外壁塗装の下地処理が重要な理由は? 下地処理の流れや注意点も

「なぜ外壁塗装で下地処理を行わなければならないのか」「塗装だけでいいのでは?」など、外壁塗装の下地処理で疑問を抱いている方は多いでしょう。下地処理が必要になると費用はかかりますが、外壁塗装にとっては重要な作業です。その理由をしっかりと把握しておけば、下地処理の必要性が分かり、適切な外壁塗装ができるでしょう。

そこで、本記事では、外壁塗装の下地処理が重要な理由などを解説します。

  1. 外壁塗装の下地処理が重要な理由
  2. 外壁塗装の下地処理にはどんな方法がある?
  3. 外壁塗装の下地処理を行う流れ
  4. 外壁塗装を業者に依頼する際の注意点
  5. 外壁塗装の下地処理に関してよくある質問

この記事を読むことで、外壁塗装の下地処理を行う流れや業者に依頼する際の注意点も分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.外壁塗装の下地処理が重要な理由

最初に、なぜ外壁塗装の下地処理が重要なのか、その理由をチェックしておきましょう。

1-1.塗料の密着度を高めるため

外壁塗装の下地処理は、塗装の密着度を高めるための必要不可欠な工程です。外壁塗装といっても、すぐ外壁に塗布するわけではありません。先に、下地処理を行ってから塗装を行います。下地処理をしっかりと行うことで、外壁材と塗料の密着度が高まり、よりキレイな仕上がりになるからです。見た目だけでなく、しっかりとした塗膜ができ、外壁の劣化を抑えることができます。つまり、下地処理を行わずに外壁塗装をすると、すぐに劣化が起きてしまうというわけです。

1-2.下地処理が不十分だと……

下地処理が不十分だと、色ムラが目立ってしまったり、塗料が弾かれて仕上がりが悪くなったりしてしまいます。そのほか、以下のような劣化症状が現れるようになるでしょう。

  • ひび割れ(クラック)
  • 塗膜の剝がれ・膨れ
  • サビの再発

外壁塗装をしたばかりなのに、上記のような症状が見られる場合は下地処理がきちんとできていなかった可能性があります。いくら見た目がキレイになっていたとしても、下地処理が甘いとひび割れが起きたり、塗膜が剝がれたりしてしまうでしょう。

2.外壁塗装の下地処理にはどんな方法がある?

ここでは、外壁塗装における下地処理の方法を解説します。

2-1.高圧洗浄

下地処理の方法として、高圧洗浄があります。高圧洗浄とは、高圧洗浄機を使って外壁に付着している汚れや古い塗膜を除去するために行う作業のことです。外壁の表面についている汚れを取り除くことで、塗料との密着度を高めます。古い塗膜や汚れが付着したまま塗装をしてしまうと、新しい塗料まで一緒に剝がれてしまう恐れがあるでしょう。塗料の耐久年数を高めるためにも、高圧洗浄は必要不可欠な下地処理です。

2-2.クラック・シーリング補修

外壁にひび割れが起きていたり、シーリングが劣化したりしている場合は、クラック・シーリング補修を行います。外壁にひび割れが起きていると劣化しているサインなので、新しい塗料を塗る前にしっかりと補修しておかなければなりません。そして、外壁材と外壁材のつなぎ目にあるシーリングも劣化し、ひび割れが起きる可能性があります。シーリングは柔軟性が必要になるため、劣化し硬くなっている場合は補修を行わなければなりません。なお、クラック・シーリング補修方法は、以下のとおりとなります。

2-2-1.クラック補修

クラック補修は主に、カットシーリング工法を用います。

  1. ひび割れ部分を電動工具でUカットまたはVカットにする
  2. カットした部分にシーリングを注入する
  3. 注入後、セメント材を使ってシーリングを固める
  4. 乾燥させてからプライマーを塗る

2-2-2.シーリング補修

シーリング補修方法としては、打ち替えと打ち増しがあります。打ち替えは、既存のシーリングを除去してから新しいシーリング材を補填していく方法です。一方、打ち増しは既存のシーリング材を撤去せずに、その上から新しいシーリングを重鎮する方法となります。既存のシーリングが激しく損傷している場合は、打ち替えになるでしょう。

