外壁塗装中に行う洗濯の注意点〜外干しはしないほうがいいのか?〜
外壁塗装の工事を行なっているときは、洗濯物を干すことができるのでしょうか? 「塗装のニオイが衣類についてしまうのでは」「大切な衣類が傷つくかも」と、気になっている方が多いと思います。毎日の洗濯を止めるわけにはいきませんよね。かといって、大量の洗濯物を近くのコインランドリーで済ませるのも、手間と時間、そしてお金がかかります。本記事では、そんなお悩みを解決するために、外壁塗装中の洗濯についてお話しましょう。
この記事を読むことで、外壁塗装中の洗濯方法と注意点が分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.外壁塗装の工事で知っておきたいこと
まずは、外壁塗装がどのような工事なのか、内容をしっかりと理解しておくことが大切です。工事内容を理解すれば、外壁塗装中の洗濯の注意点もチェックできるでしょう。
1-1.外壁塗装の工事内容をチェックしよう!
基本的に、外壁塗装は以下の流れで工事を行うことになります。
- 塗装業者と一緒に近所へ挨拶まわり
- 塗装箇所の足場を組み立てる
- 高圧洗浄で表面上の汚れを取り除く
- 下地処理を行う
- 塗装1回目(下塗り)
- 塗装2回目(中塗り)
- 塗装3回目(上塗り)
- 仕上げ・チェック
- 足場解体し完了
外壁塗装は塗装→乾燥→塗装という流れで、3回に分けて実施します。この3回に分けて塗装をする際は、きちんと乾かしてから次の工程へ移さなければなりません。きちんと乾燥させなければ、塗料が剝がれやすくなります。この工程を省く業者は悪徳業者の可能性が高めです。
1-2.外壁塗装の期間は約10日間~
工程が順調に進めば、一般的な戸建住宅の場合、約10日間で外壁塗装が終わります。マンションやアパートの場合は、1~3か月ほどかかるでしょう。また、下地が傷んでいる場合は下地処理が必要になるため、予想以上に時間がかかる可能性があります。さらに、雨の日が続く梅雨時期などは塗装が乾燥するまで時間がかかるため、その分だけ外壁塗装期間が延びてしまうのです。できるだけ早めに終わらせたいのなら、塗装時期にも配慮したほうがいいでしょう。
1-3.外壁塗装中の生活は何かと不便
外壁塗装の工事中は、普段の生活で成り立たないことがたくさん出てきます。たとえば、簡単に換気ができないことです。外壁の塗装工事中に窓を開けることはできますが、あまりおすすめはできません。塗料自体に害はなくても、塗料の独特なニオイがどうしても室内に入ってきます。窓を開けることにより、塗装のニオイが壁紙やソファーなど布製品に染みついてしまうこともあるのです。また、足場の組み立て時に鳴る金属音や、サビ落としをする削り音など騒音問題も出てくるでしょう。
2.外壁塗装中の洗濯は要注意!
