外壁塗装の種類が知りたい! 種類や工法などの違いをチェック
「なぜ外壁塗装は定期的に塗り替えなければならないのか?」と、外壁塗装に関して疑問に思っている方は多いでしょう。美しい外観を保ち続け、建物の耐久性を維持し続けるためには外壁塗装が必要不可欠です。また、塗装の種類によってもさまざまな効果が期待できます。
本記事では、外壁塗装で使われる種類や工法などについて解説しましょう。
この記事を読むことで、目的に合った外壁塗料や工法が分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.外壁塗装の重要性は?
最初に、外壁塗装の重要性をチェックしておきましょう。
1-1.外壁は年々劣化している
目に見えないので実感できないかもしれませんが、外壁は年々劣化するものです。雨風や台風などの影響をダイレクトに受けてしまう箇所なので、建物全体で最も劣化スピードが速い箇所といえるでしょう。だからこそ、定期的に外壁塗装を行う必要があります。劣化具合が目に見えなくても、必ずしなければならないのが外壁塗装です。外壁塗装をしなければ劣化が進み、発生したひび割れから雨水が入り込んでは、下地や木材が腐敗してしまいます。内部が傷めば、修繕工事も大がかりになり費用がかさむことになるでしょう。
1-2.美しい外観を保ち続けるため
建物の耐久性を上げるだけでなく、外壁塗装は美しい外観を保ち続けるために必要なリフォームでもあります。外壁塗装が剝がれていたり、色あせたりしていると悪い印象を持たれてしまうでしょう。外観がきちんと整っていない=内観もひどいというイメージがついてしまいがちです。外壁塗装は定期的に塗り替えるからこそ、効果を発揮する作用があります。だからこそ、美しい外観を保ち続けられるようになるのです。
2.外壁塗装にはどんな種類があるのか?
外壁塗装には、具体的にどんな種類があるのでしょうか。
2-1.アクリル塗料
外壁塗装の代表的な種類の1つに、アクリル塗料があります。現在はあまり使われていませんが、代表的な4種類の中でも最も安価なので、できるだけ費用を抑えたい方が選びがちです。特徴は軽量で、色をくっきり見せることができる点でしょう。けれども、耐用年数は約5~7年と短めなので、こまめに塗り直さなければならないデメリットがあります。コストで優れていても、紫外線に弱く耐用年数が短めであることを踏まえて使いましょう。
2-2.ウレタン塗料
アクリル塗料と比べて、防水性と耐水性に優れている点が特徴です。耐用年数は約8~10年で、価格は1,700~2,200円/㎡でしょう。コストパフォーマンスに優れている塗料で、用途の範囲が広いのも大きなメリットです。戸建て住宅を中心に幅広い建物でも使用される塗料といえるでしょう。また、密着性にも優れているため、塗料の剝がれなど部分的な修繕にも使うことができます。
2-3.シリコン塗料
耐久性・耐候性に優れている塗料で、仕上がりの良さが評判です。弾性にも優れているため、塗膜の下で小さなひび割れができたとしても防水性を失いません。価格は2,300~3,000円/㎡ほど、耐用年数は約10~15年です。ウレタン塗料よりもコストパフォーマンスに優れている塗料といえるでしょう。そのため、コストパフォーマンスの良い上質な塗料を使いたい方におすすめです。現在、最も使用されている人気塗料といっても過言ではありません。
2-4.フッ素塗料
代表的な塗料の中でも、最も優れている種類です。耐久性・耐候性・撥水(はっすい)性すべてに優れており、美しい光沢が特徴となります。ただし、汚れやすい・価格が高い点がデメリットです。一般住宅では普及していませんが、マンションやビルなどに使用されることが多いでしょう。耐用年数は約12~15年、費用は3,800~4,800円/㎡です。比較的大きな家で使われることが多く、長い目で見たときに価格が安い塗料にしたい方におすすめします。
2-5.そのほかの特殊塗料
一般的な外壁塗装の塗料は、前述したアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素塗料の4種類ですが、ほかにも特殊塗料と呼ばれる種類があります。それらの特徴は以下のとおりです。
- ラジカル塗料:2015年に発売された新塗料で耐用年数は約8~15年
- ピュアアクリル塗料:防水性に優れいるが値段が高い。耐用年数は約12~15年
- セラミック塗料:セラミックの成分が含まれている塗料で立体感が生まれる。耐用年数は約10~15年
- 光触媒塗料:雨や太陽の光など自然の力できれいにしてくれる。耐用年数は約10~15年
- 遮熱系塗料:熱を反射してくれる効果があり、省エネに最適。耐用年数は15~20年ほど
3.外壁塗装の工法にはどんな種類があるのか?
