外壁落下のメカニズムとは? 外壁タイル落下を防ぐ方法はあるの?

タイルはビルやマンションの外壁によく使われている素材です。
汚れがつきにくく手入れが楽というメリットがある反面、劣化すると落下するデメリットもあります。
そこで、今回は外壁タイル落下の原因と予防法をご紹介しましょう。
外壁落下には兆候があるのです。
それが分かれば、落下する前に対策を立てることもできるでしょう。
また、外壁タイルの劣化を検査する方法もご紹介します。
家の外壁にタイルを使っている方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

目次

  1. 外壁タイルとは?
  2. 外壁タイル落下の恐怖とは?
  3. なぜ、外壁落下が起きるのか?
  4. 外壁落下を未然に防ぐにはどうしたらいいの?
  5. 外壁タイルを補修する方法とは?
  6. おわりに

1.外壁タイルとは?

タイルは、粘土で作られた板状の建築資材です。
防水性と装飾性に優れているので、昔から室内や水回りの内装に使われてきました。
一昔前の浴室や洗面所、トイレはタイル装飾が主流でしたね。
現在、タイルは外壁にも盛んに使われています。
一戸建ての住宅はもちろんのこと、マンションや商業ビルも外壁タイルが使用されている建物は多いでしょう。
外壁にはいろいろな種類がありますが、外壁タイルを使用する場合はコンクリートの上に薄いタイルをはりつけて使います。
ですから、劣化して外壁落下をする可能性もゼロではありません。

2.外壁タイル落下の恐怖とは?

タイルはホームセンターなどでも売られています。
手に取ってみた方もおられるでしょう。
タイルは薄くて軽いので、コンクリートの壁にはりつけて使えるのです。
しかし、タイルは釘などで固定されているわけではありません。
頑丈な接着剤ではりつけられているだけなのです。
ですから、接着剤が劣化すればタイルがコンクリートの壁面から浮きあがって落下する可能性もあります。
タイルが1枚落ちたところで、問題ないのでは?と思う方もいるでしょう。
しかし、高い場所からタイルが落下すれば、勢いがついて危険です。
それに、落下するのが1枚だけとはかぎりません。
何枚ものタイルが一度に落下すれば、下を通っていた人が大けがをする可能性も高いでしょう。
オーナーの管理が悪い、と損害賠償を請求されるかもしれません。
また、落下したタイルでけが人が出なかったとしても、外壁落下した後の壁は雨水などが染みこんでしまいます。
そうなると、壁自体が劣化して寿命が短くなるでしょう。

3.なぜ、外壁落下が起きるのか?

通常、外壁タイルはしっかりと接着剤で壁に固定されています。
しかし、何らかの原因で外壁落下が起きることもあるのです。
この項では、外壁タイル落下の原因をご紹介していきます。

3-1.タイルの隙間から雨水が侵入した

タイルは、小さいプレートをいくつもはりあわせて大きな面積を埋めていきます。
ですから、タイルとタイルの間は接着剤で埋められているのです。
しかし、何らかの原因で接着剤がひび割れて、そこから雨水がタイルの内側に侵入することもあります。
そうなれば、接着剤が劣化してタイルが落下しやすくなるのです。

3-2.職人の技術不足

タイルの施工は、今でも職人の手作業です。
ですから、職人の技術の差がはっきりと出てしまうでしょう。
タイルをはりつけるコンクリートの壁面というのは、つるつるしています。
コンクリート打ちっぱなしの外壁をイメージしてください。
しかし、つるつるした面にタイルをはりつけようとしても、摩擦が少ないためにうまくいかないのです。
そこで、目荒らしといって、わざとタイルの表面をざらざらにしてから接着剤をぬります。
しかし、この目荒らしが不十分だと、摩擦が小さいために外壁タイルが落下しやすくなるのです。
また、接着剤のぬり方が不十分で、外壁落下が起こった例もあります。

3-3.外壁そのものの劣化

タイルをはりつけている外壁そのものが劣化しても、外壁落下が起こりやすくなります。
築年数がたち、改修やリフォームをくりかえしても外壁の落下はどうしても止められません。
検査の結果外壁そのものが劣化しているといわれた場合は、大がかりな対策を立てる必要があるでしょう。

4.外壁落下を未然に防ぐにはどうしたらいいの?

