ビルの外壁工事を安くするコツは? 外壁工事の種類やタイミングなど

ビルの外壁工事は大がかりな工事になるため、工事期間が長くなり、費用も高額です。一体どうすれば費用を抑えることができるのか、どのようなタイミングで行えばいいのかなど、ビルの外壁工事で悩んでいる方は多いでしょう。最適なタイミングで外壁工事をすることが、費用節約のポイントでもあります。

本記事では、ビルの外壁工事で知っておきたい内容を詳しく説明しましょう。

  1. ビルの外壁工事を行う目的は?
  2. ビルの外壁工事にはどんな種類があるのか?
  3. ビルの外壁工事を行うタイミング
  4. ビルの外壁工事を行う流れ
  5. ビルの外壁工事を安くするには?
  6. ビルの外壁工事に関してよくある質問

この記事を読むことで、ビルの外壁工事を行う目的や安くするコツなども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.ビルの外壁工事を行う目的は?

最初に、ビルの外壁工事を行う目的についてチェックしておきましょう。

1-1.耐久性を維持するため

ビルの外壁工事を行う目的は、耐久性を維持するためです。外壁は常に雨風や紫外線にさらされている場所ですので、すぐに劣化してしまいます。定期的にメンテナンスをすることで劣化進行を防ぎ、耐久性が維持できるというわけです。ビルの外壁工事を行わずに耐久性が低下すると、台風や地震などの自然災害に弱い建物になってしまいます。ビルを利用している人たちの安全性を高めるためにも、外壁工事が必要です。

1-2.資産価値を上げるため

ビルの外観をキレイに保つだけでなく、資産価値を上げるためにも外壁工事は必要となります。ビルは築年数が経過するほど資産価値が減少するので、古いビルが新築よりも資産価値が上がることはありません。新築当時の資産価値を維持するためにも、定期的なメンテナンスや外壁工事が重要となります。ビルの資産価値が維持できれば、テナントなどの入居率も安定するでしょう。

2.ビルの外壁工事にはどんな種類があるのか?

ここでは、ビルの外壁工事における種類を紹介します。

2-1.塗装工事

ビルの外壁工事において、基本になるのが塗装工事です。外壁の塗り替えを行う塗装工事では、外壁を紫外線や雨風から守る役割があります。キレイな外壁を維持するためには、塗装工事が必要不可欠です。なお、ビルの塗装工事で使われる塗料には、主に以下の種類があります。

  • アクリル塗料
  • ウレタン塗料
  • シリコン塗料
  • 光触媒塗料
  • フッ素樹脂塗料
  • ハイブリッド塗料

なお、前回の塗装から10年に1回のペースで塗装工事を行うのが理想です。

2-2.補修工事

ビルの外壁にひび割れが起きていたり、コーキングが劣化していたりする場合は、補修工事が必要になります。外壁の状態によって、全面補修と部分補修に分けられるでしょう。軽度の劣化であれば部分補修で済みますが、ビル全体が劣化している場合は全面補修が必要です。なお、全面補修と部分補修の内容についても詳しく説明します。

2-2-1.全面補修

外壁工事の全面補修には、外壁塗装・張り替え・重ね張りがあります。外壁塗装は前述した内容どおりですが、張り替えや重ね張りはリフォーム工事の一種になるでしょう。張り替え工事は既存の外壁をすべて新しい外壁に張り替え、重ね張りは外壁の上から新しい外壁材を貼り付ける方法となります。

2-2-2.部分補修

部分補修では、下地補修がメインとなります。部分補修の主な種類は、下記のとおりです。

  • ひび割れ補修工事:雨漏りやコンクリートの腐食防止を目的に、ひび割れを補修する工事
  • 注入工事:浮き上がったモルタル層の外壁にエポキシ樹脂を注入する工事
  • 充てん工法:0.5mm以上のひび割れを対象に、補修材を充てんする工事
  • ピンネット工法:外壁の落下を防ぐため、ピンとネットを使って壁補強を行う工事

2-3.シーリング工事

建物のすき間や目地を補修するために行う工事です。コーキング補修とも呼ばれており、コーキングは約5~10年で劣化するので早めの補修が必要となります。なお、シーリング工事の種類は、打ち増しと打ち替えの2つです。打ち増しは既存のコーキングに継ぎ足し、打ち替えは古いコーキングを撤去し新しいコーキングを注入する方法となります。

