外壁塗装に使われる塗料の種類をチェック! 用途に合った塗装選びのポイント

外壁塗装に使われる塗料にはどのような種類があるのか、外壁にどんな塗料を使えばいいのかなど、外壁塗装の塗料で悩んでいる方は多いでしょう。外壁塗装に用いられる塗料には、さまざまな種類があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを知ることで、より頑丈でしっかりとした外壁に仕上がるでしょう。

そこで、本記事では、外壁塗装に使われる塗料の種類などを解説します。

  1. 外壁塗装に使われる塗料の種類
  2. 塗料の特徴をチェックしよう!
  3. 用途に合った塗料を選ぶポイント
  4. 外壁塗装の塗料に関してよくある質問

この記事を読むことで、外壁塗装に使われる塗料の特徴や選び方が分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.外壁塗装に使われる塗料の種類

まずは、外壁塗装に使われる主な塗料をチェックしておきましょう。

1-1.水性塗料(水系塗料)

最近では、環境対応や安全面への理由から、水を使用する水性塗料の使用が増えています。水性塗料の大きなメリットは、VOC(揮発性有機化合物)を大幅に削減できる点です。平成27年度における環境省の調査結果によると、全VOC排出量のうち約39%が塗料から由来していることが分かりました。塗料に含まれているVOCの多くはシンナー等の有機溶剤ですので、VOC排出量を抑えることができる水性塗料を用いれば環境保全につながります。人体への悪影響も最小限に抑えられるというわけです。そのほか、有機溶剤特有のにおいがなくなったり、塗装作業時の安全も高まったりするメリットがあります。

1-2.無溶剤形塗料

個体や水あめ状態になった塗膜形成材料を熱で溶かしたり、高圧のエアレススプレーで塗布したりしながら塗膜化するのが無溶剤形塗料です。代表的な無溶剤形塗料としては、無溶剤形エポキシ樹脂塗料などがあります。現在は、外壁よりも鋼製水槽やコンクリート製水槽・FRP製水槽などの内面構造部に用いられるケースがほとんどです。

1-3.粉体塗料

粉体塗料は水性塗料と同じく、環境にやさしい塗料の一種です。水性塗料と共に注目されており、粉状の塗料となっています。有機溶剤を使用しないので、人体への影響が極めて小さく、水質汚濁・大気汚染を未然に防ぐことができるでしょう。また、溶剤形塗料と比較して塗装機の自動化が簡単にできるため、塗膜品質が安定するのも大きなメリットです。そのほか、温度・湿度の影響を受けにくい・コストパフォーマンスに優れている・耐食性や耐薬品性に優れているなどの特徴があります。ちなみに、粉体塗料は塗膜形成のプロセスによって、熱硬化性と熱可塑性(かそせい)の2種類に分かれるのでチェックしておきましょう。

  • 熱硬化性:エポキシ系・エポキシポリエステル系・ポリエルテル系・フッ素樹脂系
  • 熱可塑性:塩化ビニル・ポリエチレン・ナイロン

1-4.油性塗料

有機溶剤が使用されている塗料のことを油性塗料といいます。油性塗料は水性塗料に比べて、耐久性が抜群・仕上がりが美しい点が特徴です。現在、外壁に使用されている油性塗料の多くは、防サビ機能がついています。油性塗料は、主に外壁・屋根・鉄部に使用されるケースがほとんどです。「油性塗料はにおいがキツい……」という印象を持っていると思いますが、うすめ液に専用のシンナーを使えばにおい問題が解消できます。

2.塗料の特徴をチェックしよう!

ここでは、さらに詳しく塗料の特徴を解説します。

2-1.アクリル塗料

外壁に使われる塗料の中でも、アクリル塗料は耐久年数が約5~8年と短く、比較的安価です。その安さに惹かれる方はいますが、耐久年数が短めですので、塗装サイクルの頻度が増えることになるでしょう。また、現在では新築時も塗り替え時にもほとんど使われていません。ただし、低価格な割には発色がいいので、期間限定の建物に使われることもあります。なお、価格は1㎡あたり1,000~1,500円ほどです。

