外壁塗装の足場費用はいくらぐらい? 足場代がかからない無足場工法とは?

外壁塗装を行う際、足場を組み立てるのが一般的になっています。けれども、実はこの足場は外壁塗装全体の費用を多く占めている費用であり、足場費用がいくらぐらいかかるのか不安な気持ちを抱いている方は多いでしょう。なるべく費用を節約するために、最近では足場を組み立てない無足場工法に注目が集まってきています。

本記事では、外壁塗装における足場費用や無足場工法について詳しく説明しましょう。

  1. 外壁塗装の足場にはどんな種類があるのか?
  2. 外壁塗装の足場にかかる費用は?
  3. 足場を必要としない無足場工法とは?
  4. 外壁塗装業者を選ぶポイント
  5. 外壁塗装の足場に関してよくある質問

この記事を読むことで、無足場工法の魅力や外壁塗装業者を選ぶポイントも分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.外壁塗装の足場にはどんな種類があるのか?

最初に、外壁塗装の足場にはどのような種類があるのかチェックしておきましょう。

1-1.主流の足場は「くさび(ビケ)足場」

外壁塗装において主流の足場になっているのは、くさび足場と呼ばれる種類です。住宅用の足場の中では1番作業がしやすく、足場を組み立てるのに時間はかかりません。設置の工期が短いメリットはもちろん、安全性が高いのも主流になっている理由の1つです。ただし、場所によっては設置できない・ハンマーを叩いて固定するので騒音が発生するというデメリットがあります。なお、くさび足場の設置費用は1㎡あたり800~1,200円です。

1-2.大規模修繕に用いられる「わく組足場」

ほとんどの足場はくさび足場となりますが、大規模修繕の際にはわく組足場と呼ばれる種類が用いられることがあります。わく組足場は足場を高く組むことができるので、高層階の建物にも対応可能です。安全性が高いメリットもありますが、大きめの部材を使うことになるため、搬入経路や資材置き場等のスペースを広く確保する必要があります。なお、わく組足場の費用相場は1㎡あたり1,000~2,000円ほどです。

1-3.そのほかの種類もチェック!

用いられる場面は少なくなっていますが、ほかにも単管ブランケット足場・単管足場・脚立足場といった種類があります。それぞれの特徴と費用相場は以下のとおりです。

  • 単管ブランケット足場:単管に足を乗せる板をボルトで固定した足場。単管足場より安全性は高いが、ボルトが緩むと揺れやすくなる。費用相場は800~1,200円/㎡
  • 単管足場:鉄パイプを組み合わせた足場。あらゆる建物の形状に対応できるが、2本のパイプの上に乗って作業をするので非常に不安定。費用相場は600~800円/㎡
  • 脚立足場:脚立と床材をゴムバンドで緊結する簡易的な足場。組み立てが簡単で設置に時間もかからないが、墜落の危険性が伴う。相場費用は360円/㎡

2.外壁塗装の足場にかかる費用は?

ここでは、外壁塗装の足場にかかる費用について説明します。

2-1.1㎡あたり600~1,000円が相場

前述したように、足場の種類によって費用は異なりますが、1㎡あたり600~1,000円が相場となっています。実は、数年前までは1㎡あたり1,200円かかるのが一般的でした。けれども、今では1㎡あたり1,000円以下で済むケースがほとんどです。足場代はかからない・無料という認識を持っている方がいますが、足場を組むためには作業主任者を設置する必要があるので専門の足場業者に依頼する塗装業者が増えています。そのため、足場の材料を運ぶ運搬料・足場を組む施工費・解体費が発生するというわけです。

2-2.自分で足場費用を計算しよう!

足場費用は自分で計算することが可能です。計算方法としては、下記の手順を参考にしてください。

  1. まずは足場架面積(足場をかける面積)=[家の外周+8m]×高さを算出する。足場架面積は実際の塗装面よりも大きくなるため家の外周に8mをプラスする
  2. 算出した足場架面積をもとに、足場費用を出す。計算式は、足場費用=足場架面積×[足場費用/㎡+飛散防止ネット/㎡]

上記の方法はあくまで簡易的な計算方法となるため、具体的な費用が知りたい方は塗装業者に問い合わせてください。

3.足場を必要としない無足場工法とは?

