マンションの屋根塗装で押さえておきたいポイントや費用などを解説!

マンションの屋根塗装は、入居率を安定させるために必要不可欠な工事です。

屋根塗装を怠ると、屋根から雨水が浸入しては雨漏りの原因になり、建物自体の耐久性が著しく低下してしまいます。しかし、どのようなタイミングで屋根塗装を行うべきなのか、具体的にどのような方法があるのかなど、屋根塗装で頭を抱えている方は多いでしょう。

そこで、本記事では、マンションの屋根塗装で押さえておきたいポイントや費用などを解説します。

  1. マンションの屋根にはどのような種類があるのか?
  2. 屋根塗装の工程をチェック!
  3. 防水塗料の種類と選び方
  4. マンション屋根塗装の費用相場
  5. マンションの屋根塗装に関してよくある質問

この記事を読むことで、マンションの屋根塗装における工程や防水塗料の選び方も分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.マンションの屋根にはどのような種類があるのか?

最初に、マンションの屋根にはどのような種類があるのか、チェックしましょう。

1-1.陸屋根(フラットルーフ)

フラットルーフとも呼ばれる陸屋根は、多くのマンションで見られる屋根の形状です。勾配のない屋根になっているため、日常的に屋根の劣化状態をチェックできるほか、リフォームしやすいというメリットもあります。また、屋根の上を有効活用できる、見た目のデザインが良い点も大きなメリットです。なお、陸屋根では主にアスファルト防水・シート防水・塗膜防水といった屋根材を使用します。

1-2.勾配(傾斜)屋根

傾斜がある屋根のことを勾配屋根といいます。勾配屋根は雨水がスムーズに流れる形状になっているため、雨漏りを防げる点がメリットです。ただし、足場が不安定になるのでメンテナンスや点検においては安全対策が必要になるでしょう。また、勾配屋根は陸屋根のように、屋上スペースの有効利用ができないというデメリットもあります。

2.屋根塗装の工程をチェック!

ここでは、屋根塗装の工程について詳しく説明します。

2-1.まずは屋根の状態をチェックする

最初に、下準備を整えるために屋根の劣化状態をチェックする必要があります。屋根がどのような状態になっているのか、詳しく把握することで最適な方法で修繕・塗装ができるからです。ほとんどの塗装業者では、工事を始める前に屋根の状態をしっかりとチェックします。屋根の劣化状態を調べる方法としては、目視と赤外線を使用した点検が一般的です。すでに、雨漏りが発生している場合は、雨漏り箇所を特定する必要があります。

2-2.屋根をキレイに洗浄する

調査結果を踏まえた上で見積書や工事内容に納得した後、正式に契約を交わし、屋根の洗浄から始まります。屋根は常に雨風や紫外線のダメージを受けているため、汚れが蓄積されている可能性があるからです。汚れが付着したまま塗装を始めると、塗膜がすぐに剝がれるなど不具合が生じやすくなるので注意してください。また、屋根の下地が傷んでいる場合は下地処理が必要になります。

2-3.下地処理・補修をする

すでに雨漏りが発生している場合は、雨漏り箇所を特定した上で補修を行うことが大切です。下地処理は塗膜の耐久性をアップさせ、塗料を均一に付着させるための大切な作業となります。下地処理や補修をせずに塗装をしてしまうと、ひび割れが発生したり、ムラができたりする恐れがあるので注意しましょう。塗料の効果を発揮させるためにも、下地処理と補修は必要です。

2-4.下塗り・中塗り・上塗り

下地処理をしっかりと済ませた後は、いよいよ塗装作業へと入ります。塗装は下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りが基本です。下塗りで屋根材と中塗り・上塗り塗料の密着性を高め、中塗りで色をつけていき、上塗りで中塗りの色ムラを補正します。中塗りと上塗りは同じ塗料を使用するため、塗料が持っている効果が発揮できるほか、耐久性も上げることが可能です。異なる塗料を使用すると耐久性が下がるので、中塗りと上塗りは同じ塗料を使用してください。

2-5.仕上げ(完了検査)

塗装作業を終えた後は、最終段階としての仕上げへと進みます。全体的にムラがないか、仕上がりに問題がないか、塗り残した箇所はないか、塗料の飛散で汚れている箇所がないかなどを調べることが大切です。さまざまな箇所を確認する作業のことを「完了検査」といい、ここで問題があれば塗装業者に対処してもらう必要があるでしょう。また、完了検査では施主の立ち会いが求められる可能性がありますが、屋根塗装の場合は塗装業者に写真や動画を撮ってもらうのがおすすめです。

3.塗料の種類と選び方

ここでは、塗料の種類と選び方を解説します。

3-1.屋根塗料の主な種類をチェック!