2-2.ウレタン塗料

万能な塗料といえば、ウレタン塗料です。木材から金属まで、さまざまな場所に塗ることができます。耐久年数は約7~10年と短めですが、価格は1㎡あたり1,800~2,500程度と安価です。ですが、最近はシリコン塗料の価格と差が縮まってきていることもあり、ウレタン塗料を用いるケースは減っています。

2-3.シリコン塗料

外壁塗装で最も使われているのが、シリコン塗料です。使用率が高かったこともあり、さまざまなメーカーから数多くの製品が登場しています。そのため、用途に合わせた塗料を自由に選ぶことができるでしょう。生産管理などのノウハウが蓄積されているのも、シリコン塗料ならではのメリットです。耐久年数は約10~13年、価格は1㎡あたり2,500~3,500円程度となっています。たくさんの製品が出ているからこそ、価格が安いものから高いものまで存在しているため、慎重に選ばなければなりません。

2-4.ラジカル制御型ハイブリッド塗料

ラジカル制御型ハイブリッド塗料は、2010年代より使用されることが増え始めた塗料です。耐久年数は約12~15年とシリコン塗料よりも長く、コストパフォーマンスにも優れています。ほとんどのラジカル制御型ハイブリッド塗料には低汚染機能が備わっているため、汚れにくい外壁になるでしょう。

2-5.ピュアアクリル塗料

アクリル100%のピュアアクリル塗料は、アクリル塗料から不純物を完全に除去した塗料です。フッ素塗料と同等の耐久年数(約13~15年)を誇っており、汚れにくいメリットがあります。また、弾性に優れている点が大きな特徴といえるでしょう。弾性に優れている塗料は、ひび割れを未然に防ぐことができます。特に、ひび割れが起こりやすいモルタル壁に向いている塗料です。なお、平均費用は1㎡あたり3,800~4,500円と高額になります。

2-6.フッ素塗料

ビルやマンションなどに使用されている塗料といえば、フッ素塗料です。耐候性に優れており、耐久年数は13~15年と比較的長い傾向があります。費用の相場は1㎡あたり3,500~5,000円程度です。フッ素塗料は東京スカイツリーにも使用されている塗料だけあって、抜群の信頼性を誇っています。

2-7.無機系ハイブリッド

外壁塗装に使われる塗料の中でも、最も高額なのが無機系ハイブリッドです。耐久年数が20年近くもあり、とにかく抜群の耐久性を持っている塗料といえるでしょう。無機と有機、それぞれの良いところを組み合わせている塗料です。ただし、耐久年数が長いからこそ、ほかの部分とのメンテナンスを合わせるとトータルコストが割高になります。

2-8.ナノテクノロジー塗料

親水性による低汚染機能を持っているのが、ナノテクノロジー塗料です。その機能によって、雨が降るたびに汚れを洗い流すことができます。低汚染と長寿命のフッ素とナノテクノロジーを組み合わせた塗料だからこそ、高い汚れにくさが実現できているのも大きな特徴です。ただし、まだ主流にはなっていないため、ツヤなし・彩度が低い・製造しているメーカーが限られるなどのデメリットもあります。

2-9.防水塗料

名前のとおり、防水機能が高い塗料のことです。主に、屋外の建物などに使われることが多く、弾性が強い特徴を持っています。そのため、ひび割れのリスクを抑えられるほか、塗装後は雨水の浸入を未然に防ぐことができるでしょう。

3.用途に合った塗料を選ぶポイント

ここでは、用途に合った塗料選びのポイントを解説します。

3-1.外壁材に合わせる

塗料選びのポイントとして、外壁材に合わせることが大切になります。主な外壁材としては、サイディング・モルタル・ALCボード・タイルの4種類です。それぞれの特徴と塗料との相性を解説しましょう。

3-1-1.サイディング

住宅市場で最も多い外壁の素材で、耐火性に優れており、色や柄のパターンがとても豊富です。施工時より約5~7年でつなぎ目部分の防水機能がなくなるため、防水塗料を使ったほうがいいでしょう。

3-1-2.モルタル

砂・セメント・水を練り混ぜて作った素材です。デザイン性を出すことができ、防水性能が低い特徴を持っています。ひび割れが起きやすい傾向があるため、防水塗料がおすすめです。

