マンションにひび割れが起きる原因は? 放置するリスクや対処法を解説

マンションの外壁にひび割れを見つけると、何が起きているのか不安になりますよね。どうすればいいのか、すぐに対処したほうがいいのか悩む方は多いでしょう。ただ、すべてのひび割れが即危険というわけではありません。きちんと適切な補修をすることでひび割れの悪化を抑えることができます。

そこで、この記事では、ひび割れの原因や補修について解説しましょう。

  1. マンションのひび割れが起こる原因は?
  2. マンションのひび割れを放置するリスク
  3. マンションのひび割れの種類と測定方法
  4. マンションのひび割れを補修するには?
  5. マンションのひび割れのことはオフィスチャンプへ
  6. マンションのひび割れに関してよくある質問

この記事を読むことで、マンションのひび割れのことや対処法が分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.マンションのひび割れの原因

マンションのひび割れの原因はさまざまです。

1-1.乾燥

外壁のコンクリートは、雨が降れば水分を含み、日が照れば乾きます。月日の経過とともに、水分を含むこと・蒸発することを繰り返していくと、乾燥が進むことになるのです。コンクリートは乾燥すると収縮する性質を持っているので、ひび割れの原因といえるでしょう。この乾燥は、具体的には、2~3年かけてゆっくりと蒸発しますので、時間をかけてひび割れが大きくなることもあります。

1-2.温度の変化・凍結と融解

コンクリートは温度変化によって、膨張と収縮を繰り返します。マンションの構造は鉄筋や柱などで固定されているので、コンクリートは自由に伸び縮みできませんので、ひび割れてしまうのです。寒冷地ではコンクリート中の水分が凍結と融解を繰り返してひび割れが起きます。

1-3.施工不良

施工時の問題ですが、コールドジョイントが起こっていることが考えられます。これは先に打ち込んだコンクリートと後から打ち込んだコンクリートの継ぎ目が完全に一体化していない状態です。その部分からひび割れしてしまいます。さらに、雨水の浸入を起こして漏水の原因にもなり得るのです。

1-4.コンクリートの劣化

コンクリートは月日とともに錆びます。これは、雨や紫外線が原因で、アルカリ性のコンクリートが中性化してしまうからです。鉄筋は錆びることで膨張する性質があり、ひび割れの原因になります。

1-5.振動

マンションのひび割れは、外壁だけではなく内壁にも起きるものです。窓やドアなど日常生活で頻繁に振動のある場所のひび割れもあります。

1-6.斜めのひび割れ

ひび割れの形状で斜めに同じ方向に入っていると危険だといわれています。これは、建物の構造が歪んでいる恐れがあるのです。

2.マンションのひび割れを放置するリスク

ひび割れは放置すると、少しだったひび割れが、徐々に広がっていきます。それによってマンションに悪い影響を及ぼすことになるでしょう。そのリスクは以下のとおりです。

2-1.外観が悪くなる

ひび割れは放置すると確実に広がります。ひび割れはマンションの外観が悪くするだけではなく、外壁塗装がはげてしまうのです。塗装がはげているマンションはよい印象を受けないでしょう。それにより入居者が減ってしまったり、古臭く感じられたりしてしまうのです。ひび割れを見つけたら早めに補修をすること・と美しい外観を保つようにすることはマンションそのものの資産価値が下がることを避けることができるでしょう。

2-2.雨が壁の中に侵入する

マンションのひび割れが広がると、そこから雨が入ってきてしまう恐れがあるのです。ひび割れから雨水が浸入すると、建物の内部にある鉄筋の錆び・コンクリートの劣化を促進させてしまいます。特に鉄筋の錆びは直接マンションの強度に大きな影響を与えてしまうでしょう。このマンションの強度は安全性の問題になりますので、外壁にできた大きなひび割れには注意が必要です。また、室内にも雨水が入ってくる原因になり、雨漏りも起きてしまう恐れがあるでしょう。

2-3.耐震性が低下する

マンションの強度に影響があるのは、耐震性の低下にも結びつきます。強くしっかりと建っているマンションですが、ひび割れから徐々に雨水が侵入することは、鉄筋とコンクリートの劣化で建物そのものも劣化させてしまうのです。

