ローラー塗装と吹き付け塗装の特徴は? 外壁塗装での使い分け方も!

外壁塗装を依頼するにあたって「ローラー塗装と吹き付け塗装はどちらがよいのか?」と疑問に思う人も多いでしょう。どの塗装方法をすすめてくるかは業者によって異なるため、最適な工法を見極めるのは難しいところです。

この記事では、ローラー塗装と吹き付け塗装の特徴や使い分け方について詳しくご紹介しましょう。

  1. ローラー塗装の特徴を紹介
  2. 吹き付け塗装の特徴を紹介
  3. ローラー塗装と吹き付け塗装を使い分けるには?
  4. ローラー塗装と吹き付け塗装に関するよくある質問

この記事を読むことで、塗装方法による仕上がりの違いや、塗装方法を選ぶ際の条件などが分かるはずです。

1.ローラー塗装の特徴を紹介

まずは、ローラー塗装の特徴やよいところ・注意点などをまとめました。

1-1.メリット

ローラー塗装では塗料が飛び散ることがほとんどありません。その分、塗料が無駄になりにくいという点がメリットです。塗料の飛び散りに備えておこなう塗装前の養生も、比較的簡単なもので済みます。また、ローラーは職人にとっても比較的扱いやすい道具なので塗りムラができにくく、通常だと塗りにくさを感じることが多い高所の塗装も、きれいに仕上がるという点もメリットです。

1-2.デメリット

その反面、ローラー塗装には、吹き付け塗装に比べて作業時間がかかること・仕上がりに個性が出ないことなどのデメリットもあります。ただし、仕上がりについては「個性を出したくない」という人にとってはデメリットにはなりません。また、塗装する場所の形状や広さによってサイズや毛の長さが異なるローラーを複数用意しなければならないため、業者としては手間がかかるのも問題点の一つです。

1-3.刷毛(はけ)も一緒に使うことが多い

ローラーでベースを塗った後は、細かい部分を刷毛で塗って調整していきます。刷毛を使うことでうまく塗れなかった部分を直すこともできるため、全体的な仕上がりが非常によくなるのが特徴です。

2.吹き付け塗装の特徴を紹介

次に、吹き付け塗装についても特徴をまとめました。

2-1.メリット

吹き付け塗装はローラー塗装に比べて作業スピードが圧倒的に早いのが特徴です。そのため、倉庫や工場のように塗装面積が広い場所の塗装に利用されることが多くなっています。また、塗料に細かい石などを混ぜると模様のある仕上がりにできるため、個性的な外壁を希望する場合におすすめです。

2-2.デメリット

吹き付け塗装ではスプレーガンに入れた塗料を吹き付けるため、たくさんの塗料が飛び散り、約20%の塗料を無駄にすることになるといわれています。その分、余分な塗料代が発生するのはもちろん、塗装前の養生もしっかりおこなわなければならないのがデメリットです。近隣にも十分な配慮が必要になるため、住宅の外壁に吹き付け塗装をおこなう業者は少なくなってきています。

2-3.業者の技量が仕上がりに影響しやすい

吹き付け塗装の仕上がりには職人の腕が大きく影響します。仕上がりをムラなく均一にするためには、相当な訓練を積んで高い技量を身に着けた職人の腕が必要です。そして、そのような職人が在籍している業者を選ぶために、吹き付け塗装の実績がどのくらいあるかを確認しなければなりません。

3.ローラー塗装と吹き付け塗装を使い分けるには?

ローラー塗装と吹き付け塗装のどちらを選択すべきか迷っている人のために、使い分けのポイントをご紹介しましょう。

3-1.両者の耐久性に差はない

ローラー塗装と吹き付け塗装のどちらを選ぶべきか迷ったとき、「耐久性に優れているほうがよい」と思う人は多いでしょう。しかし、塗料の耐久性はどちらを選んでも同じです。ローラー塗装を選んでほしくて「吹き付け塗装だと耐久性が弱くなる」というような説明をする悪徳業者もいますが、そのような事実はないということを覚えておきましょう。どちらが優れているかは、施主が望む条件や施工する現場の状況によって判断することになるのです。

3-2.ローラー塗装を選ぶべきケース

前述したように、吹き付け塗装は塗料が飛散しやすいため、作業の際に近隣へ迷惑がかかってしまう可能性があります。また、機械の騒音についても配慮が必要になるでしょう。そういった近隣への影響が気になる場合は、ローラー塗装を選ぶのがおすすめです。また、ローラー塗装のほうが塗料の飛び散りが少ない分、塗料代を抑えることができます。効率的に塗装をして費用を節約したいという人は、ローラー塗装を選択すべきです。

3-3.吹き付け塗装を選ぶべきケース

個性的な外壁に仕上げたい人には、吹き付け塗装をおすすめします。吹き付け塗装では、リシン仕上げやスタッコ仕上げなど、塗装表面をザラザラとした仕上がりにしたり重厚感を持たせたりすることが可能です。また、スピード重視で塗装したい人も、吹き付け塗装を選んだほうがよいでしょう。

3-4.選ぶ際に考慮すべき条件は?

ローラー塗装と吹き付け塗装は「どちらがよい」というものではなく、さまざまな条件を考慮した上で適切なほうを選ぶことが大切です。施主がどのような仕上がりを望むかはもちろん、家の形や立地条件・塗料メーカーからの指示なども重要視した上で選ぶとよいでしょう。細かいことまでしっかり相談に乗ってくれる良心的な業者を選ぶことが重要になります。

4.ローラー塗装と吹き付け塗装に関するよくある質問

「ローラー塗装と吹き付け塗装について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.どちらの塗装方法にするか施主が選ぶこともできるのでしょうか?
A.もちろん希望を伝えることは可能ですが、その塗装方法が適さないケースもあるため、業者と相談しながら決めていくのがおすすめです。

Q.吹き付け塗装で厚く塗るためにはどのような工夫があるのでしょうか?
A.塗料の希釈率を下げる・重ね塗りの工程を増やすなどの方法があります。

Q.外壁塗装の前に、近隣へどのような対策が必要ですか?
A.事前に挨拶回りをし、工事日程を伝えておきましょう。迷惑をかける可能性があることを伝えておくことでトラブルを予防できるはずです。

Q.外壁塗装工事の費用はどこに依頼しても同じでしょうか?
A.いいえ。業者によって異なるため、事前に複数の業者に無料見積もりを依頼し、比較してみることをおすすめします。

Q.外壁塗装業者の選び方を教えてください。
A.豊富な実績があるか・見積書に詳細が記載されているか・過去の施工例を見せてくれるかなどをチェックするとよいでしょう。

まとめ

外壁塗装で現在主流なのはローラー塗装ですが、状況によっては吹き付け塗装を選択すべきケースもあります。それぞれどのような塗装をするときに相応しい工法なのか、きちんと理解しておきましょう。ぜひこの記事を参考に、どちらの工法を選ぶべきか考えてみてください。

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