2-3.ケレン作業

塗料を長持ちさせ、密着度を高めるために行われるのが、ケレン作業です。主に、屋根の板金・金属の手すり・鼻隠しなどの付帯部分についているサビを除去したり、サイディング材や木材などの表現を滑らかにしたりします。いかに、ケレン作業を丁寧に行うかによって、外壁塗装の仕上がりも変わるでしょう。なお、ケレン作業では、ディスクサンダーなどの電動工具や紙やすりなどを使います。

2-4.目止め

表面を滑らかにしたり、目止め剤を使ってひび割れを埋めたりする作業のことです。目止めを行うことで、塗料の密着性を高めるほか、下塗り材の過剰な吸い込みが防止できます。なお、下地処理で使われる目止め剤は、水溶性タイプや油分が強いタイプなど多種多様です。

3.外壁塗装の下地処理を行う流れ

ここでは、外壁塗装の下地処理を行う流れを解説します。

3-1.最初に行うのは「外壁診断」

下地処理を行う前に、まずは外壁診断を実施しなければなりません。外壁診断とは、外壁がどのような状態になっているのか、どのような劣化が起きているのかを確認することです。外壁診断を行わずに塗装へ進んでしまうと、誤った方法で下地処理をしてしまい、不具合が起きてしまうでしょう。正しい方法で下地処理を行うためにも、外壁診断で外壁の状態をチェックすることが大切です。

3-2.下地処理の大まかな流れ

外壁診断を行った後、具体的な工事計画を立てます。下地処理の大まかな流れは、以下のとおりです。

  1. 高圧洗浄
  2. ケレン作業
  3. クラック・コーキング補修
  4. セメント補修
  5. パテ埋め
  6. 塗装しない箇所の養生
  7. 下塗り
  8. 中塗り・上塗り
  9. 各種手直し・最終確認

高圧洗浄で外壁に付着している汚れを落とした後、ケレン作業でサビや古い塗膜を丁寧に落とします。そして、クラック・コーキング・セメント補修を行い、パテ埋めで外壁の表面を整える流れになるでしょう。なお、セメント・モルタル質の補修を行う場合、まず劣化した部分をハンマー等でたたいて落とします。その上からセメントを打ち、コテでならして補修する方法が一般的です。そして、パテ埋めは、タッカーの穴やクギの頭をならす作業になります。

3-3.具体的な流れは業者に確認する

外壁の状態によって、具体的な流れが異なります。どのような流れでどのような作業を行うのか、下地処理の流れを業者に確認してください。ここで、しっかりと確認しておかなければ、後でトラブルになってしまう恐れがあります。スムーズかつ的確に外壁作業を行うためにも、入念な確認が必要です。

4.外壁塗装を業者に依頼する際の注意点

ここでは、外壁塗装を業者に依頼する際の注意点をいくつか紹介します。

4-1.見積書の内容は要確認

外壁塗装や下地処理は作業が細かいので、素人にとっては分かりにくいでしょう。そのため、業者にすべて任せてしまいがちですが、見積書の内容は必ず確認してください。見積書には、どのような作業にいくらかかるのか、細かく記載されています。「一式」という表記になっていたり、細かく記載されていなかったりしている場合は、悪徳業者の可能性が高いので注意が必要です。疑問点や気になるところがあれば、きちんと尋ねて解決してから依頼しましょう。

4-2.外壁塗装・下地処理の実績があるか

業者を選ぶ際は、外壁塗装・下地処理の実績があるかもチェックしておきたいポイントです。できるだけ、実績のある業者を選ぶことで、外壁の状態に合った方法で下地処理ができます。逆に、外壁塗装の実績がない業者に依頼してしまうと、間違った方法で塗料を塗ってしまったり、下地処理が行われなかったりしてしまう恐れがあるのです。その結果、塗装し直さなければならないため、費用が余計にかかってしまいます。そのようなトラブルを避けるためにも、慎重に業者を選んでください。

4-3.スタッフの対応が丁寧でスピーディーか

スタッフの対応についても、業者選びでチェックしておきたいポイントです。悪徳業者のほとんどはスタッフの対応が悪く、質問をしても説明してくれない傾向があります。はぐらかしたり、すぐに契約しようと迫ってきたりする業者は、依頼しないほうがいいでしょう。自分にとって安心できるか、信用できるスタッフかどうかを確認することが大切です。