3-1-3.ALCボード

セメント・生石灰・石こう・アルミニウム粉末などを凝固させ、180℃の高温で高圧の蒸気をかけて10数時間養生したものをALCボードといいます。耐震性・耐火性・吸水性に優れているのが特徴です。一度、水が浸入するとひび割れが起きやすくなるため、防水系塗料で保護したほうがいいでしょう。

3-1-4.タイル

タイルは、土・石・砂といった自然素材を原料とした塗料です。自然素材を高温で焼き上げ、形成した無機質タイプとなります。無機質は劣化することなく自然界に存在し続けることができるため、耐候性に優れている塗料といえるでしょう。無機質ならではの特性を生かすために、耐候性・耐火性に優れている無機塗料がおすすめです。

3-2.外壁塗装業者に相談する

どの塗料を選べばいいのか分からないときは、外壁塗装業者に相談しましょう。優良の外壁塗装業者は、要望や予算に合わせた塗料を提示してくれます。どのような外壁にしたいのか、予算はどのくらいなのかなど詳しく伝えてみてください。また、外壁調査で外壁の状態もチェックしながら、ベストな塗料を選ぶことも大切なポイントになります。

3-3.外壁塗装ならオフィスチャンプへ

東京と大阪を中心に外壁工事をしているオフィスチャンプでは、無料相談を受け付けています。これまでさまざまな現場で経験を積んできたからこそ、どのような外壁でも迅速な対応が可能です。また、足場をかけない無足馬工法を採用しています。外壁工事は足場の設置が基本でしたが、足場の設置と撤去費用は外壁工事全体の約3分の1を占めているほど高額です。無足場工法を用いれば、足場代が丸々カットできるでしょう。

4.外壁塗装の塗料に関してよくある質問

外壁塗装の塗料に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.遮熱・断熱塗料とは?
A.太陽光を効率よく反射する・紫外線を吸収させない塗料が遮熱塗料です。そして、紫外線の影響を防ぐ塗料が断熱塗料となります。それぞれ外の影響を受けることがないため、光熱費が節約できたり、二酸化炭素の排出量を減らしたりすることができるでしょう。どちらとも環境にやさしい塗料です。

Q.塗料を決める前に押さえておきたいことは?
A.目的と予算を明確にすることです。どのような外壁にしたいのか目的がハッキリすることで、ベストな塗料が選びやすくなるでしょう。また、同じ塗料でもメーカーやグレードによって費用が異なるため、大まかな予算も事前に決めておきたいポイントです。

Q.塗料の色は何を選ぶべきか?
A.ベージュ・グレー系などの色が人気です。外壁の色選びは個人の好みになりがちですが、建物の形・素材・スタイルや周辺の環境なども考慮しなければなりません。また、面積の大小によって色の見え方が変わるため、色見本やサンプルだけでなく、実際に施工した建物を見せてもらいましょう。そのほうが、具体的なイメージも湧きやすくなります。

Q.気をつけたほうがいい外壁業者の特徴は?
A.スタッフの対応が悪い外壁業者には注意したほうがいいでしょう。また、「今だけお得なキャンペーンが利用できます」という謳(うた)い文句を前面に持ってくる業者にも気をつけてください。工事後で高額な費用を請求してくる可能性があります。

Q.外壁塗装の大まかな流れは?
A.大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 外壁業者に無料見積もりを依頼し、外壁の状態を確認してもらう
  2. 打ち合わせで見積書と塗料の種類などを確認する
  3. 仮設足場と養生シートを設置し、高圧洗浄で外壁をキレイにする
  4. 外壁が乾燥したら下地調整
  5. 下塗り→中塗り→上塗り
  6. 最終確認をして完了

まとめ

外壁塗装に使われる塗料としては、ウレタン・シリコン・フッ素・特殊塗料など多種多様です。それぞれメリット・デメリットがあるため、しっかりと把握しつつ、最適な塗料を選ぶ必要があります。どの塗料を選べばいいか悩んだときは、外壁塗装の実績がある業者に相談するといいでしょう。東京と大阪を中心に外壁塗装を行っているオフィスチャンプでは、無料相談を受け付けています。外壁塗装の塗料でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

工事費の大半を占めていた足場代をカット!工事費の大半を占めていた足場代をカット!