外壁落下を未然に防ぐには、定期的な検査が必要です。
分譲マンションの場合は、定期的に修繕が必要ですから、そのときに検査をしてもらうことが多いでしょう。
オーナーがいる商業ビルの場合は、オーナー自身が検査を依頼しなくてはなりません。
管理業者にすべてを任せてあるという場合は、検査の結果を必ず聞いておきましょう。
タイルの検査は、「浮き」を調べます。
「浮き」とは、タイルが外壁からどのくらい浮きあがっているか、ということ。
しっかりと外壁に接着されているのなら、浮きはありません。
診断は、外壁を叩(たた)いたり専門の器具を使ったりして行います。

5.外壁タイルを補修する方法とは?

では、外壁タイルに浮きが見つかった場合は、どのように補修するのでしょうか?
この項では、その方法をご紹介します。

5-1.壁に穴をあけて接着剤を注入する

浮きが狭い範囲で起こったときの補修方法です。
タイルの上から穴をあけて接着剤を注入して、タイルを再度接着します。
最も簡単な補修方法ですが、浮きが広範囲にわたった場合はできません。
また、接着剤を注入してもうまくくっつかない場合もあるのです。

5-2.くさびなどで外壁にタイルを固定する

この方法は、くさびなどをタイルの上から外壁に打ちこみ、外壁タイルの落下を防ぎます。
接着剤を再度つけるよりも、強度が増すのです。
外壁タイルの浮きが広範囲にわたっている場合は、この方法を使う場合が多いでしょう。

5-3.外壁タイルの上から、別の外壁をかぶせる

外壁タイルの劣化が激しい場合は、別の外壁を上からかぶせてしまうという方法もあります。
タイルをすべて撤去して、また新しい外壁材をはるのはコストと手間がかかるでしょう。
ですから、外壁タイルの上から別の外壁をかぶせてしまうのです。
これならば、タイルを壊す必要はありません。
しかし、これは外壁を2重にしているようなものです。
ですから、外壁自体に重い負担がかかります。
軽い外壁材を選んだとしても、1トン以上の負荷が新たにかかるでしょう。
ですから、外壁自体の強度を計算してから工事を始めてください。
この方法が最もお金と時間がかかるので、分譲マンションで行う場合は住民の理解を得ることが大切です。

6.おわりに

いかがでしたか?
今回は外壁タイル落下の原因とその対処法をご紹介しました。
まとめると

  • 外壁タイルは接着剤が劣化すれば落下しやすい。
  • 外壁落下が起きれば、大事故になる可能性がある。
  • タイルはほかの外壁材に比べてはがれやすい。
  • 定期的にタイルの検査をして、補修工事を行おう。

ということです。
欧米では、タイルはいつか落下するものと考えられているので外壁に使われることはあまりないといいます。
しかし、日本ではタイル張りの壁を持つマンションや商業ビルがたくさんあるのです。
現在は、技術も進歩して「これがタイル?」と思うデザインも増えています。
ですから、自分の住んでいる家の外壁にタイルが使われていても、気がつかない場合もあるかもしれません。
また、台風など大きな災害が起きた後は、できるだけ早くタイルの確認をしましょう。
暴風でタイルが飛ぶという可能性もゼロではありません。
タイルのはがれをそのままにしておくとそこから雨水などが入りこみ、もっと劣化が進みます。
ですから1枚でもタイルがはがれたら、放っておいてはいけません。

工事費の大半を占めていた足場代をカット!工事費の大半を占めていた足場代をカット!