壁内結露を放置するのは危険!? 発生原因や防ぐ方法などを解説

壁内結露とは何なのか知らずに放置していると、建物自体の耐久性が低下してしまうので非常に危険です。しかし、壁内結露とは何なのか、なぜ発生するのか、どうすれば防ぐことができるのかなど、分からずに悩んでいる方は多いでしょう。壁内結露を防ぐためには、発生原因を把握しておく必要があります。

そこで、本記事では、壁内結露が起こる原因や防ぐ方法などについて詳しく説明しましょう。

  1. 壁内結露とは?
  2. 壁内結露を放置するとどうなるのか?
  3. 壁内結露が起こる原因
  4. 壁内結露を防ぐには?
  5. 壁内結露に関してよくある質問

この記事を読むことで、壁内結露を放置する危険性も分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.壁内結露とは?

まずは、壁内結露は何なのか、基本情報をチェックしておきましょう。

1-1.壁の内部で起こる結露

壁内結露について簡単に説明すると、壁の内部で起こる結露のことです。一般的に、結露といえば、建物の窓ガラスに発生する水滴を思い浮かべる方が多いでしょう。そもそも、結露とは水蒸気を含んだ空気が冷やされ、水蒸気が水滴になって現れる現象のことを指しています。窓際に発生しやすいイメージがあると思いますが、実は壁の内部でも発生するのです。水蒸気があるところには結露が発生するため、窓際だけではありません。特に、内部結露は建物の躯体(くたい)に悪影響をおよぼす場所なので注意が必要です。

1-2.夏にも発生する

結露=冬場に発生するイメージがあると思います。けれども、壁内結露は夏場にも発生するものです。後ほど【3.壁内結露が起こる原因】でも説明しますが、夏はエアコンを頻繁に使用します。エアコンと外気温の差によって、壁内結露が発生するというわけです。壁内結露は結露自体が発生していることになかなか気づけず、いつの間にか内部が腐敗していた……というケースがよくあります。

2.壁内結露を放置するとどうなるのか?

ここでは、壁内結露を放置する危険性について詳しく説明します。

2-1.躯体部分が腐食する

壁内結露を放置すると、柱や梁(はり)など躯体部分を腐食させてしまう恐れがあります。断熱材や外壁の下地に水滴が付くことになるため、その水滴が染み込みカビが発生するでしょう。カビは柱・梁を腐らせる原因になるので注意が必要です。そして、躯体部分が腐食すれば、建物の強度や耐久性が著しく低下してしまいます。その結果、地震や台風などの自然災害で建物が壊れたり、倒れたりするリスクが高まってしまうのです。躯体部分は建物の耐久性に大きく関係する部分ですので、壁内結露は決して放置してはいけません。

2-2.断熱性能が低下する

壁内結露は断熱材に発生することが多いため、放置すればするほど断熱材が劣化します。断熱材の劣化によって、建物の断熱性能が低下してしまうのも壁内結露を放置するリスクです。現在、ほとんどの建物に断熱材が導入されています。断熱材は外の寒さや暑さをカットし、室内の快適な環境を維持するために必要なものです。つまり、断熱性能が低下すれば、室内は外の気温をダイレクトに影響を受けることになります。夏は室内が暑くなり、冬は寒くなってしまうでしょう。冷暖房を稼働費用も高額になります。

2-3.健康に悪影響をおよぼすことも

壁内結露を放置すると、健康に悪影響をおよぼす恐れもあります。壁内結露によって、外壁内にはカビ・ダニが発生し、それが影響してアレルギー症状を引き起こす原因になるのです。カビの胞子はとても小さく、目で見えるものではありません。壁内結露から発生したカビの胞子が空気中に漂い、生活の中で吸い込むことになります。カビやダニは、ぜんそく・アレルギー症状の原因になるので、子どもや高齢者にとっては健康被害を引き起こすリスクがあるというわけです。

2-4.

