建物同士の隙間がない場合でも外壁塗装をする方法とポイントを解説!

外壁塗装は足場を設置して行うのが一般的ですが、建物同士の隙間がない場合は足場が設置できません。

その場合、どのような方法で外壁塗装を行うのか、悩んでいる方は多いでしょう。足場を設置するスペースがない場合は、ほかの方法で外壁塗装を行うことになります。さまざまな方法があるので、それぞれのメリットやデメリットを把握しておけば、そのときの状況に合わせた工法が選択できるでしょう。

本記事では、建物同士の隙間がない場合の外壁塗装について詳しく説明します。

  1. 建物同士の隙間がない場合の外壁塗装について
  2. どのような方法で外壁塗装ができるのか?
  3. 無足場工法の特徴とメリット
  4. 外壁塗装業者選びのポイント
  5. 外壁塗装に関してよくある質問

この記事を読むことで、無足場工法の特徴や外壁塗装業者選びのポイントなども分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.建物同士の隙間がない場合の外壁塗装について

最初に、建物同士の隙間がない場合の外壁塗装について詳しく説明します。

1-1.足場の設置に必要な距離は約70cm

外壁塗装をする場合、足場を設置するのが一般的ですが、足場を設置するためには約70cmのスペースが必要だといわれています。足を乗せる踏板の幅は40cm程度、踏板を固定する支柱が10cm程度になるため、最低でも60cmの空間が必要です。ただし、外壁から塀までの距離がギリギリ60cmの場合、組み立てるために必要なスペースが足りなくなるため、実際には70cm程度の空間が必要になります。

1-2.専門性が高い業者でないと難しい

建物同士の距離が狭くとも、外壁塗装を行える方法はたくさんあります。ただし、前述したように、通常の足場を設置するのは非常に困難です。最低でも70cm程度の空間が必要になるほか、通常の外壁塗装業者では対応できないところがあります。外壁塗装業者の中には、狭い空間での外壁塗装に慣れておらず、不適切な方法で工事をする悪徳業者が存在しているのです。狭い空間での外壁塗装は技術が必要になるため、専門性が高い業者へ依頼したほうがいいでしょう。

2.どのような方法で外壁塗装ができるのか?

ここでは、どのような方法で外壁塗装ができるのかを解説します。

2-1.単管足場を使用する

建物同士の隙間がない場合は、単管足場を使用する方法があります。単管足場とは、単管と呼ばれる直径48.6mmの鉄パイプを組み合わせて足場を作る方法です。足場の形状を柔軟に変化させられる点が特徴で、狭い場所でも足場が設置できます。ただし、単管足場を用いるには、最低でも50cm程度のスペースが必要です。また、労働安全衛生規則の第571条にて定められているルールに則(のっと)って設置する必要があります。安全性に劣るため、設置ルールをしっかりと守ることが大切です。

2-2.隣の敷地を借りる

足場の設置に必要なスペースが足りない場合は、隣の敷地を借りる方法もあります。民法第209条において、「建物を築造・修繕する際、必要な範囲内で隣地の使用を請求できる」と記載されているので、隣人の承諾があれば敷地内に立ち入ることが可能です。住宅地など建物同士の隙間がない場合は、お互いに隣接の敷地を借りる形で外壁塗装をすることがあります。ただし、隣人との交流や付き合いが大切になるため、日ごろから良好な関係を保つことが重要です。

2-3.無足場工法を採用する

足場を設置しない「無足場工法」を活用するのも選択肢の1つです。無足場工法には、主にロープアクセス・ブランコ・ゴンドラの3種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

  • ロープアクセス:産業用ロープとハーネスを用いて、作業員が屋上から吊(つ)り下がりながら作業する方法
  • ブランコ:屋上から吊り下げたブランコに作業員が座りながら作業する方法
  • ゴンドラ:屋上に専用器具を設置し、そこから吊り下げたゴンドラに乗って工事をする方法

無足場工法の場合、主に用いられるのはロープアクセスです。従来のロープアクセスは安全性が低く、外壁塗装などの工事では採用されていませんでした。しかし、産業用ロープが登場し、安全性が確保されるようになり、規定内であればロープアクセスを使用した外壁塗装が可能になったのです。

