外壁を洗浄する方法は? 外壁が汚れる原因や清掃を業者に依頼するコツ
どうやって外壁を洗浄すればいいのか、外壁が汚れる原因は何なのかなど、外壁の汚れで悩んでいる方は多いでしょう。外壁の洗浄は自分でもできますが、間違った方法で洗浄すると外壁が傷んでしまう恐れがあります。大切なのは、正しい知識を持って外壁を洗浄することです。また、自分で外壁を洗浄するのが不安な方は、プロの業者に依頼するのも選択肢の1つでしょう。
本記事では、外壁を洗浄する方法や業者に依頼するコツなどを解説します。
この記事を読むことで、外壁が汚れる原因も分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.外壁が汚れる原因は?
まずは、外壁が汚れる原因をチェックしておきましょう。
1-1.紫外線と雨
外壁が汚れる1番の原因は、紫外線と雨です。外壁は常に紫外線と雨に晒されているため、建物の中でも劣化しやすい箇所だといわれています。塗装したての外壁はしっかりと塗膜で保護されているので、多少の汚れが付着しても雨で洗い流すことができるでしょう。けれども、塗膜は紫外線や雨に晒されることで、少しずつ機能性が失われていきます。だからこそ、10年を目安に外壁を塗り替えたほうが、塗膜の効果を持続させられるのです。
1-2.ホコリ・排気ガスなども汚れの原因に
ホコリや排気ガス・花粉などによっても外壁は汚れてしまいます。特に、道路に面している外壁は排気ガスで黒い汚れが付着しやすくなっているでしょう。また、隣家が近くて日陰になる外壁は湿気がたまって、カビやコケが繁殖しやすくなります。外壁の汚れは立地や地域など、環境によっても大きく変わるのが特徴的です。どのようなところにどんな汚れが付着しやすいのか、日ごろからチェックしておくといいでしょう。
2.汚れた外壁を放置する問題点
ここでは、汚れた外壁を放置する問題点について説明します。
2-1.外壁内部の劣化につながる
汚れた外壁をそのまま放置すると、外壁内部の劣化につながる恐れがあります。最初は、コケや藻が生えているだけの状態だったのに、変色が目立ちひび割れが生じることになるでしょう。外壁のひび割れから雨水が浸入しては、雨漏りが発生する事態まで悪化してしまうこともあります。雨水が内部に浸入することで建物内部の木材が腐敗し、劣化がどんどん進んでしまうのです。外壁内部が劣化すると、建物全体の耐久性が著しく落ちてしまいます。
2-2.見た目が悪くなる
外壁内部が劣化するのはもちろんのこと、見た目が悪くなるのも外壁の汚れを放置するデメリットです。外壁は建物の第一印象を決める重要な部分ですので、黒く汚れていたり色あせたりしていると「きちんとメンテナンスされていない」と思われてしまいます。特に、賃貸物件の場合は、入居検討中の人が見た目で判断するケースも多いので注意しておかなければなりません。居住者が安心して生活するためにも、外壁の汚れはこまめに洗浄する必要があります。
2-3.メンテナンス・補修費用が高額になる
外壁の汚れを放置すると、メンテナンスや補修の費用が割高になってしまうでしょう。すぐに落とせる汚れが付着している状態であれば、簡易的な方法できれいにできます。けれども、放置するほどに頑固な汚れになってしまい、特殊な洗浄や道具でなければ落とすのは困難になるでしょう。また、外壁内部・下地が傷んでいる場合は、下地補修なども必要になります。状態が悪化すればするほど大がかりな補修になり、費用もかさむというわけです。できるだけ、メンテナンス・補修費用を抑えたい方は、早めに外壁の汚れを洗浄したほうがいいでしょう。
3.外壁を洗浄する方法
ここでは、外壁を洗浄する方法とポイントを解説します。
3-1.自分で洗浄する場合