4-4.外壁塗装・下地処理ならオフィスチャンプへ

外壁塗装・下地処理なら、ぜひオフィスチャンプにご依頼ください。東京・大阪で外壁リフォームを行っているオフィスチャンプでは、無足場工法を採用しています。無足場工法とは、足場をかけない工事のことです。屋上からロープを吊(つる)して、命綱をつけた熟練の職人が作業を行います。外壁塗装や無足場工法の知識と経験を持っている職人が作業を行うからこそ、リフォームの匠にも技術力と信頼を認められているのです。ホームページでは、これまでの実績も掲載しているのでぜひチェックしてみてください

5.外壁塗装の下地処理に関してよくある質問

外壁塗装の下地処理に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.鉄部に行う下地処理の手順は?
A.主に、以下の手順となります。

  1. ケレン工具などを使って、劣化した塗膜を取り除く
  2. 鉄部に発生しているサビをワイヤーブラシなどで削り落とす
  3. ウエスで汚れを拭き取り、鉄部をキレイにする

手すりや金属製の階段・ポスト・雨戸などは鉄でできているため、サビが発生しやすくなっています。サビを放置するとどんどん劣化してしまうため、早めの下地処理が必要です。

Q.下地処理が必要か、自分で確認する方法は?
A.手が届く1階部分の外壁を、自分の目でチェックしてみてください。ひび割れが起きていないか、塗装や建材が剝がれていないか、コーキングが劣化していないかなど、目で確認できる範囲で外壁の状態を確認します。目立ったひび割れやコーキングの劣化などがあれば、下地処理が必要です。ただし、目で見えない劣化が起きている可能性もあるため、前回の外壁塗装から10年が経過しているのであれば、業者に外壁診断を依頼したほうがいいでしょう。

Q.早急な下地処理が必要なケースは?
A.外壁やコーキング部分にひび割れが起きている場合、なるべく早めに下地処理・外壁塗装をしたほうがいいでしょう。ひび割れは放置すればするとどんどん悪化してしまい、雨が内部に浸入しては雨漏りのリスクが高まります。雨漏りは内部腐食が進行してしまうので、対応が遅くなるほど大掛かりな工事になってしまい、補修費用も割高になるでしょう。

Q.下地処理の費用相場はいくらぐらいか?
A.方法別の費用相場は、以下のとおりです。

  • 高圧洗浄:1㎡あたり約200~300円
  • ケレン作業:1㎡あたり約500~2,000円
  • コーキング補修:打ち替え 1㎡あたり約700~1,200円、打ち増し 1㎡あたり約500~900円
  • セメント補修:1㎡あたり約1,500~2,500円
  • パテ埋め:全体で約10,000~20,000円

具体的な費用に関しては、見積書に記載されているので確認してください。

Q.業者との間でよくあるトラブルは?
A.「見積書とは違う費用を請求された」「高額な追加費用を求められた」など、金銭トラブルがよく起きています。不正を働く悪徳業者は、きちんと下地補修と外壁塗装を行わず、手抜きをした上で高額な費用を請求してくる傾向があるので注意しなければなりません。外壁塗装は手抜きしやすい工事といわれているため、しっかりと対応してくれる業者に依頼することが大切です。悪徳業者とのトラブルを未然に防ぐためにも、複数の業者を比較したり、見積書の内容を確認したりしましょう。

まとめ

外壁塗装の下地処理は、塗料の密着度を高めるための必要な工程です。下地処理を行わずに塗装してしまうと、すぐに塗膜が剝がれてしまいます。そのほか、ひび割れやサビが再発したり、塗膜が膨れたりするなどの劣化症状も現れるでしょう。再び下地処理→外壁塗装をするはめになり、費用も倍以上になってしまいます。そうならないようにするためにも、外壁塗装・下地処理の実績がある業者に依頼することが大切です。なお、東京・大阪を中心に外壁塗装を行っているオフィスチャンプでは、無料相談を受け付けています。外壁塗装の下地処理でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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