3.無足場工法の特徴とメリット

ここでは、無足場工法の特徴とメリットを解説します。

3-1.足場を設置しない工法

前述したように、無足場工法の大きな特徴は足場を設置しない工法であることです。ビルの屋上に専用器具を設置し、そこからブランコやゴンドラなどを吊り上げて作業する方法が基本となります。無足場工法にもさまざまな種類があり、外壁塗装だけでなく、ひび割れなどの補修工事・タイル調査・サイン撤去・照明交換・ハト避けネットの設置などが可能です。ひと昔前は、無足場工法は主にビルの窓掃除で採用されていましたが、現在は狭いスペースなどの外壁工事に採用されるケースが増えています。

3-2.無足場工法のメリット

では、無足場工法にはどのようなメリットがあるのでしょうか。足場を設置しないことでさまざまなメリットが生まれます。

3-2-1.狭いスペースでも施工できる

無足場工法のメリットは、何よりも建物同士の隙間がない空間でも施工ができる点です。たとえば、ロープアクセスの場合、人が入れるスペースであれば外壁塗装ができます。足場を設置するために必要な70cm以下のスペースでも、難なく外壁塗装ができるというわけです。

3-2-2.足場代が節約できる

足場の設置と撤去が必要ないため、足場代が節約できるのも無足場工法の大きなメリットです。外壁塗装の足場にかかる費用は、全体費用の約3分の1を占めているといわれています。無足場工法を採用すれば、全体費用の大幅な節約につながるので、できるだけ費用を抑えたい方にもおすすめです。

3-2-3.工期が短縮できる

無足場工法は、工期が短縮できるメリットもあります。通常、外壁塗装をする際は、最初に足場を設置し、工事を終えたら足場を撤去する流れです。一方、無足場工法の場合、足場の設置と撤去作業が不要になるため、その分の時間と手間を省くことができます。足場の設置と撤去には半日~1日かかることが多いので、工期を短縮させたい方にも無足場工法はおすすめです。

3-2-4.部分的な施工も可能に

無足場工法は、部分的な施工ができます。たとえば、部分的な外壁を補修したり、塗装し直したりしたいとき、足場を広範囲に設置するのは大変です。無足場工法であれば、部分的な箇所だけ補修や塗装ができるので、スピーディーに終わらせられるでしょう。

3-2-5.自然災害時のリスクが軽減できる

無足場工法は、台風や地震・大雨など自然災害時のリスクが軽減できるメリットもあります。足場を設置している場合、強風で倒れたり、地震で崩れたりする恐れがあるのです。しかし、無足場工法ならそのような心配はありません。また、無足場工法は景観が変わらないというメリットもあります。

3-2-6.防犯性に優れている

防犯性に優れているのも、無足場工法のメリットです。無足場工法は足場を設置しないからこそ、外部からの侵入経路を作りません。足場を設置すると、そこから泥棒が侵入し、盗難被害に遭(あ)う可能性が高くなります。無足場工法はそのような心配がないため、安心して外壁塗装ができるでしょう。

4.外壁塗装業者選びのポイント

ここでは、外壁塗装業者選びのポイントを解説します。

4-1.無足場工法の実績があるか

無足場工法を用いる際は、実績がある外壁塗装業者へ依頼するのがポイントです。外壁塗装で無足場工法を採用する業者は以前よりも増えてきましたが、実績のない業者が存在しているので注意してください。無足場工法の専門性が高い外壁塗装業者へ依頼しましょう。無足場工法の実績を確認する際は、ホームページ等に施工事例が掲載されているかをチェックしてください。

4-2.ビルやマンションにも対応しているか

ビルやマンションなど、戸建て住宅とは異なる建物の外壁塗装を行う際は、大規模修繕に対応している業者へ依頼することが大切です。戸建て住宅の外壁塗装をメインに行っている業者では、ビルやマンションの工事に対応できないケースがあります。外壁塗装業者の中には、ビルやマンションの無足場工法に長(た)けている業者が存在しているので、どのような建物に対応しているのか確認してください。

