
ビルの塗り替え時期や費用などを解説! 業者に依頼する際の注意点も
ビルの塗り替えはどういうタイミングで行えばいいのか、一体いくらかかるのかなど、ビルの塗り替えで疑問に思うことはたくさんあると思います。「塗り替える必要はないのでは?」と思われがちですが、定期的に塗り替えを行うことで耐久性と安全性が高まるものです。ビルの資産価値を上げるためにも、塗り替えは行う必要があります。
では、具体的にどうすればいいのか。本記事では、ビルの塗り替えで押さえておきたいポイントをまとめて解説しましょう。
この記事を読むことで、ビルの塗り替えが重要な理由や塗り替えの時期・費用などが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.ビルの塗り替えが重要な理由は?
まずは、ビルの塗り替えがなぜ重要なのか、その理由をチェックしておきましょう。
1-1.ビルの寿命が延びる
何よりも、ビルの塗り替えを定期的に行うことによって、ビルの寿命が延びます。外壁は常に紫外線や雨水にさらされる場所ですので、建物の中でも劣化しやすい部分です。一般的に、外壁塗料の耐久性は10~20年といわれているため、1回の塗装で永久的に維持できるわけではありません。つまり、塗り替えを行わないと外壁がどんどん劣化してしまいます。外壁の劣化は建物の耐久性に悪影響をおよぼすところがあるので、ビルの寿命を延ばすためにも定期的な塗り替えが必要です。
1-2.外観の美しさが保たれる
外壁は、ビルの第一印象を決める大切な部分です。訪れたビルの外壁が剝がれていたり、色あせたりしていると嫌な印象を受けますよね。テナントや入居者へのイメージにも悪影響を受ける恐れがあり、ビルの運営がままならなくなる可能性もあるでしょう。古くなってきたビルの外壁を塗り替えてキレイにするだけでも、いい印象を与えることができます。外観の美しさを保つためにも、ビルの塗り替えを定期的に行いましょう。
1-3.資産価値の向上にもつながる
定期的に、ビルの塗り替えを行うことで資産価値の向上にもつながります。ビルは築年数が経過するたびに資産価値が減少していき、古いビルが新築の資産価値を上まわることはありません。けれども、古いビルだとしても塗り替えなど大規模修繕を行うことで資産価値が向上します。つまり、資産価値の減少を抑えるためには、定期的なメンテナンスが必要不可欠というわけです。
2.ビルの塗り替え時期は?
ここでは、ビルの塗り替え時期やタイミングを解説します。
2-1.12年に1回が目安
ビルの塗り替えは、12年に1回行うのが目安です。前述したように、外壁塗料の耐久年数が10~20年になっているため、だいたい前回の塗装から10年前後あたりから劣化症状が見られるようになるでしょう。ただし、ビルに使われる外壁塗料は、一般的な住宅よりも耐久性が優れています。そのほか、前回の塗装から12年を目安に、一度外壁メンテナンスを入れたほうが安心です。また、ビルの塗り替えは大規模工事になるため、防水工事や補修などを一緒に行うのが一般的な方法となります。
2-2.ビルの外壁塗装を行うタイミング
ほかにも、以下のようなタイミングでビルの外壁塗装を行うケースがあります。
- 塗膜が劣化し始めている
- 塗装面の汚れがひどくなってきた
- 塗装の耐久年数が近づいてきた
- イメージチェンジがしたくなった
外壁の劣化だけでなく、イメージチェンジをしたいときも塗り替えはおすすめです。外壁材を交換しなくとも、外壁塗装の色を変えるだけで大幅なイメージチェンジができます。
2-3.定期的に外壁の状態をチェックしよう
外壁の劣化を見逃してしまうと、どんどん劣化が進行してしまうことになります。手遅れにならないうちに対処できるよう、定期的に外壁の状態をチェックすることも大切です。ただ、階層が多いビルは目で確認できる箇所に限界があります。自分の目で見える範囲を確認しつつ、プロの業者に定期的なメンテナンスを依頼するといいでしょう。こまめにチェックしておけば、劣化サインも早めに気づけるはずです。
3.ビルの塗り替えにかかる費用は?