3.ビルの外壁工事を行うタイミング

ここでは、ビルの外壁工事を行うタイミングについて詳しく説明します。

3-1.外壁塗装の耐久年数

外壁塗装の耐久年数が迫ってきたら、外壁工事を行うタイミングといえるでしょう。前回の外壁塗装で、どのような塗料を使ったのか確認しなければなりません。なお、主な外壁塗料の耐久年数は下記を参考にしてください。

  • アクリル塗料:約3~5年
  • ウレタン塗料:約5~10年
  • シリコン塗料:約7~15年
  • フッ素塗料:約10~20年
  • 無機塗料:約10~25年

3-2.10~12年に1回の外壁工事を

ビルの外壁工事は、約10~12年に1回が目安です。外壁塗装のタイミングで、劣化している箇所を補修したり、補強工事を行ったりするといいでしょう。築年数が10年経過したあたりから、劣化症状が少しずつ見られるようになります。外壁工事は定期的に行うものなので、10~12年の周期でメンテナンスをするように心がけてください。

3-3.チェックしておきたい劣化症状

最適なタイミングで外壁工事をするために、劣化症状もチェックしておきたいポイントです。ビルの外壁が劣化し始めると、以下のような症状が見られるようになります。

  • チョーキング現象(外壁に触れると白い粉がつく)
  • 塗装面の色あせ・変色・退色
  • カビ・サビ・コケの発生
  • 外壁のひび割れ
  • 剝がれ・浮き・剥離

上記の中でも気をつけておきたいのが、外壁のひび割れです。すでに、ひび割れが起きている場合、コンクリート内部が劣化している可能性があります。早めに対処しなければ、建物の耐久性にも悪影響をおよぼすので注意が必要です。

4.ビルの外壁工事を行う流れ

ここでは、ビルの外壁工事を行う流れについて詳しく説明します。

4-1.足場の設置

まずは、ビルの外壁がどのような状態になっているのか調べるために、外壁調査を行います。外壁調査の結果から工事内容を固め、契約書や見積書に納得した上で工事に入る流れです。そして、外壁工事の最初に行うのが、足場の設置となります。外壁工事において足場の設置は一般的です。しかし、ビルの規模が大きければ大きいほど足場の設置に時間がかかります。

4-2.高圧洗浄・養生

足場を設置した後は、外壁についている汚れを取り除くための高圧洗浄へと進みます。高圧洗浄は外壁工事の過程において、とても大切なポイントです。高圧洗浄でしっかりと外壁の汚れを落としておかないと、工事後にトラブルを引き起こす原因となります。そして、高圧洗浄を終えたら塗装・補修しない箇所の養生です。塗装をキレイにするためには、養生が必要不可欠となります。

4-3.下地処理

外壁工事において、下地処理も非常に大切な工程となります。たとえば、外壁にひび割れが起きている場合、そのままの状態で塗装できません。きちんとひび割れの部分を補修してから塗装をしなければ、施工後にすぐ不具合が生じてしまいます。ひび割れや傷・劣化などをしっかりと補修するのが、下地処理という工程です。

4-4.下塗り・中塗り・上塗り

下地処理を済ませた後は、下塗り→中塗り→上塗りという順番で塗装をしていきます。外壁塗装はこの3回塗りが基本なので、3回塗りをしていない施工業者は悪徳業者の可能性が高いでしょう。なお、下塗りは外壁材と塗料の接着力を高め、外壁材へ塗料の染み込みを防ぐ役割を担っています。中塗りは塗膜のでこぼこ部分をなくし、上塗りは最後の仕上げです。3回以上の塗装を行うことで、外壁全体が美しい仕上がりとなります。

4-5.足場の撤去・最終確認

上塗りの塗料が完全に乾燥したら、最終確認を行います。施工業者と一緒に外壁を確認することになりますが、ここで疑問点や不安要素はすべて解消しておきましょう。気になるところがあれば、納得するまで施工業者と話し合うことが大切です。そして、すべての工程が終了すると足場の撤去作業へと進みます。

5.ビルの外壁工事を安くするには?