4-3.スタッフの対応が丁寧でスピーディーか

悪徳業者と優良業者を見極めるために、スタッフの対応に注目しましょう。スタッフの対応がよく、スピーディーな外壁塗装業者は安心して依頼できますが、対応が悪い業者はトラブルになる可能性があるので注意が必要です。また、どのような質問をしても分かりやすく説明してくれるか、無足場工法についての説明があるかにも注目してください。

4-4.見積書の内容が明確になっているか

見積書の内容が明確になっているか、料金設定がハッキリしているかにも注意が必要です。悪質な外壁塗装業者は、見積書に詳しく記載せず、工事後に高額な追加費用を請求するところがあります。悪徳業者とのトラブルを避けるためにも、見積書や契約書の内容は細部まで確認しましょう。不明点や疑問点がある場合は、すぐに問い合わせて確認してください。

4-5.無足場工法ならオフィスチャンプへ

どの外壁塗装業者に依頼すべきか分からずに悩んでいる方は、ぜひオフィスチャンプへご依頼ください。オフィスチャンプでは、ビルやマンションを中心に無足場工法を用いた外壁塗装を行っています。他社が諦めざるを得ない難関外壁リフォームをこなす圧倒的な技術力と信頼で、さまざまな状況下で外壁塗装を行ってきました。無料相談や無料見積もりも受け付けているので、ぜひ一度お問い合わせください。

5.外壁塗装に関してよくある質問

外壁塗装に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.狭い場所で足場を設置する際の注意点は?
A.足場の設置と撤去において、資材の取り扱いや運搬に注意が必要です。狭い場所で資材を運び入れる場合、外壁にあたり傷がついてしまう恐れがあります。実際に、隣家の外壁を傷つけてしまい、トラブルになったというケースもあるので注意が必要です。また、外壁塗装中においても、周辺に塗料が飛び散らないように注意しましょう。

Q.隣の敷地を借りる際の注意点は?
A.ゴミをしっかりと片付けるのはもちろん、十分に配慮しながら外壁塗装を行うことです。外壁塗装において、近隣住民とのトラブルがよくあります。特に、騒音や塗料のニオイでトラブルになることがあるため、施主と外壁塗装業者のどちらも近隣住民への配慮が必要です。

Q.無足場工法にデメリットはあるのか?
A.基本的に、無足場工法は屋上から吊り下がりながら作業することになるため、広範囲の作業には向いていません。また、足場が設置されていると施主自身で仕上がりを確認できますが、足場がない場合はチェック体制が弱くなります。無足場工法の場合は、作業員に写真を撮ってもらい、その写真で確認するようにしましょう。そのほか、屋根の形状によっては、無足場工法が採用できないケースがあります。

Q.どのような塗料を使用したほうがいいのか?
A.建物同士の隙間がない場合は、メンテナンス頻度を抑えるために、寿命が長い外壁塗料を採用するのがおすすめです。外壁塗装で使用する塗料はさまざまですが、シリコン系・フッ素系・無機成分系は寿命が長く、メンテナンス頻度を抑えることができます。

Q.気をつけたほうがいい外壁塗装業者の特徴は?
A.見積書や契約書を書面で提示せず、口頭で契約を交わそうとする外壁塗装業者には注意したほうがいいでしょう。見積書・契約書には、外壁塗装の概要や詳細が記載される大切なものです。トラブルになった際はそれらが証拠になることもあるので、見積書や契約書は工事後も大事に保管しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか? 建物同士の隙間がない状況で外壁塗装を行う場合、単管足場を使用したり、隣の敷地を貸してもらったりする方法があります。そのほか、足場を設置しない無足場工法で外壁塗装をする方法もおすすめです。無足場工法は、足場代の削減や工期の短縮などメリットもたくさんあります。なお、オフィスチャンプでは足場をかけない無足場工法を用いた外壁塗装が可能です。建物同士の隙間がなく、外壁塗装にお悩みの方はぜひ一度お問い合わせください。

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