それでは、屋根塗料にはどのような塗料を使用すればいいのでしょうか。主な塗料としては、アクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素系塗料・無機塗料の5種類があります。それぞれの特徴について詳しく説明しましょう。

3-1-1.アクリル塗料

1㎡あたり1,500円前後という最も価格が安い塗料で、耐用年数は約5~7年と短めです。カラーバリエーションが豊富でイメージどおりのデザインに仕上げやすいというメリットはありますが、耐久性に欠けているのでこまめな塗り替えやメンテナンスが必要になります。

3-1-2.ウレタン塗料

1㎡あたり1,500~2,200円前後で耐用年数は約8年と、リーズナブルな塗料で高級感のある仕上がりになるのが特徴です。ただし、日当たりのいい場所に使用すると劣化が速まるというデメリットがあるため、こまめな塗り替えとメンテナンスが必要になるでしょう。マンションの場合、雨どいなど部分的に使用するケースがほとんどです。

3-1-3.シリコン塗料

マンションの屋根や外壁塗装によく使用されている塗料です。シリコン塗料の価格は1㎡あたり2,000~3,500円ほど、耐用年数は約13年と耐久性に優れています。ただし、シリコン塗料の中にもグレードがあるので、費用や特徴などを踏まえた上で選びましょう。

3-1-4.フッ素系塗料

1㎡あたり4,000~5,000円ほどで、耐用年数は約18年と耐久性に優れています。耐候性が非常に高いので、マンションの屋根塗装に最適です。また、親水性にも優れていることから、雨水と一緒にホコリや汚れも洗い流してくれるでしょう。

3-1-5.無機塗料

無機物が配合されている塗料で、1㎡あたり4,500~5,500円前後と価格は高めです。その分、耐用年数は約20~25年と耐久性・耐候性に優れています。また、経年劣化しにくく、カビやコケが生えにくいという点もメリットの1つです。

3-2.費用と耐用年数のバランスを考える

マンションの屋根塗装に使用する塗料は、費用と耐用年数のバランスを考えて選んでください。できるだけ費用を抑えるために最も安価なアクリル塗料を選びがちですが、アクリル塗料はメンテナンス頻度が高い塗料です。耐用年数が長めの塗料よりも頻繁に塗り替える必要があるため、トータルコストが高くなる恐れがあります。費用と耐用年数とのバランスをしっかりと考えた上で、屋根塗装で使用する塗料を選びましょう。

3-3.機能性で選ぶ

塗料の機能性もマンションの屋根塗装における大切なポイントです。塗料には、断熱・遮熱・セルフクリーニングなどさまざまな機能が備わっています。マンションの立地を考慮し、どのような機能を備えたほうがいいのか考えましょう。塗料の主な機能としては、以下のような種類があります。

  • 遮熱塗料:太陽の光を反射する機能を持った塗料。熱伝導率の屋根材を導入しているマンションに向いている
  • 断熱塗料:外へ熱が逃げないように保温してくれる機能を持った塗料。室内の温度が逃がしにくくなるため、断熱材が入っていないケースに向いている
  • 光触媒塗料:化学変化を起こす触媒によって、セルフクリーニング機能を発揮する塗料

3-4.屋根塗装は防水工事が必要不可欠

マンションの屋根塗装をする際は、防水工事も併せて済ませましょう。マンションの屋上になぜ防水工事が必要なのか疑問を感じる方は多いと思いますが、1番の理由は雨漏りを防ぐためです。前述したように、マンションの屋上は常に紫外線や雨風にさらされているため、外壁と同じように劣化しやすい傾向があります。防水工事をしっかりと施しておけば、劣化スピードを抑えられ、雨漏りを防ぐことができるでしょう。