家族が多いと、毎日の洗濯は必須ですよね。ここでは、外壁塗装中の洗濯注意点をいくつか紹介します。
2-1.外干しは避ける
晴れた日に洗濯を外へ干したい気持ちは分かりますが、外壁塗装中はできるだけ控えてください。塗装業者のほうからも外干しをしないように注意されることもあります。なぜなら、外干しをすると、どうしても塗料の飛び散りで汚れたり、独特なニオイが染みついたりしてしまうからです。「1度ついた汚れやニオイは洗濯すれば落ちる」と思われがちですが、そう簡単に落ちません。大切な衣類は特に外干しをしないようにしてください。外壁塗装中の洗濯は室内干しが基本です。
2-2.近隣の家にも外干しに注意すべき
外壁の塗装工事を行っている最中は、近隣の家にもきちんと配慮する必要があります。自身の家だけでなく、近隣の家で洗濯物を外に干している場合は、すぐに連絡してください。近隣の家にも塗料が飛び散り、洗濯物を汚してしまう恐れがあるからです。特に、住宅密集地やマンション・アパートなどは注意しなければなりません。マンション・アパートの場合は、管理会社や大家に連絡を入れてください。
2-3.外壁工事前には、近隣にきちんと挨拶をすること
最近は、外壁塗装中の洗濯物によるクレームなどのトラブルが続出しています。人様の衣類を汚してしまうと、思わぬところで費用がかさむことになるので注意が必要です。近隣住民との関係も悪化してしまい、日常生活にストレスがかかるでしょう。近隣トラブルを未然に防ぐためには、工事前にきちんと伝えておくことが大切です。できれば、塗装業者と一緒に挨拶まわりをしたほうがいいでしょう。事前に声を一言かけておくだけでも、近隣トラブルの防止へつながります。
2-4.塗装業者のパフォーマンスが発揮できない
洗濯物を外へ干すと、衣類が汚れるだけでなく、職人たちが作業しにくくなってしまいます。万が一、塗料が洗濯物についてしまうと業務責任を追われることになるため、職人たちは洗濯物に配慮しながら塗装作業をしなければなりません。職人の集中力と作業効率の低下によって、工事期間が延びてしまう可能性もあるでしょう。スピーディーかつ適切な作業を進めるためには、洗濯物の外干しを控えたほうがいいのです。
2-5.もし衣類に塗料がついた場合は捨てずに取っておく
注意していても、衣類に塗料がついてしまった場合は、すぐに服を捨てないでください。もう着ることができないからと捨てる方が多いのですが、外壁塗装業者が入っている保障の範囲で保障してもらえる可能性もあります。念のため、捨てずに取っておいたほうがいいでしょう。ただし、外壁塗装の保障は業者で異なるため、事前にチェックしておかなければなりません。
3.外壁塗装業者の選び方は?
適切な塗装を行うためには、悪徳業者と優良業者を見極めることが大切です。ここでは、外壁塗装業者の選び方とポイントを解説します。
3-1.依頼する時期は春または秋がおすすめ
外壁塗装は、塗料が乾燥しやすい時期がおすすめです。冬場は気温が下がるため乾燥しにくく、梅雨時期やは雨の日が多くなるので外壁塗装には向いていません。また、塗料が乾燥しやすいと思われがちな夏場は、太陽の強い日差しで塗料が溶けてしまう恐れがあります。そのため、おすすめは比較的穏やかな天候が続く春・秋です。春は花粉が飛び散りやすい時期でもあるため、外干しを避ける方が多いでしょう。まさに、外壁塗装にうってつけの時期といえます。
3-2.業者選びのポイントをチェック!
外壁塗装業者の中には、「平均費用よりも高く請求された」「適切な塗装をしてくれなかった」「不具合に対応してくれなかった」など、不正を働く悪質な業者がいます。外壁塗装は手抜きしやすい工事といわれているため、どうしても作業工程を省きがちです。悪徳業者と優良業者を見極めるためのポイントを以下にまとめたので、ぜひチェックしてください。
- 外壁塗装の実績があるか
- 丁寧かつ迅速な対応をしてくれるか
- 親身になってベストなプランを提案してくれるか
- どんな質問にも細かく説明してくれるか
- 無料見積もりや無料相談を受けつけているか
- 低費用かつ適切な塗装をしてくれるか
- 見積書の内容が細かく記載されているか
- 施工実績がホームページ等にきちんと掲載されているか
- 口コミや評判がいいか
3-3.外壁塗装の費用は約80万~150万円
外壁塗装の費用相場は、約80万~150万円です。外壁塗料業者へ依頼する前に、必ず見積書でいくらかかるのか確認してください。見積書には、どんな作業や塗料にいくらかかるのか、具体的な内訳が記載されています。基本的に、外壁塗装の費用内訳は、塗料代・工事代(人件費)・足場代などです。比率は、塗料代が約20%、工事代が約30%、足場代が約20%で、残りは諸費用となります。また、選ぶ塗料によっても大きく変動するため、業者と打ち合わせを重ねながら納得した上で工事を始めてくださいね。
3-4.費用を抑えるポイントは足場の組み立て
塗料代と工事代を無理に節約すると適切な塗装ができなくなるのでおすすめしませんが、できるだけ費用を抑えたい方は足場を組み立てなくても工事できる業者へ依頼しましょう。たとえば、足場をかけない外壁工事を行なっている「オフィスチャンプ」では、足場代を節約することができます。前述したとおり、足場代は外壁塗装において全体費用の約20%を占めている項目です。つまり、足場をかけずに外壁塗装を行えば、その分だけ節約できます。ただし、足場をかけない外壁塗装に長けている業者を選ぶことが大切なポイントです。
3-5.訪問業者に要注意!
