無足場工法における高所作業の安全性は? 安全対策についても紹介!

「無足場工法の危険性はどうなのか?」「無足場工法に精通している業者の選び方を知りたい」とお考えではありませんか?

外壁塗装や外壁補修の工事を足場なしでおこなうことを「無足場工法」といいます。無足場工法を採用している施工業者は増えてきていますが、依頼する側としてはその安全性について心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、無足場工法の特徴や危険性・安全対策などをご紹介します。

  1. 無足場工法の特徴やメリット・デメリット
  2. 高所作業の危険性について
  3. 無足場工法の安全対策にはどのようなものがあるのか?
  4. 無足場工法に精通している業者の選び方
  5. 無足場工法を利用した施工事例を紹介
  6. 無足場工法に関するよくある質問

この記事を読むことで、無足場工法が必要な状況や安全対策の必要性などについてわかるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.無足場工法の特徴やメリット・デメリット

まずは、無足場工法の特徴や、従来の足場と比較したうえでのメリット・デメリットをご紹介します。

1-1.足場を組まずに高所作業をおこなう工法

外壁や屋根の工事をおこなう際には、高所作業のために足場を設置するのが一般的です。しかし、足場を組むのが難しい状況では、無足場工法が採用されることがあります。無足場工法とはその名のとおり、足場を組まずにロープやブランコを使って作業場所を確保する工法です。1階部分に店舗があって足場で建物を覆い隠すことができない場合や、足場を組むスペースがない狭小地などで無足場工法が用いられることが多くなっています。

1-2.無足場工法のメリット

無足場工法のメリットは、足場を設置・撤去するための時間や費用がかからないことです。足場代は外壁工事全体の2割程度を占めるため、その分がカットできれば大きな節約効果があります。また、足場を利用して不審者が不法侵入するなどといった心配もないため、防犯面でもメリットは大きいでしょう。もちろん、隣の建物との距離が近いなどの理由で足場を設置することが困難な場合でも作業可能です。

1-3.無足場工法のデメリット

デメリットは、作業の内容と建物の形状に制限があることです。ロープに吊られながらの作業となるため、力が必要な作業には向いていません。また、14階以上のビルやマンションでの作業は認められていないので注意が必要です。そしてもう一つ、安全対策が必要になることもデメリットに挙げられます。十分な対策をして安全に作業できるようにするためにも、無足場工法の危険性についても確認しておいたほうがよいでしょう。

2.高所作業の危険性について

無足場工法では足場を組まずに高所作業をおこないますが、その危険性についても確認しておくことをおすすめします。

2-1.高所からものを落下させてしまう危険性

高所作業の危険性の一つに、資材や道具の落下が挙げられます。実際に、作業中の落下事故によってほかの作業員や通行人が負傷した事例の報告は少なくありません。また、下に停めてあった車に傷をつけてしまったケースも多く、業者が損害賠償を請求される事態になることもあります。

2-2.作業中に転落してしまう危険性

高所作業では、作業員が高所から転落するリスクについても考えておかなければなりません。特に多いのが、作業中にバランスを崩しての転落や、安全装置の不備など準備に問題があったことが原因で起きた転落です。現場復帰できるようになるまで何年も要するほどの大けがを負った例や、死亡してしまった例も報告されているため、十分注意しなければなりません。

3.無足場工法の安全対策にはどのようなものがあるのか?

無足場工法を利用する際の安全対策についてご紹介しましょう。

3-1.特別教育の受講が義務づけられている

ロープブランコを利用して高所作業をおこなうにあたって、特別教育の受講が義務づけられています。ロープ高所作業の基礎知識を、学科と実技の両面から身に着けることが主な目的です。ロープの正しい取り扱い方や労働災害防止のための措置など、さまざまな知識を習得することができます。

3-2.高強度の道具を使用する

無足場工法で高所作業をおこなう際には、使用する道具の強度もしっかりと確認しておかなければなりません。ロープが古くなっていて強度が低下していた場合などは、転落事故が発生する可能性も考えられます。ロープはもちろんのこと、ロープを吊り元に固定するための器具なども、高い強度を保っているか確認してから使用するようにしましょう。

3-3.メインロープ以外にライフラインを設ける

無足場工法で高所作業をする際には、身体保持器具を取り付けるためのメインロープのほかにライフラインを設置する必要があります。ライフラインは安全帯を取り付けるためのもので、万が一メインロープが切れてしまった場合の命綱となる存在です。