ここでは、足場を必要としない無足場工法について詳しく説明します。

3-1.足場を設置しない施工方法

無足場工法について簡単に説明すると、足場を設置しない施工方法のことです。では、どのように外壁塗装を行うかというと、ビルの屋上に吊元となる機具を設置しロープでブランコ・ゴンドラを吊り下げ、その上に作業員が搭乗することになります。高層ビル等の窓清掃で見かけることが多い手法といえるでしょう。ここ数年では、さらに複雑な外壁塗装・シーリング工事といった外壁改修工事にも無足場工法を用いることが増えてきているのです。

3-2.主な種類は「ゴンドラ」と「ロープ」

無足場工法の主な種類は、ゴンドラとロープです。修繕箇所が多い場合はゴンドラ、簡単な修繕や塗装であればロープを使用することになるでしょう。
ゴンドラは上下左右スムーズに動くことができるため、作業効率が上がるのが大きなメリットです。けれども、吊元となる機具の設置が必要になるので新築時に取り付けることが多く、修繕や外壁塗装だけを目的に設置することは少なくなっています。屋上の形状によっても設置できないケースもあるので注意しなければなりません。
一方、ロープはぶら下がった状態で外壁工事を行うことになります。ゴンドラと違って上下の動きしかできませんが、建物の間が狭い場所でもロープを使った塗装が可能です。ただし、作業効率が悪く修繕箇所が多い場所には向いていません。

3-3.低コストで工期が短縮できる

無足場工法の魅力は、何といっても低コストで抑えられることでしょう。足場を必要としないので足場代を節約することができます。外壁塗装費用のおよそ3分の1以上が足場代といわれているため、無足場工法を用いれば費用を大幅に削減できるのは間違いありません。また、低コストだけでなく、工期が短縮できるのも大きな魅力です。足場の設置と解体には時間と手間がかかります。無足場工法であれば、足場の設置と解体よりも時間が短縮できるでしょう。

3-4.防犯面で安心できる

防犯面で安心できるのも無足場工法の大きなメリットです。足場を設置すると、泥棒や部外者の侵入が簡単になってしまいます。実際に、足場を使って2階へ侵入された事件も起きているので、防犯面に不安を感じている方は多いでしょう。無足場工法は足場を設置しないからこそ、部外者の侵入を未然に防ぐことができるのです。また、隣との距離が近く、足場の設置が困難な場所でも無足場工法を用いることができます。

4.外壁塗装業者を選ぶポイント

ここでは、外壁塗装業者を選ぶポイントをいくつか説明します。

4-1.外壁塗装の実績があるか

外壁塗装業者選びで最初にチェックしてほしいのは、外壁塗装の実績があるかどうかです。外壁塗装の実績は、業者のホームページ等で確認できます。これまでどのような工事を行ってきたのか、どのようなケースの施工をしてきたのか施工事例をチェックしておきましょう。外壁塗装は職人の腕によって仕上がりが大きく変わるため、実績がある業者に依頼するのが大事なポイントです。ホームページに記載されていない場合は、無料相談や無料見積もりの際に尋ねるといいでしょう。

4-2.スタッフの対応が丁寧でスピーディーか

スタッフの対応も外壁塗装業者選びでチェックしておきたいポイントです。悪質な外壁塗装業者は、スタッフの対応が悪い傾向があります。無料相談といっても適当に答えたり、返事をごまかしたり、詳しく説明してくれなかったりするでしょう。スタッフの対応が曖昧だと依頼者も不安に感じますよね。特に、電話対応が悪い業者は悪徳業者の可能性が高いので注意してください。どのような質問をしても分かりやすく丁寧に答えてくれる業者を選ぶのがポイントです。