2-4.建物の寿命が縮まる

建物自体の耐久性だけでなく、寿命が縮まるのも壁内結露を放置するリスクです。建物の耐久性・断熱性能などが低下していき、どんどん劣化が進行します。建物の劣化はいつの間にか進行していることが多いため、気づかないうちにひどい状態になっていたということもあるのです。特に、壁紙が変色するなどの異変は、相当悪化している可能性が高いでしょう。建物の躯体部分が大きな被害を受けている恐れがあるため、早めに対処しなければなりません。

3.壁内結露が起こる原因

ここでは、壁内結露が起こる原因を解説します。

3-1.熱を通しにくい断熱材

実は、壁内結露の発生原因は断熱材にあります。断熱材は熱を通しにくい性質を持っているため、外壁側と室内側の温度が分かれている部分です。たとえば、夏は断熱材を隔てて、断熱材から室内側が冷やされると外壁側が暑くなり、外壁側と室内側で温度が異なります。温度差の激しい断熱材の中に水蒸気が浸入すると、その温度差によって急激に水蒸気が冷やされ、結露が発生するというわけです。熱を通しにくい性質がある断熱材にはメリットがたくさんありますが、デメリットもあるので使い方に工夫が必要でしょう。

3-2.エアコンが原因になることも

一般的に、結露は冬に発生するイメージがありますが、壁内結露は1年を通して発生するのが特徴です。夏はエアコンを使うことが多くなり、ほぼ毎日24時間稼働している家庭も増えているのではないでしょうか。実は、このエアコンが壁内結露の原因になっています。日本の夏は高温多湿なので、余計に水蒸気が外壁を通って室内の壁に接触しがちです。水蒸気が多いからこそ、冷えた室内の壁に水分が大量発生し、高温という環境も重なってカビも繁殖します。つまり、壁内結露は冬だけでなく、夏にも起きやすい現象といえるでしょう。

3-3.冬は外気の影響で冷やされる

冬に発生する壁内結露は、室内の暖房で温められた空気と外気の冷たい空気がぶつかって発生します。暖房で温められた空気が壁内に侵入し、後に外気の影響で冷やされて水滴が発生する仕組みです。夏の場合は逆のパターンになるので、別名「逆転結露」とも呼ばれています。室内と屋外の温度が激しくなればなるほど、壁内結露が発生しやすくなるでしょう。つまり、壁内結露を防ぐためには、室内と屋外の空気が接触しないようにすることと、水蒸気を壁内へ侵入させないようにすることが大切なポイントです。

4.壁内結露を防ぐには?

ここでは、壁内結露を防ぐ方法とポイントを解説します。

4-1.断熱性と気密性を高める

壁内結露の発生を防ぐためには、断熱性と気密性を高めることが大切です。たとえば、断熱材にすき間があると、そこに水蒸気が入り込み結露を発生させることになります。つまり、壁内の断熱材をすき間なくしっかりと埋めておけば、壁内に水蒸気を侵入させることはありません。ただ、断熱材を埋めるだけでは空気の循環ができなくなるので、空気の通り道となる通気層も作る必要があります。通気層を作ることで、室内から入った水蒸気が外へ排出され、内部に空気が侵入したとしても外気で乾燥させられるというわけです。

4-2.防湿気密シートを利用する

気密性を高める方法として、防湿気密シートを利用する方法があります。防湿気密シートとは、気密性の確保と壁内結露の防止を目的としたシートのことです。気密性を高めるだけでなく、壁内へ湿気がこもらないようにできます。一般的に、気密性の高いプラスチック製のシートを使いますが、この防湿気密シートを使うことで壁内結露を未然に防げるでしょう。ただし、防湿気密シートは、地域の気候や工法などによって適切な性能が異なります。複雑な工法となっているため、難易度の高い施工であることがデメリットです。

4-3.ウレタン系の断熱材を使う

壁内結露を防ぐために、ウレタン系の断熱材を使う方法もあります。断熱材として使われる種類は、無機繊維系・木質繊維系・天然素材系・発泡プラスチック系などです。それぞれのメリット・デメリットには以下のような特徴があります。

