フッ素塗料とはどんな塗料? 優秀な理由と注意点を押さえて失敗回避

フッ素塗料とはどのような塗料なのか気になりませんか? 外壁塗装は建物を守るためにも重要なものです。ただ、塗料選びに失敗すると後悔することも珍しくありません。フッ素塗料とはどんな塗料か知っておきましょう。

  1. フッ素塗料とはどんな塗料?
  2. フッ素塗料の9つのメリット
  3. フッ素塗料の7つのデメリット
  4. フッ素塗料を選ぶときに押さえたいポイント
  5. フッ素塗料を提案されたら注意したい5つのポイント
  6. フッ素塗料選びでよくある5つの質問

この記事では、フッ素塗料に関する基礎知識を解説します。フッ素塗料の特徴・メリット・デメリット・外壁塗装業者に提案されたときの注意点まで含めて解説するので塗料選びの参考にしてください。

1.フッ素塗料とはどんな塗料?

フッ素塗料とはアクリル塗料やシリコン塗料にフッ素樹脂を加えた塗料です。また、フッ素は蛍石を原料にしています。日用品にも使われており、フライパンの焦げつき防止加工などが挙げられるでしょう。

1-1.フッ素塗料は機能性に優れた塗料

フッ素塗料は汚れや紫外線に強いという特徴を持っています。他の塗料と比較しても耐久性が強いため大型施設などでも採用されることが多い塗料です。代表例として東京スカイツリーなどが挙げられます。また、電気を通しにくい・燃えにくいという特性も備えた塗料です。

1-2.フッ素塗料の種類や取り扱っている代表的なメーカー

フッ素塗料には以下のような種類があります。

  • 水性1液型反応硬化フッ素樹脂塗料
  • 水性2液型反応硬化フッ素樹脂塗料
  • ターペン可溶1液型フッ素樹脂塗料
  • ターペン可溶2液型フッ素樹脂塗料
  • 強溶剤2液型フッ素樹脂塗料

水性1液・2液タイプは臭いが少なく希釈剤は水です。ターペン可溶1液・2液タイプは臭いが少し強く希釈剤は塗料シンナーとなります。強溶剤2液タイプは臭いがきつく希釈剤は専用のシンナーです。フッ素塗料を取り扱うメーカーで代表的なのは、エスケー化研・日本ペイント・関西ペイントの大手三大塗料メーカーでしょう。特にエスケー化研のファイン4Fセラミックは、フッ素塗料のメリットを網羅しています。また、外壁用や屋根用もあることは注意したいところです。

2.フッ素塗料の9つのメリット

フッ素塗料のメリットを知れば選ぶべきかどうかの判断材料になります。多くのメリットがあるので押さえておきましょう。

2-1.他塗料と比較して耐用年数が長い

フッ素塗料の大きなメリットは耐用年数がとにかく長いことです。フッ素塗料の耐用年数は一般的に15~20年を誇っています。一番値段が安いアクリル塗装が6年で、中間がシリコン塗料で10年です。フッ素塗料の耐用年数との差は歴然でしょう。耐用年数が長いことで、塗り直しが難しい大型施設などでも採用されているのです。この耐用年数は大手メーカーでも認めているため、信用性が高い情報と言えるでしょう。

2-2.外壁塗装工事の回数を減らすことができる

耐用年数が長くなるため、外壁塗装工事を繰り返して行うことを減らすことができます。外壁塗装工事の費用は、単純に塗料や塗る作業だけで計上されるわけではありません。一般的に25~30坪の足場を組むだけでも、20万円前後の費用がかかることも珍しくないのです。仮に木造住宅の寿命が30年だとします。アクリル塗装を耐用年数ごとに塗り替えると、寿命まで外壁塗装を5回行わなければなりません。フッ素塗料だと少なくとも2回で済むのです。一度に支払うお金は高くなりますが長い目で見ると得になる場合があります。

2-3.保証期間を長く設定している業者も多い

フッ素塗料の保証期間を長く設定している業者は多くいます。それは耐用年数の信頼度が高いことの証明です。一般的に保証年数は7~10程度となります。これは、塗料自体に期待できる耐久年数に比例して設定されている年数です。ただし、あくまで目安であり、施工業者によっては異なる場合があるので注意しましょう。

2-4.紫外線に強いなど優秀な耐候性

耐久性を支えている要素のひとつが耐候性です。フッ素塗料は紫外線に強い特徴を持っています。炭素とフッ素がしっかりと結合していることが理由です。屋根や外壁に塗ることで劣化の進行を遅くできます。

2-5.夏は涼しく冬暖かい耐熱性と耐寒性

耐熱性があるため省エネにもつながります。フッ素塗料は熱を建物内まで伝わりにくくする特性があるからです。断熱材に加えて、フッ素塗装を行うことでより熱対策ができます。また、夏は涼しく冬は暖かいため光熱費の削減も期待できるでしょう。

2-6.親水性が高く汚れに強い

フッ素塗料は耐久性も高いのですが同時に汚れにくい親水性を持っています。ホコリなど汚れの下に雨水などが入り込むことで、自然に洗い流すことができるのです。そのため、長期間美観を保(たも)てるのが大きなメリットとなっています。