3.マンションのひび割れの種類と測定方法

マンションのコンクリートのひび割れにはいくつか種類があります。

3-1.ひび割れの種類

ここでは、種類を紹介していきましょう。

3-1-1.ヘアークラック

髪の毛のような細く、短いひび割れの総称で、塗装されたサイディングやモルタルの外壁にできます。塗膜だけが劣化していることが多いので、早い時期に外壁塗装を行えば解決することが多いです。

3-1-2.乾燥クラック

湿式工法などのモルタル外壁材は、水分の蒸発が起きやすく乾燥によって収縮が生じてしまい、幅が狭いひび割れが起こります。

3-1-3.構造クラック

構造クラックは外壁の塗膜のひび割れとは違います。外壁内部から割れが起きている状態です。建物そのものが力を受けて歪んだ上に、割れてしまっています。早急な点検と補修が必要です。原因としては、最初は小さなひび割れだったもの放置されて大きな構造クラックへと進行したと考えられます。また、地震や不同沈下があった後、建物の構造的欠陥とも関係があるのです。筋交い等の不足で想定以上の揺れ・歪みで、力が外壁材に働き、構造クラックを起こることがあります。寒冷地などでは、凍結と融解の繰り返しも構造クラックの原因です。

3-1-4.縁切れによるクラック

外壁材の工法の中で、湿式工法のモルタルは一度に仕上げます。ところが、途中で作業を止めたり、ある事情で部分的にやり直したりすることで、モルタルの一部に層ができるのです。その塗り次ぎ面が一体化していないことでひび割れが起こることもあります。

3-1-5.間口クラック

間口クラックは、窓や扉などの開口部分に起こるひび割れです。特徴として斜め方向にひび割れが現れます。外壁が少しずつ上下左右にずれることにより、開口部の端から小さな亀裂が見られるのです。問題なのは、雨が必ずこの亀裂をとおるので、外壁の内部に雨が入りやすくなります。大きな側面の壁だけではなく、開け閉めをする開口部の亀裂は気をつけましょう。

3-1-6.シーリング(コーキング)剤のひび割れ

外壁材そのもののひび割れのほかに、外壁材をつなぎ合わせるための素材がひび割れを起こすことがあります。サイディングボードではシーリング(コーキング)剤というゴム製のペーストが使用されることが多いです。このシーリング(コーキング)剤の劣化が、破れてひび割れとなります。ひび割れが深くなり、破断していたり下地が見えたりしている状態だと、雨水が侵入する可能性があるでしょう。その原因は、雨水や土埃などです。

3-2.ひび割れの測定方法

ひび割れの測定は、以下のような道具を用いて行います。

3-2-1.クラックスケール

壁、床等に発生したひび割れ(隙間)の幅を測ります。0.05㎜きざみに0.05㎜~2㎜程度の太さの直線が表示されているものです。ひび割れ(隙間)にクラックスケールをあて、クラックスケール上の線の太さを読み取って幅とします。

3-2-2.クラック針ゲージペン

ペンサイズのクラックに補修判断基準となる0.1~0.7mmのゲージ針を差込みクラック幅を確認します。

3-2-3.超音波法

ひび割れしている断面に探触子を挟み込むように配置して超音波を透過させて、伝播速度や周波数分布で診断します。内部の欠陥が分かるだけではなく、ひび割れの深さを測定できるのです。また、構造物内の空隙やはく離の検出などもできます。

3-2-4.衝撃弾性波法

コンクリート表面にセンサーを押しつけ、鋼球で打撃すると、弾性波が発生しコンクリート中を伝わります。センサーで観測し、弾性波の伝わる速度や反射の時間などを測定していくのです。この方法はコンクリート表面や内部の状況を破壊することなく検査することができます。

4.マンションのひび割れを補修するには?