きちんとした塗装業者を選ぶことで、適切な作業がスムーズに進み、スケジュール通りで作業を終わらせることができます。しかし、中には、必要な工程を行わず、高額な費用を請求する悪徳業者が存在しているので注意しなければなりません。特に、注意しておきたいのが訪問業者です。突然、家にやってきては「今すぐ外壁塗装をしたほうがいい」「今ならお得に塗装できる」などの謳(うた)い文句で契約を取ろうとする業者は悪徳業者の可能性があります。訪問業者がやってきた際は、玄関に入れず、インターフォンで断るようにしましょう。
4.外壁塗装中の洗濯に関してよくある質問
外壁塗装中の洗濯に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.塗装工事中に気をつけておきたいことは?
A.塗料を塗る前に、高圧洗浄で壁の汚れを落とす工程があります。この作業の前に、戸締りをしっかりしておきましょう。高圧洗浄の場合、強い水圧で窓や換気扇のすき間から水が入り込んでしまうことがあります。念のため、作業員にもしっかり閉めておく箇所を事前に聞いてください。
Q.室内干しのニオイ対策は?
A.扇風機やサーキュレーターを上手に活用してください。扇風機などで洗濯物に風を当てておくだけで乾きが早くなるだけでなく、部屋干し臭や生乾きの独特なニオイを抑えることができます。また、なるべく衣類同士の間隔を開けて通気性をよくすることも大切なポイントです。さらに、室内干しでも早く乾く方法としては、干す前にアイロンをかけるという方法があります。濡れた衣類にアイロンをかけると乾きが早くなり、時間短縮につながるのでおすすめです。
Q.洗濯を干せる外壁塗装の工程は?
A.外壁塗装の工程の中には、洗濯を干せる工事内容があります。たとえば、バルコニー・ベランダ防水工事、破風板塗装、屋根塗装以外の細かな工事などです。これらの工程は洗濯物が外に干せる可能性が高いので、事前に業者へ相談してください。逆に、高圧洗浄・屋根塗装・外壁塗装・仮説足場設置・足場解体工事は、絶対に洗濯物が干せない工程です。
Q.外壁塗装中、いつから洗濯物が干せるのか?
A.一般的に、足場を組み高圧洗浄から塗装の仕上がりまで約1週間〜10日はかかるので、その期間中は外干しができません。ただし、サンルームや乾燥機つき洗濯機を利用している家庭なら、外壁塗装中でも洗濯物を乾かすことができるでしょう。また、外壁塗装中でも工夫によっては外干しができます。たとえば、塗料が飛散しにくいローラー塗装にしたり、先にバルコニーから塗装をしてもらったりするなどです。養生シートを前面に張ることで、仮のサンルームも作ることができます。塗装中でも外干しをしたい場合は、事前に業者へ相談してください。
Q.足場をかけずに塗装を行うメリットは?
A.洗濯物が干せる機会ができるだけでなく、防犯対策にもなります。足場を作ると、不審者が室内に侵入しやすくなるので、防犯上のデメリットが出てくるでしょう。しかし、足場なしの場合は防犯上有利となり、安心して生活できます。また、足場のせいで太陽光が当たらない・薄暗いという生活面におけるストレスも軽減できるのです。
まとめ
いかがでしたか? 外壁塗装中の洗濯物は、外干しを避けて室内干しにするのが基本です。外に干してしまうと、泥水や塗料で衣類が汚れてしまいます。自身の家だけでなく、近隣の家にも外壁塗装中の洗濯について注意を促しておかなければなりません。どうしても干したいときは、塗装していない側で干す方法もありますが、塗料や汚れが付着する可能性があります。衣類を守るためには、やはり室内で干したほうがベストな洗濯でしょう。スムーズに作業が終わらせられるよう、なるべく外壁塗装の実績がある優良業者を選んでくださいね。