2-7.カビや藻にも強い

日当たりや風通しが悪い場所にはカビや藻が発生します。見た目も悪いだけではなく、根っこによって下地が劣化につながる厄介な存在です。また、カビや藻が発生する場合、外壁自体の傷みが進んでいることも考えられます。フッ素塗料は防藻性・防カビ性があるので、湿気がこもりやすい壁でも発生予防が期待できるのです。

2-8.光沢を保つ耐摩耗性がある

耐摩耗性があるため長期的に光沢を保てます。アクリル・ウレタンなどの塗料では、5年で20%光沢が減るのですが、フッ素は20年で10%しか減りません。そのため長期的に新しい外壁のような状態を保てるのです。

2-9.酸性雨にも強い優れた耐薬品性

フッ素塗料は耐薬品性がありこのことから、酸性雨にも強いのが魅力です。酸性雨は外壁や屋根の酸性化につながります。たとえば、鉄部分がサビる要因となっているのです。フッ素塗料は酸性雨に強いことも耐久性がある理由となっています。

3.フッ素塗料の7つのデメリット

塗料選びではメリット以外にデメリットもきちんと把握しましょう。メリットばかりだと思わぬ落とし穴があることに気づかないからです。

3-1.塗料の中でも値段はトップクラス

フッ素塗料は塗料の中でも一番高額の部類に入ります。施工方法によっても変動しますが、一般的に一番安いアクリル塗料の2~3倍以上の価格と考えてもよいでしょう。家が大きければその分、費用も高くなります。また、外壁塗装では足場の費用や付帯設備、コーキングのメンテナンスサイクルも考えなければなりません。

3-2.ツヤが苦手な人には向いていない

フッ素塗料は光沢の長持ちが大きなメリットです。ただ、光沢が出ないフッ素塗料はありません。ツヤを消すための調整剤で抑えることは可能ですが、完全に消すことはできないのです。また、ツヤはフッ素塗料のメリットである、汚れにくくする・雨を弾くなどの効果があります。しかし、無理やりツヤを消すために調整剤を使用した結果、耐久性が弱まる場合があるのです。そのため、ツヤを出したくない人にはフッ素塗料は向いていません。

3-3.外壁より屋根の場合は保たない

屋根は外壁より紫外線・雨・風の影響を受けやすいため劣化しやすい場所です。屋根用のフッ素塗料もありますが、外壁用と同程度に長持ちすると考えないようにしましょう。同じタイミングで塗装した場合、屋根と外壁と別々に塗装工事が必要なり、その都度、諸費用がかかるのです。

3-4.建物の寿命自体は伸びない

築年数を経たフッ素塗料を使っても寿命自体が延びるわけではありません。新築ならよいのですが、建物の寿命が終わりに近い状態で塗っても効果はあまり期待できないでしょう。

3-5.フッ素塗料を塗り続ける必要がある

フッ素塗料で外壁塗装を行い次の塗り直しの場合に、他の塗料を塗ると十分な効果が得られないことがあります。フッ素塗料以外だと十分な密着性が確保できないことがあるのです。塗料業界では新しい塗料が日々研究されています。将来的に安く新しい塗料が開発されても、使えない場合があるのです。もちろん、今後、フッ素塗料の上からでも塗れるものやフッ素塗料を剥がす薬剤の開発、フッ素塗料自体の価格が大幅に安くなる可能性もあります。しかし、あくまで可能性でしかありません。

3-6.悪徳業者が利用しやすい塗料

わずかなフッ素しか入っていないのに質のいいフッ素塗料として悪徳業者が提案する場合もあります。専門家でないと、フッ素塗料の質を見極めるのは困難です。そのため、悪徳業者かどうかをまずは見極めなければなりません。

3-7.劣化に注意が向かなくなる

フッ素塗料は高額で多くのメリットがあります。耐用年数も20年近くとなれば、安心もしますが、実際は各建物を取り巻く環境はそれぞれ異なるのです。たとえば、沖縄や北海道と他の地域では気温や気候も極端に違います。フッ素塗料に安心して劣化があったとしても気づけない場合があるのです。

4.フッ素塗料を選ぶときに押さえたいポイント

フッ素塗料を選ぶとき、何を基準にしておけばよいかポイントをご紹介します。

4-1.信頼できるメーカーの製品

含まれているフッ素の量が少なくても、フッ素塗料と名乗れます。ただ、量が少なければ品質も悪くなるでしょう。そのため、外壁塗装業者に提案されても、どこのメーカーなのか確認するようにしてください。日本ペイント・関西ペイント・エスケー化研の大手3社かどうかチェックしましょう。それ以外なら、しっかりと外壁塗装業者に信頼できる根拠について説明を求めてください。

4-2.他の塗料と比較をして本当に必要か検討する

フッ素塗料は耐用年数の長さがメリットです。ただ、高額というデメリットも考えなければなりません。大型施設などで採用されていますが、一般的な戸建て住宅の実績は少ないのが現状です。耐用年数は長いのですが、平均的な耐用年数とメリットがあるシリコン塗料も10年以上は保ちます。