4.無足場工法に精通している業者の選び方

無足場工法に精通している業者の中から、安心して施工を任せることができる業者を選ぶポイントをご紹介します。

4-1.ホームページで施工事例やお客さまの声を確認する

無足場工法を採用している施工業者の中からどのように業者を選ぶべきか、迷われる方も多いのではないでしょうか。まずは、業者のホームページをチェックして過去の施工事例が掲載されているか確認してみてください。できるだけ無足場工法での実績が豊富な業者を選ぶことが、失敗しないためのポイントの一つです。また、ホームページに「お客さまの声」が掲載されている場合はそちらもチェックしておきましょう。そのほか、口コミサイトなどで実際のその業者を利用した人の感想を探し、悪い評判がないか確認することもおすすめします。

4-2.信頼できる優良業者かどうかを見極めるポイントは?

安心して工事を任せることができる優良業者を見極めるためには、実績や口コミ以外にも以下のポイントをチェックするとよいでしょう。

  • 自社施工管理か
  • 無料見積もりを受け付けているか
  • 見積書の内容に不明確な項目はないか
  • 保険や保証の内容は充実しているか
  • 丁寧でスピーディーな対応か

4-3.複数の業者に無料見積もりを依頼して比較する

料金については業者によって異なるため、事前に複数の業者に無料見積もりを依頼して内容を比較してみるのがおすすめです。そうすることで大まかな相場を把握できるため、業者に提示された金額が高いのか安いのかを判断しやすいでしょう。

5.無足場工法を利用した施工事例を紹介

無足場工法を利用して外壁の工事をおこなった事例をご紹介します。

5-1.狭小スペースでの外壁塗装工事

狭くて足場を組むことができない場所での外壁塗装工事を依頼された例です。ブランコ作業の利点を生かして施工し、ウレタン塗料による仕上げを実施しました。隣接する建物との間隔が狭すぎる場合は足場を組めないという理由で施工を断られることもあります。しかし、無足場工法なら狭い場所でも確実に作業できるため、満足度の高い仕上がりが期待できるのです。

5-2.ビルのコーキング工事を安価で実現

5階建てのビルのコーキング工事を無足場工法でおこなった事例です。足場を組んでの施工に比べて大幅に安く済んだことから、依頼主から大変喜ばれました。工事を見ていた近隣の方からも外壁補修の依頼があったということです。

6.無足場工法に関するよくある質問

「無足場工法について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.足場を組む場合は届け出が必要なのでしょうか?
A.足場の高さが10m以上で、組み立てから解体まで60日以上かかる場合は労働基準監督署長に届け出をする必要があります。また、足場が敷地からはみ出す場合は道路占用許可申請などが必要になる場合もあるので注意が必要です。

Q.ロープアクセス工法とブランコ工法の違いは何でしょうか?
A.どちらも作業員が吊り下がった状態で作業をおこないますが、工具の安全性に差があります。厳しい安全基準を満たした器具を使用するロープアクセス工法のほうが安全性は高いのが特徴です。

Q.無足場工法で外壁塗装をおこなうと塗料が飛散する心配はないのでしょうか?
A.塗料が飛散することもあるため、屋上から飛散防止のメッシュシートを垂らすなどして対応します。

Q.悪質な外壁工事業者に多い特徴を教えてください。
A.ホームページがない・不安をあおって契約を迫る・大幅な値引きを提示してくるなどの特徴があります。

Q.外壁塗装業者から「足場代を無料にします」と説明され、契約を迫られました。依頼しても大丈夫でしょうか?
A.「足場代無料」をうたい文句にする業者はほとんどが悪徳業者です。足場代以外の費用を相場以上に吊り上げている可能性が高いため、注意してください。

まとめ

無足場工法の特徴や安全対策の重要性などを詳しくご紹介しました。無足場工法を利用した高所作業において安全性を確保することは非常に重要です。安全対策に力を入れている優良な業者を選定する必要があるため、慎重に検討してください。オフィスチャンプでは、安全防護の着用や工具落下防止処置はもちろんのこと、命綱の使用を義務づけるなど、何よりも安全第一で施工に取り組んでいます。無料相談や無料見積もりにも対応しているので、ぜひチェックしてください。

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