4-3.見積書の内容が具体的に記載されているか

外壁塗装業者を選ぶ際、見積書の内容は必ずチェックしておきたいポイントです。悪質な業者は、見積書に具体的な金額や内容を記載せず、工事後に高額な費用を請求する傾向があります。あとでトラブルにならないためにも、見積書の内容は細部まで確認しておきましょう。どのような作業にいくらかかるのか、追加費用が発生するケースはどのようなときなのかも確認が必要です。分からないところがあれば、スタッフに尋ねることも大切なポイントとなります。

4-4.口コミや評判がいいか

気になる外壁塗装業者を見つけたら、口コミや評判をインターネット等で検索してみましょう。口コミや評判では、実際に依頼した人の感想がチェックできます。業者のホームページには記載されていないような内容が判明したり、ほかの塗装業者との違いが分かったりすることもあるのです。また、複数の業者を比較するのも大切なポイントとなります。なお、無足場工法を用いているオフィスチャンプでは無料相談が可能です。外壁塗装でお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

5.外壁塗装の足場に関してよくある質問

外壁塗装の足場に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.足場を設置する必要性とは?
A.そもそも、なぜ外壁塗装の際に足場を組み立てるのか、その理由をご存じでしょうか。主な理由としては、作業の効率を上げる・作業員の安全性を確保するという2つの目的があります。また、足場にシートをかけますが、シートも作業員の安全を確保しつつ塗料の飛散を防止する目的があるのです。

Q.無足場工法にデメリットはあるのか?
A.無足場工法を上手に活用するためには、デメリットも把握しておかなければなりません。主なデメリットは、建物の形状によっては設置できないことです。たとえば、戸建に多い三角屋根の場合、そこに吊元となる機具は設置できません。屋上が平坦になっている形状の建物なら設置可能です。また、作業員安全性のためにも、無足場工法に長(た)けている業者を選んだほうがいいでしょう。

Q.よくある足場のトラブルとは?
A.足場を組み立てたり解体したりする際に、外壁の一部や窓などを傷つけてしまうというトラブルがよく起きています。ひどいときには窓が割れたり、近隣の家が損傷してしまったりすることもあるようです。また、外壁の近くに車を駐車していたため、足場の組み立て・解体作業で傷ついたり汚れたりすることもあります。このように、足場の設置によって起きやすいトラブルを避けるためには、無足場工法を用いるほうが安心といえるでしょう。

Q.お得に外壁塗装を行うポイントは?
A.なるべく費用を抑えたい方は、無足場工法を用いるのはもちろん、屋根塗装を一緒に依頼するのがポイントの1つです。外壁と屋根を別々に塗装するよりも、一緒に塗装してしまったほうがお得になるケースがあります。外壁だけでなく、屋根も定期的な塗り替えが必要になるため、ぜひ一緒に検討してみてはいかがでしょうか。

Q.狭い場所でも足場は組めるのか?
A.場所によっては足場を組み立てるのが困難なケースがあります。どのくらい狭いかによって足場の設置方法も異なるため、事前に外壁塗装業者と相談してください。足場が設置できない狭い場所でも、無足場工法を用いることでスムーズに塗装作業を行うことができます。足場が設置できない狭い場所だからこそ、無足場工法を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

外壁の足場費用は、外壁塗装費用全体の3分の1以上を占めているといわれています。足場の種類や設置方法などによって異なりますが、1㎡あたり600〜1,000円が費用相場になるでしょう。なるべく足場代を節約したい・費用を抑えたいという方は無足場工法がおすすめです。無足場工法は足場を設置しない方法で外壁塗装や修繕工事を行います。足場を設置しないからこそ、防犯面が安心でき、工期も短く済むことができるのです。理想の仕上がりになるためにも、無足場工法に長けている外壁塗装業者を選んでください。中には、不正を働く悪質な業者が存在しているので、塗装業者選びには慎重に行いましょう。実績はもちろんのこと、スタッフの対応にも注目してください。

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