5.フッ素塗料を提案されたら注意したい5つのポイント

フッ素塗料を外壁塗装業者に提案されたとき、失敗しないためにも必要なことを確認しましょう。

5-1.フッ素塗料を扱った経験はあるか

フッ素塗料は業者自体と職人の経験と知識が重要です。外壁塗装業者の中には、実績がないため断っているところもあります。それでも、強引に依頼をすると、色ムラなど、結果がひどい状況になる場合もあるでしょう。そうならないよう、しっかりと実績について確認してください。

5-2.適正価格かどうか

フッ素塗料を適正価格より安価で請け負う業者には注意が必要です。「他の業者よりも半額にします」などと言われて素直に喜ばないようにしましょう。フッ素塗料は高額なのに大幅な割引ができるのは理由があります。たとえば必要な工程を抜いてしまうケースなどが挙げられるでしょう。また、塗料を薄める可能性もあります。「格安なのは大量仕入れでフッ素塗料を購入したから」という理由にも注意してください。大量仕入れでも仕入価格は大きく安くはならないからです。

5-3.デメリットについてもきちんと説明してくれるか

フッ素塗料のメリットばかりを上げてデメリットについてはまったく答えてくれないなら注意してください。上記で取り上げたように、パーフェクトな塗料は存在しないからです。また、デメリットを聞くと急に「いま契約をしないと割高になる」とあせらせるようなことを言う業者は信用に値しません。

5-4.家の状態をきちんとチェックして提案したか

見積もりを出すためには、外壁や屋根などの状態を正確に判断しなければなりません。築年数や環境によっても状態は大きく変わるからです。訪問販売業者の中には、屋根にも上がらず、少し周辺を回っただけで「状態が悪い」と言って来る人もいます。正しく判断するには一級塗装技能士などの有資格者のチェックが必要です。有資格者ではない営業マンがいきなり訪問し「フッ素塗料でなければいけない」と提案してきても信じてはいけません。

5-5.保証内容を確認

フッ素塗料は保証期間を長く設定している業者もありますが、すべてではありません。また、工事中に事故が起きて家の一部を壊されることもあります。また、施工後のアフターフォローも行ってくれるかどうかも確認しましょう。保証内容は細かい部分まできちんと記載しているかチェックしてください。保証がない業者もありますので、その点はしっかり確認しましょう。

6.フッ素塗料選びでよくある5つの質問

フッ素塗料に関してよくある5つの質問について解説します。

Q.フッ素塗料は今後安くなる可能性はある?
A.十分にあります。一般的に多く採用されるシリコン塗料も、かつては高額な塗料でした。30年前では、アクリル塗料が主流だったからです。そのシリコン塗料も現在では、手軽な値段で購入できるようになりました。このことから、多くの人が知り、利用するようになる、または、フッ素塗料よりよい塗料が開発されれば値段が下がる可能性はあります。

Q.フッ素塗装を依頼する業者はどんな部分をチェックすればいい?
A.実績はもちろんですが一級塗装技能士など資格者が施工をしてくれるかどうかもポイントにしましょう。一級塗装技能士は厚生労働省による技能検定に合格した人が得られる資格です。実技試験の中には、フッ素塗装で必要なスプレーガンなども含まれています。塗装工事のプロフェッショナルなので、信頼度は高いでしょう。それでも、施工実績があるかどうかはきちんと確認してください。

Q.フッ素塗装を依頼するときに注意したいことはある?
A.とにかく早く終わらせてほしいと言わないようにしましょう。フッ素塗装に限りませんが、外壁塗装はいくつもの工程が必要です。足場を作るだけでも一日仕事になりますし、天候にも左右されます。それを無視して早く終わらせてほしいと伝えた場合、悪徳業者が必要な工程を抜く可能性もあるので注意してください。手抜き工事をすればいくらフッ素塗料でも十分な効果を発揮できません。

Q.フッ素塗装で費用を節約する方法はある?
A.費用節約のために無足場工法を行っている業者をチェックしてください。無足場工法とは、特殊なロープやブランコを活用して外壁塗装を行います。足場の組み立てと解体費用がかからないため節約になるだけではなく、工事期間も短縮できるのです。有限会社オフィスチャンプは無足場工法を採用しているので相談してはいかがでしょうか。

Q.フッ素塗料は塗料の中でもひび割れしやすい?
A.フッ素塗料だけではなく、どの塗料でもひび割れの可能性はあります。フッ素塗料は耐久性の高さが魅力ですが、塗膜が固い分、割れる可能性が高いことは注意しましょう。

まとめ

フッ素塗料は耐用年数の長さは塗料の中でもトップクラスです。ただ、価格が高いため、選ぶときは慎重に検討をしたほうが無難でしょう。施工をする外壁塗装業者の実績や経験などもチェックする必要があります。デメリットなども正直に説明してくれる業者がおすすめです。フッ素塗料は優秀ですが、塗装をする職人の腕で結果も大きく変わります。フッ素塗料で外壁塗装をする場合は、実績があり信頼できる業者に依頼するよう意識してください。

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