび割れのことです。新旧の塗り次ぎ面に発生することが多く、モルタルの作業工程が原因で発生します。モルタルといった湿式工法の外壁材は一度に一面を仕上げなければなりませんが、途中で作業を中断したり部分的にやり直しをしたりするとひび割れが生じやすくなるのです。
Q．外壁に見られる劣化症状は？
A．ひび割れだけでなく、下記の症状が見られた際は外壁の点検・メンテナンスをおすすめします。
- 色あせ・変色
- 塗膜の剝がれ
- 反りや浮き
- 目地（シーリング部分）の劣化
- サビ・カビの発生
Q．外壁のひび割れ補修は自分でできるのか？
A．0.3mm以下のヘアークラックであれば、自分での応急処置が可能です。応急処置法としては、以下のような方法があります。
- チョーク式：セメントチョークを手で塗り込む
- スプレー式：セメントの粉を噴射して定着させる
自分で行う応急処置はあくまで一時的な対処法ですので、外壁補修業者に外壁調査を依頼してください。そのまま放置しないようにしましょう。
Q．補修費用はいくらぐらいになるのか？
A．あくまで目安となりますが、2,000～3,000円／mが費用相場になるでしょう。ひび割れ補修を行うほか、外壁塗装もする場合は約80万～150万円かかります。また、外壁材にひび割れが発生している場合は下地補修が必要になるため、さらに費用がかかるでしょう。具体的な費用を知りたい方は、外壁補修業者に外壁調査を依頼してください。
Q．見積書をチェックする際のポイントは？
A．材料費と施工費が別々に記載されているかチェックすることです。ひび割れの補修工事に使う材料・施工費が別々に書かれているのはもちろんのこと、材料に関してはメーカー名・商品名・使用量まで明細に書いてあるか確認してください。悪質な業者は見積もりで提案した材料よりも安い材料を勝手に使い利益を得ようとします。悪徳業者に引っかからないためにも、見積書を細部まで確認することが大切です。
まとめ
外壁のひび割れには、髪の毛サイズのヘアークラックと呼ばれるものもあれば、0.3mm以上の大きなひび割れなどさまざまな種類があります。まだ小さいから大丈夫と思っていても、ひび割れはすぐに悪化するものです。ほんの小さなひび割れでもすぐに対処しなければなりません。ただ自分でひび割れの補修はできないので、専門業者に相談しましょう。実績のある外壁リフォーム業者に依頼すれば、ひび割れの原因を突き止め、適切な補修を施すことができます。