付着したばかりの汚れなら、道具を使って自分で洗浄できます。一般的な方法としては、ブラシやスポンジを使った洗浄方法です。ブラシ・スポンジ・バケツといった家庭にある道具を使って、外壁についている汚れを落とすことができるでしょう。自分で洗浄する場合、さまざまな洗剤がありますが、必ず外壁用の洗浄剤を使ってください。また、モルタル・サイディング素材の外壁は、ブラシで強くこすってしまうと素材を傷めてしまう恐れがあります。そのため、洗浄するときは柔らかいブラシを使いましょう。なお、主な手順は下記のとおりです。
- ホースの水でホコリなどの汚れを洗い流す
- 水洗いで落ちない汚れはブラシを利用する
- 汚れが落ちない場合は、外壁専用の洗浄剤を散布し、しばらく時間を置いてから再度洗う
- 最後にホースの水で汚れと洗浄剤を洗い流して完了
3-2.高圧洗浄機を使う場合
ホームセンター等で売られている高圧洗浄機を使うのも洗浄方法の1つです。高圧洗浄機は、高い水圧で水を噴射するため、ブラシやスポンジでは落ちない汚れを落とすことができます。なお、高圧洗浄機の使い方は以下のとおりです。
- 水道栓を閉めた状態でホースと本体を接続する
- 水道栓を開けて、電源プラグをコンセントに差し込む
- 電源を入れたらトリガーを引いて水を出す
- 噴射するときは、外壁から20~30cm程度ノズルを離す
洗浄剤を利用する際は、ジェットノズルを外すか専用のノズルを利用してください。また、一定の場所に噴射しすぎると、外壁に傷がついてしまう恐れがあります。外壁から20~30cm程度離してから、満遍なく水を当てるようにしてください。水を高圧で噴射する高圧洗浄機だからこそ、音がうるさかったり汚れが周囲に飛び散ったりする恐れもあります。使うときは注意事項をしっかりと確認してから利用しましょう。
3-3.外壁洗浄の注意点をチェック!
前述したように、サイディング・モルタルといった外壁は強くこすってしまうと塗装が剝がれやすくなってしまいます。やわらかめのスポンジを使うのはもちろんのこと、研磨剤やクレンザーのような刺激が強い洗剤は使わないように気をつけてください。特に、外壁の目地部分は傷つきやすいため、ブラシやスポンジではなく雑巾などで汚れをやさしく拭き取りましょう。また、外壁洗浄は天気がよく、風のない日に行うのがベストです。風が強い日は汚れがほかの場所に付着してしまうため、風のない日を選んで外壁をきれいにしてください。
4.外壁洗浄をプロに依頼するには?
ここでは、外壁洗浄をプロに依頼する方法を解説します。
4-1.外壁メンテナンス・工事の専門業者に依頼する
一般的に、外壁の洗浄は外壁メンテナンス・工事をしている専門業者へ依頼することになります。外壁の工事やメンテナンスに長(た)けている業者ほど、どのような汚れが付着しやすいのか把握しているので適切な方法で洗浄できるからです。必要な箇所には必要な補修を行い、洗浄だけで済む箇所には無駄な費用をかけません。適切な洗浄方法を行うことができれば、必要な費用だけで外壁をきれいにできるでしょう。また、プロの業者に依頼することで、自分で洗浄するよりも手間と時間をかけることなく外壁が美しくなります。
4-2.洗浄費用は約200~300円/㎡
プロに洗浄を依頼する場合、外壁の洗浄費用の目安は約200~300円/㎡です。洗浄方法や業者によってはもっと高くなる可能性もあるでしょう。外壁洗浄だけで済めばいいのですが、外壁内部が劣化していたり塗膜が剝がれたりしている場合は、下地補修や外壁の塗り替えが必要になります。外壁の塗り替え費用は約60万~140万円、下地補修費用は状態によって大きく異なるでしょう。目安の費用としては、下記を参考にしてください。
- 外壁のひび割れ:1,700~2,500円/㎡
- 目地のシーリング(コーキング):700~1,200円/㎡
- 鉄部のサビ取り:200~2,200円/㎡
- 外壁からの雨漏り補修:1万~50万円程度
4-3.悪質な外壁洗浄業者に要注意!