4.マンション屋根塗装の費用相場

ここでは、マンション屋根塗装の費用相場を解説します。

4-1.屋根塗装の費用は約50万~100万円

マンションの規模や屋根の劣化状態によって異なりますが、屋根塗装の費用相場は約50万~100万円です。塗装面積が広く、劣化状態が悪くなるほど費用は高額になります。状況によっては100万円以上かかる可能性もあるため、事前調査でしっかりと塗装業者から説明を受けてください。また、屋根塗装に使用する塗料の種類によっても、費用は大きく異なります。

4-2.定期的な点検とメンテナンスが大切

できるだけ屋根塗装の費用を抑えたい方は、定期的な点検とメンテナンスを心がけてください。点検やメンテナンスを怠ると、屋根塗装の劣化に気づくことができず、塗装を行うタイミングで修繕費用が高額になる可能性があります。特に、屋根塗装の下地や内部が傷んでいる場合は下地補修が必要になるため、相場よりも費用が高くなるでしょう。

4-3.マンションの屋根塗装ならオフィスチャンプへ

どの塗装業者に依頼すべきか悩んでいる方は、ぜひオフィスチャンプへご依頼ください。オフィスチャンプでは、無足場工法を採用した外壁・屋根塗装が可能です。足場を設置せずに外壁・屋根塗装を行うことができるため、足場の設置・撤去費用が節約できるでしょう。また、マンションとビルを中心に外壁・屋根塗装を行っているからこそ、しっかりと屋根の状態をチェックし、最適な方法で塗装が行えます。無料相談も受け付けているので、ぜひ一度お問い合わせください。

5.マンションの屋根塗装に関してよくある質問

マンションの屋根塗装に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.なぜマンションの屋根は平らになっているケースが多いのか?
A.専有面積を大きく確保する必要があるからです。建築基準法に基づき、新しく建物を建てる場合は敷地面積に対する延べ床面積の制限をクリアする必要があります。そのため、勾配屋根よりも陸屋根のほうが効率よく専有面積(居住スペース)を確保できるというわけです。

Q.屋根塗装のタイミングは?
A.以前、使用した塗料の耐用年数を過ぎている場合は、早めに屋根塗装を施したほうがいいでしょう。また、以下の劣化症状が見られた際も屋根塗装を行うタイミングです。

  • 塗膜の剝がれ
  • ひび割れ(クラック)
  • ボードの破損
  • 棟板金の浮き・釘(くぎ)抜け
  • 色あせ・退色・変色
  • コケ・サビ・カビの発生

Q.工事を始める前にやるべきことは?
A.マンションの住民や近隣住民へ、工事内容についてしっかりと告知しておく必要があります。告知をせずに屋根塗装を行うと、塗料のニオイで気分が悪くなったり、塗料が飛散して洗濯物を汚したりする恐れがあるからです。トラブルを防ぐためにも、工事を始める1か月~2週間前には告知を済ませておきましょう。

Q.塗装業者とよくあるトラブルは?
A.「施工後に不具合が生じた」「見積書には記載されていない追加費用を請求された」というトラブルが起きているので注意が必要です。悪質な塗装業者はスタッフの対応が悪く、見積書の内容が大ざっぱになっていたり、「工事一式」の表記になっていたりする可能性があります。トラブルを防ぐためにも、事前にスタッフの対応や見積書を確認しておきましょう。

Q.塗装業者選びのポイントは?
A.塗装業者選びで押さえておきたいポイントは以下のとおりです。

  • マンションの屋根塗装に長(た)けているか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか
  • 無料見積もりや無料相談を受け付けているか
  • 口コミや評判がいいか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか

まとめ

マンションの屋根塗装は耐久性に優れており、機能を持った塗料を選ぶのがポイントです。耐久性が著しく低い塗料は、メンテナンス頻度が高くなるので手間と費用がかかってしまいます。まずは屋根の状態をしっかりと調べた上で、適切な方法で塗装しましょう。なお、オフィスチャンプではビルやマンションを対象に外壁・屋根塗装を行っています。マンションの屋根塗装でお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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