ここでは、ビルの外壁工事を安くするコツについて詳しく説明します。

5-1.定期的にメンテナンスをする

ビルの外壁工事費用を抑えるためには、定期的にメンテナンスすることが大切です。前述したように、ビルの外壁工事は10~12年に1回が目安となります。ただ、前回の外壁工事から10年以内であったとしても、外壁に劣化症状が起きる可能性もあるでしょう。劣化症状が見られた際は、早めに施工業者へ相談することも費用を抑えるポイントです。劣化症状を放置するほど費用が高くなるので注意してください。

5-2.無足場工法を採用する

できるだけ費用を抑えたい方は、無足場工法がおすすめです。無足場工法とは、足場をかけない工法のことで、外壁工事にかかる足場代を丸々カットできます。足場の設置や撤去費用は全体費用のおよそ3分の1を占めているといわれているため、無足場工法を利用すれば大幅な節約が可能です。ただし、14階以上のビルには無足場工法が使えない可能性もあります。

5-3.外壁工事ならオフィスチャンプへ

ビルの外壁工事を検討している方は、ぜひオフィスチャンプにご依頼ください。オフィスチャンプでは、ビルやマンションを中心に補修工事や外壁塗装などを行っています。また、足場をかけない無足場工法での外壁工事が可能です。外壁の状態を確認しながら、予算内で行えるプランを提案しています。無料相談も可能ですので、ビルの外壁工事でお悩みの方はぜひ一度お問い合わせください。

6.ビルの外壁工事に関してよくある質問

ビルの外壁工事に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.ビルの防水工事とは?
A.屋上や外階段に施す防止工事です。紫外線や雨風の影響を受けやすい場所は劣化スピードが速いので、防水工事を徹底して行ったほうがいいでしょう。特に、屋上の防水効果が低下すると雨漏りを引き起こすリスクが高まります。なお、ビルの防止工事における種類は、主に以下のとおりです。

  • FRP防水工法
  • シート防水工法
  • ウレタン防水工法
  • アスファルト防水工法

Q.外壁工事の費用相場は?
A.ビルの規模によって異なりますが、3階建てのビルでも外壁塗装だけで約200万~300万円かかります。全体補修になると1,000万円以上かかることもあるでしょう。施工業者に依頼する際は、見積書でどのような作業にいくらかかるのか確認しておかなければなりません。見積書に「工事一式」とだけ記載されている施工業者には注意しましょう。

Q.ビルの外壁塗装で注意すべきことは?
A.外壁の色選びです。外壁の色は、ビルの第一印象を決める重要なポイントとなります。ビルの見た目が悪くなるとテナントや入居者の印象まで悪くなってしまうため、慎重に外壁の色を選ばなければなりません。外観をキレイにするのが目的なら、もとの外壁と同じ色にするのがおすすめです。

Q.外壁工事を始める前にすべきことは?
A.ビルの場合、テナントや入居者へしっかりと説明することが大切です。何の目的で外壁工事をするのか、いつからいつまで行うのかなど、説明するための場を設けましょう。ビルには不特定多数の人が出入りするため、臭い対策も徹底しておかなければなりません。外壁塗装の場合、塗料の臭いが悪影響を与える恐れがあるので注意してください。

Q.施工業者選びのポイントは?
A.外壁工事の施工業者を選ぶ際は、以下のポイントに注目するといいでしょう。

  • ビルの外壁工事実績があるか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • ホームページに施工事例が掲載されているか
  • 無料相談や無料見積もりを受けつけているか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか
  • 口コミや評判がいいか

上記のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較してみてください。複数の業者を比較することで、悪徳業者が見極めやすくなります。

まとめ

ビルの外壁工事は、耐久性を高め、ビルの資産価値を維持するために必要な工事です。10〜12年に1回を目安に外壁工事を行ったほうがいいとされていますが、劣化症状が見られた際は早めに対処しなければなりません。できるだけ費用を抑えるためにも、劣化は見逃さないようにしておきましょう。なお、オフィスチャンプではビルやマンションを中心に外壁工事を行っています。無足場工法で外壁工事費用も節約できるため、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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