ここでは、ビルの塗り替えにかかる費用を解説します。
3-1.相場は約300万~1,500万円
ビルの外壁塗装工事は大規模になるため、一戸建てよりも高額な費用になります。相場は、約300万~1,500万円でしょう。ビルの大きさ・高さ・塗装範囲・塗料の種類によって費用が異なります。工事費用に関しては、下記を参考にしてください。
- 3階建て(700~800㎡):300万~400万円
- 4階建て(950~1,050㎡):350万~500万円
- 5階建て(1,200~1,300㎡):450万~650万円
- 6階建て(1,500~16,00㎡):550万~800万円
- 7階建て(1,900~2,000㎡):650万~950万円
- 8階建て(2,200~2,300㎡):700万~1,200万円
- 9階建て(2,400~2,500㎡):800万~1,400万円
- 10階建て(2,500~2,600㎡):900万~1,500万円
3-2.費用が高くなるケース
場合と状況によっては、ビルの塗り替え費用が高くなるケースもあります。たとえば、外壁がひどく劣化しているケースです。それほど劣化していなければ、塗料を塗り替えるだけで終わらせられるでしょう。けれども、外壁材や下地が傷んでいる場合は補修工事をしなければなりません。外壁の劣化がひどい状態であればあるほど、工事費用は高額になります。また、高層ビルになるほど足場代が高くなり、1,000万円以上かかるケースもあるでしょう。
3-3.定期的なメンテナンスが費用削減に
できるだけ、塗り替え費用を抑えたいと思っている方は、定期的なメンテナンスを心がけてください。外壁を含めたメンテナンスをしっかりと行っていないビルは見栄えが悪く、設備も古い印象を受けます。ビルの資産価値を向上するためにメンテナンスを行うのはもちろん、費用を最小限に抑えられることにもなるのです。定期的に外壁メンテナンスを行うことで、ちょっとした変化や劣化にもすぐに気づけるでしょう。前述したように、劣化が進行するほど費用が高額になるので早めに対処することが大切です。
3-4.無足場工法を採用する
費用削減のために、無足場工法を採用するのも方法の1つです。一般的に、外壁塗装を行う際は足場を設置することになります。けれども、足場の設置と撤去は全体の約3分の1を占めるほど費用がかかるのです。つまり、足場代をカットできれば、大幅に費用が削減できるということになります。外壁リフォームなどを行っているオフィスチャンプでは、無足場工法を採用しているので費用を節約したい方はぜひ一度お問い合わせください。
4.ビルの塗り替えを行う際の注意点
ここでは、ビルの塗り替えを行う際の注意点をいくつか紹介します。
4-1.ビル塗装に精通した業者へ依頼する
ビルの塗り替えは大規模工事になるため、費用が高額になります。工事費用を無駄にしないためにも、できるだけビル塗装に精通した業者へ依頼することが大切です。外壁塗装業者の中には、きちんと塗装をしない・必要な工程を省く・高額な費用を請求するなど不正を働く悪徳業者が存在しています。悪徳業者に引っかかってしまうと、再度塗装を行わなければなりません。余分な費用がかからないようにするためにも、ビル塗装に精通した業者を選ぶことが大切なポイントとなります。
4-2.外壁塗装業者選びのポイント
ビルの塗装に精通しているかはもちろんのこと、ほかにも外壁塗装業者選びでチェックしておきたいポイントを以下にまとめました。
- 施工事例がホームページ等に記載されているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
- 口コミや評判がいいか
- 無料相談や無料見積を受け付けているか
上記のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較することが大切です。複数の業者を比較することで、悪徳業者が見極めやすくなるでしょう。また、業者ごとの強みも把握しやすくなります。
4-3.テナントや入居者への告知は必ず行う
ビルの外壁塗装を行う前に、忘れずにしっかりと行っておきたいのがテナントや入居者への告知です。ビルに入っているテナントや入居者はほとんどが企業ですので、クライアントが訪れることもあります。重要な商談にもかかわらず、ビル全体が保護シートでおおってあったり、足場で囲われたりしていると印象がよくありません。そのため、事前に告知しておくことが大切です。あらかじめ、外壁塗装を告知しておけば、企業も素早く対応できます。
4-4.防犯対策も忘れずに
ビルの塗り替えを行う際は、防犯対策も忘れずに行いましょう。特に、足場を設置する場合は空き巣に入られる可能性が高くなるので注意が必要です。オフィスには大事な資料や機密情報などが保管されているので、告知の際に防犯対策についても促しておきましょう。さらに、足場に部外者が入れないようにしたり、防犯装置を設置したりするなど施工側の対策も必要です。テナントや入居者が安心できるように、いろいろな面で配慮することが大切になります。
5.ビルの塗り替えに関してよくある質問
ビルの塗り替えに関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.ビルの塗り替えに適した時期は?