  • 無機繊維系:広く普及しており、防音効果・燃えにくい性質がある。湿気対策が必要不可欠
  • 木質繊維系:価格は高いが、結露が防ぎやすい
  • 天然素材系:価格は高いが、調湿効果・防虫効果・防音性・断熱性がある
  • 発泡プラスチック系:結露を防ぎやすく、断熱性に優れているが、燃えやすい

上記の中でも、ウレタン系の断熱材は湿気に含みにくい特徴があるため、壁内結露対策におすすめです。施工業者とどのような断熱材を使えばいいのか、相談しながら決めるといいでしょう。

4-4.施工業者選びも大切

壁内結露対策を正しく行うためには、施工業者選びも大切なポイントです。前述したように、対策方法によっては難易度が高い施工を選択する可能性もあります。難易度が高い施工でも難なくできるような実力のある業者へ依頼しなければなりません。壁内結露対策に慣れていない施工業者に依頼すると、間違った方法で対策されることもあるので注意が必要です。工事費用を無駄にしないためにも、慎重に施工業者を選びましょう。なお、施工業者選びの際は下記のポイントを参考にしてください。

  • 壁内結露など外壁リフォームに長(た)けているか
  • 施工事例がホームページ等に掲載されているか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • どのような質問をしても分かりやすく説明してくれるか
  • 無料相談や無料見積を受け付けているか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか
  • 口コミや評判がいいか

4-5.外壁リフォーム・メンテナンスならオフィスチャンプへ

壁内結露対策や外壁リフォーム・メンテナンスを検討している方は、ぜひオフィスチャンプにご依頼ください。オフィスチャンプは、他社が認めざるを得ない難関外壁理リフォームをこなす圧倒的技術力を持っています。人気リフォーム番組にも出演したことがあるほど、リフォームの匠にも指名を受けるほどの信頼を認められている外壁施工業者です。無料相談も受け付けていますので、壁内結露でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

5.壁内結露に関してよくある質問

壁内結露に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.壁内結露を見つけるポイントは?
A.壁内を見ることはなかなかできないので、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。壁紙が変色したり、黒ずみができたりした際は、壁内に水滴が発生している可能性が高いので早めに施工業者へ相談しましょう。異変を感じたらすぐに確認してもらうことが大切です。

Q.普段の生活でできる壁内結露対策は?
A.計画換気を行うことです。計画換気を行うことで、室内の湿気を内部に流すことなく、室外へ逃がせるようになります。定期的に窓を開けて換気を行うのはもちろんのこと、計画換気で水蒸気を含んでいる空気をしっかりと外へ逃がしてください。

Q.新築の場合、結露対策はやるべきか?
A.新築の段階で結露対策ができるのなら、積極的に取り組むべきでしょう。ただし、施工の手順が多くなるほど費用が高くなるため、予算に合わせて結露対策を施すことが大切です。だいたいの予算が決まっている場合は、その旨を施工業者に伝えてください。また、地域の気候も踏まえた上で適切な対策を施すことが大切です。

Q.費用を最小限に抑えるコツは?
A.難易度が高い施工もできる業者に依頼することです。さまざまな経験と実績を持っている施工業者であればあるほど、外壁や内部の状況に合わせた適切な工事ができます。必要な工事と不要な工事をしっかりと見極められる業者に依頼できれば、費用を最小限に抑えられるでしょう。

Q.気をつけたほうがいい施工業者の特徴は?
A.丁寧に説明してくれない・スタッフの対応が悪い施工業者には注意が必要です。特に、見積書の内容が「一式」としか書かれていない施工業者は、工事後で高額な追加費用を請求してくる恐れがあります。

まとめ

壁内結露は、壁の内部で起こる結露のことです。壁内結露を放置すると外壁の内部がどんどん腐敗し、建物の耐久性が著しく低下してしまいます。建物の耐久性を維持するためにも、壁内結露の発生原因を把握し、対策をしっかりと施しておかなければなりません。壁内結露の対策としては、断熱性と気密性を高めることが大切なポイントとなります。オフィスチャンプでは、外壁リフォームや補修・メンテナンスを行っているので、壁内結露が気になっている方はぜひ一度ご相談ください。

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