外壁の洗浄を行っている業者の中には、不正を働く悪質な業者が存在しているので注意しなければなりません。「見積書の内容とは違う金額を請求された」「汚れが落ちていなかった」など、さまざまなトラブルが発生しています。悪質な外壁洗浄業者は、見積書の内容を具体的に記載しなかったり、適当な説明をして契約を取ろうとしたりする傾向があるでしょう。特に、費用の相場よりも安く設定しているところは、洗浄後になって追加費用を請求する恐れがあります。悪質な業者に引っかからないためにも、業者選びは慎重に行わなければなりません。
4-4.外壁洗浄業者選びのポイント
どの外壁洗浄業者に依頼すればいいのか分からずに悩んでいる方は、以下のポイントを参考にしてください。
- 外壁リフォームや外壁工事の実績があるか
- ホームページ等に施工事例が掲載されているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
- どのような質問にも分かりやすく答えてくれるか
- 無料相談や無料見積もりを受け付けているか
- 口コミや評判がいいか
上記のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較してみてください。比較することで悪徳業者が見極めやすくなります。
5.外壁の洗浄に関してよくある質問
外壁の洗浄に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.外壁洗浄をすべきサイン・症状は?
A.外壁が黒ずんだり、カビやコケなどが目立ち始めたりしたときが洗浄すべきサインです。少しでも汚れが気になるなら、早めにホースなどで落としておきましょう。付着したばかりの汚れであれば、ホースの水とスポンジで簡単に落ちます。外壁を触って白い粉がつく場合は、チョーキング現象が起きており、紫外線のダメージで塗装が劣化しているサインです。その場合は、外壁の塗り替えを行ったほうがいいでしょう。
Q.高圧洗浄機を使う際の注意点は?
A.高温のスチーム洗浄機は使わないことです。高圧洗浄機にはさまざまな種類がありますが、高温のスチーム洗浄機は外壁に負担をかけてしまう恐れがあります。場合によっては、高温によって塗装が剝がれてしまうケースもあるので注意しなければなりません。いろいろな汚れを落としてくれる便利な高圧洗浄機ですが、使い方を誤ると逆に外壁の劣化を促してしまうため、要注意です。
Q.バイオ洗浄とは?
A.バイオの技術を利用した洗浄方法です。主に、植物性の洗剤を使うので高圧洗浄で落ちにくいコケやカビなどを落とすことができるでしょう。汚れの原因となるバクテリアも分解できるため、コケとカビの発生も抑制できます。ただし、バイオ洗浄は通常の高圧洗浄よりも費用が高額になるので注意してください。
Q.外壁塗装と外壁洗浄、どちらを選べばいいのか?
A.以前の塗装から数年経過している場合は外壁洗浄になりますが、10年程度経過している場合は外壁塗装を選択したほうがいいでしょう。ほとんどの塗料は耐用年数が10年といわれているため、10年が経過すると塗料本来の効果を失ってしまっている状態です。その状態で外壁洗浄だけをしても意味がないため、外壁塗装を行うべきでしょう。
Q.洗浄費用を最小限に抑えるコツは?
A.汚れを見つけたらすぐに洗浄してきれいにするのはもちろんのこと、無足場工法を活用するのも方法の1つです。外壁工事をする際、一般的に足場を組み立てることになりますが、この足場が費用のおよそ3分の1以上を占めているといわれています。足場を組み立てない無足場工法を用いれば、足場費用を丸ごと節約できるというわけです。東京と大阪を中心に外壁リフォームや外壁工事をしているオフィスチャンプでは、無足場工法を採用しています。費用を抑えつつも外壁をきれいにしたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
外壁を自分で洗浄する場合、スポンジ・ブラシ・雑巾・外壁専用の洗剤・高圧洗浄機などを使ってきれいにできます。けれども、間違った方法で洗浄すると外壁を傷つけてしまう恐れがあるので注意しなければなりません。また、外壁内部にまで劣化が及んでいる場合は、外壁工事業者へ補修を依頼する必要があります。外壁の状態によって洗浄方法が変わったり、補修が必要だったりするため、まずは外壁工事業者へ相談してください。きれいな外壁を維持するためにも、こまめなメンテナンスは必要です。