A.比較的、気候が安定している春と秋がおすすめです。基本的に、外壁塗装は1年を通して可能ですが、気温5℃以下・湿度85%以上の環境下は塗料の乾燥が遅れてしまいます。ビルの塗り替えをスムーズに行うためにも、塗料が乾きやすい春と秋に行ったほうがいいでしょう。ただし、外壁塗装業者の予約が取りづらいところがあるため、早めの予約がおすすめです。
Q.ビルの塗り替えに使う塗料の種類は?
A.ラジカル系塗料・フッ素系塗料・無機系塗料の3つがあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
- ラジカル系塗料:ラジカルと呼ばれる制御機能を持った塗料。ビルを長持ちさせることができる
- フッ素系塗料:硬く頑丈で汚れが付きにくい。コストパフォーマンスに優れている
- 無機系塗料:グレードが1番高い塗料。硬くて頑丈なほか、弾性を持たせた塗料も登場している
Q.ビルの塗り替えを成功させるポイントは?
A.大規模工事になるビルの塗り替えは、スケジュールを綿密に立てることが大切なポイントとなります。塗装面積が広く、階数が高ければ高いほど工期が長くなるでしょう。いつからいつまでどのような工事をするのか、どのくらい期間がかかるのか、しっかりと確認しておかなければなりません。時間に余裕を持たせて工事のスケジュールを立ててください。
Q.外壁の色は何色がいいのか?
A.ただ外壁をキレイにするのが目的なら、元の外壁と同じ色にするのがおすすめです。イメージチェンをしたいと思っている方は、ビルに入っている企業やお店のイメージを踏まえた上で色を選ぶことが大切なポイントとなります。また、周辺の景色・景観と融合するかどうかも大切なポイントです。奇抜な色を選んでしまうと、周囲から苦情がくることもあります。外壁塗装業者と話し合いながら、ベストな色を選びましょう。
Q.ビルの塗り替えでよくあるトラブルは?
A.よくあるのは近隣トラブルです。周囲に建物が多くある地域では、テナントや入居者だけでなく、近隣の家や建物にもしっかりと配慮しておかなければなりません。事前に挨拶をしなかったり、配慮が足りなかったりしたせいで近隣トラブルに発展する可能性もあります。テナントや入居者への事前告知はもちろんのこと、近隣への配慮も心がけておきましょう。
まとめ
いかがでしたか? ビルの塗り替えといった大規模修繕工事は、12年に1回行うのが目安です。外壁塗装の耐久年数はだいたい10〜20年となっていますが、ビルに使われる外壁塗料は比較的耐久性が高い種類となります。そのため、12年に1回ぐらいがちょうどいい塗り替え時期といえるでしょう。ビルは大規模修繕工事になるので、塗り替えと同時に防水工事や補修なども行う必要があります。なお、オフィスチャンプではビルの外壁リフォームも行っているので、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。