マンションの外壁部のひび割れはそれぞれの幅に応じた補修工法を行います。

4-1.ひび割れ被覆工法

ひび割れ被覆工法は、0.2mm以下の微細なひび割れの処置に用います。被覆材や目地材、防水材料で塗布したり、貼り付けたりする工法です。

4-2.ひび割れ注入工法

ひび割れ注入工法は、0.2~1.0mmのひび割れに対して、樹脂系接着剤(エポキシ樹脂・アクリル樹脂)やセメント系補修材を注入して、ひび割れを塞ぎます。建造物全体の補修として普及している工法です。

4-3.充てん工法

充てん工法は、1.0mm以上の大きなひび割れに対応する工法で、ひび割れ部分をV型やU型断面にカットし、補修材を充てんさせます。充てん材料は、ひび割れの原因や大きさによって使い分けをするのです。大きなひび割れ幅の場合は、鉄筋が錆ついていることがあります。そうなると腐食した鉄筋コンクリートの除去・鉄筋の錆を落とさなければなりません。鉄筋を防サビ処理などしてから、補修材で断面を修復します。

4-4.補修費用

ひび割れ補修の費用は、1ヶ所につき1〜10万円前後です。劣化状態がひどい場合は、修繕費などで30万円くらいになってしまうこともあります。10年経過している建物や補修が全体にわたる場合は、外壁全体の塗装・サイディング材などの張り替えをすることもあるでしょう。外壁塗装をする場合の費用は、約1,700~5,000円/㎡で、外壁材を張り替える場合は、約7,000~9,000円/㎡の費用がかかります。

5.マンションのひび割れのことはオフィスチャンプへ

外壁リフォーム全般対応しているオフィスチャンプは、マンションのひび割れ補修にも数多くの実績があります。他の業者と違う無足場工法が大きな特徴でしょう。

5-1.無足場工法

無足場工法は足場を架けないで外壁工事をする方法です。一般に外壁工事では、足場を架けることから始めます。オフィスチャンプでは、足場なしで、外壁工事を行うことから、費用も大きく削減ができますし、細かなひび割れにも迅速に対応できるのです。

5-2.ベテラン職人の技

無足場工法は宙吊りになった状態で作業をします。その技術も高いのですが、オフィスチャンプでは、ベテラン職人が多数在籍していて、難しい状況でも完璧な作業を行っているのです。

5-3.納得の見積もり内容

オフィスチャンプの見積もりはとても細かくきちんとしています。そして、見積もり以上の請求は一切ありません。もともと足場代がかからない点でも他業者よりもお得になっています。見積もりで分からないことはどんな質問も受付けているのです。

6.マンションのひび割れに関してよくある質問

マンションのひび割れに関してよくある質問を5つピックアップしました。

Q.専有部分と共有部分のひび割れは、誰が修繕するのか?
A.部屋の所有者は専有部分であるマンションの壁や内部仕切り壁などのひび割れしたときには修繕をします。住民が共有で使う共有部分はマンションの管理組合が修繕することになるでしょう。なお、専有部分の補修では、築年数が浅い場合は保証の適用になる可能性がありますので、まずは管理会社にお尋ねください。

Q.マンションのひび割れを防ぐには?
A.ひび割れは、原因が劣化などであるため防ぐことはできません。ですから、早期発見やメンテナンスの実施によって、被害を最小限に抑えることが必要でしょう。専門業者に依頼して、メンテナンスを行ってもらうことが唯一の防止法になります。

Q.DIYでひび割れを直す方法?
A.0.3mm以下のひび割れはDIYも可能です。用意するものは、養生テープ・下地材・シーリング剤・ヘラで、すべてホームセンターなどで調達できます。

  1. ひび割れ周辺の汚れを落とす
  2. ひび割れに沿って養生テープを貼る
  3. 下地材を塗る
  4. シーリング剤を塗る
  5. 表面を均等にする
  6. 養生テープをはがして乾燥させる

Q.ひび割れの工事の保証はどうなっている?
A.一般に保証期間は、施工内容・使用塗料によって変わります。たいてい塗料の耐用年数から1~2年前に設定されているのです。外壁塗装は自然災害で劣化が早まり、塗装してから5年以上経過していると、保証期間内であっても、経年劣化が理由で保証適用されないことが増えています。万一のことを考えて、保証内容はしっかり確認しておきましょう。

Q.外壁のひび割れの基準はあるのか?
A.経年劣化で必ず起こるひび割れですが、幅が0.3mmが一応の目安です。0.3mm以下であれば、早急な対応は必要ないでしょう。

まとめ

マンションのひび割れの原因・補修などを説明してきました。ひび割れを発見した場合は業者に相談して、症状を確認してもらいましょう。定期的なメンテナンスが、ひび割れの早期発見・早期解決といえます。

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