ここでは、外壁塗装の工法の種類を紹介します。
3-1.刷毛(はけ)工法
刷毛を使って外壁塗装を行う方法です。昔ながらの工法で、細かい部分を塗装するのに適しています。ただし、刷毛を使うので塗れる面が小さくなる点がデメリットです。広い範囲を一気に塗りたいときには向いていないでしょう。基本的に、刷毛工法は仕上げ塗装や微調整をする際に使われることになります。そのほかの方法では、別のやり方で外壁塗装を行うことになるでしょう。
3-2.ローラー工法
コロコロと転がしながら塗装ができるローラーを使った工法です。ローラー部分が長いので、広い面を一気に塗装することができるでしょう。DIYで外壁塗装を行う際は、ローラーを使った後の仕上げとして刷毛工法を行うケースが多いようです。ただし、ローラー後方は広い面の塗装に有利ではありますが、刷毛工法のように、細かい部分の塗装には向いていません。箇所によって刷毛工法とローラー工法を使い分けるのがポイントでしょう。
3-3.吹きつけ工法
吹きつけ工法は、塗料を噴射できる機械に入れて、外壁に塗料を吹きつける方法です。ローラー工法と同じく、広い面を一気に塗装できる点が大きなメリットといえるでしょう。ローラー工法よりも広範囲を一気に塗ることが可能です。しかし、塗料を外壁に吹きつけることになるため、塗料が周囲に飛び散る恐れがあります。汚れてほしくない箇所をしっかり養生しなければ塗料で汚れてしまうでしょう。さらに、でこぼこがある部分の塗り残しが発生しやすい点もデメリットです。そのため、十分に注意しながら塗装しなければなりません。
4.外壁塗装の塗料・工法を選ぶポイント
それでは、外壁塗装の塗料と工法を選ぶポイントを解説します。
4-1.何のために外壁塗装をするのか目的を明確にする
外壁塗装の塗料や工法によって、期待できる効果が異なります。特に、塗料を選ぶ際は、各種類の特徴をしっかりと理解することが大切です。きちんと把握した上で、何の目的で外壁塗装を行うのか・どんな外壁にしたいのか考えてください。外壁塗装を行う目的をハッキリと明確にすれば、その目的に合った塗料を選ぶことができます。たとえば、コストパフォーマンスを重視したいならシリコン塗料、遮熱効果を重要視しているなら遮熱系塗料などが最適です。
4-2.外壁塗装の範囲や状態で工法を選ぶ
外壁塗装の工法を選ぶ際は、塗料を塗る範囲と外壁の状態に注目してください。前述したように、主な工法には刷毛・ローラー・吹きつけの3種類があります。それぞれメリットとデメリットがあるため、しっかりと理解した上で適切な方法を選ぶのがポイントです。外壁塗装の範囲が広い場合は、ローラーまたは吹きつけ工法がベストですが、狭い範囲かつ細かい部分だけ塗りたい場合は刷毛工法をおすすめします。また、ローラー工法+刷毛工法、吹きつけ工法+ローラー工法と組み合わせるのも有効でしょう。
4-3.迷ったときは塗装業者に相談する
塗料や工法選びで迷ったときは、外壁塗装業者に相談することをおすすめします。塗料や工法の特徴を把握していてもプロの知識には敵(かな)いません。実績がある塗装業者ほど、目的にぴったり合った塗料と工法をセレクトします。具体的にどんな外壁にしたいのか、何の目的で外壁塗装を行うのか業者に伝えることが大切です。具体的に伝えることで、塗装業者もベストな塗料と工法が選びやすくなります。
4-4.最適な塗料と工法を選ぶには業者選びが大事!
目的に合った塗料と工法を選ぶためには、外壁塗装業者選びが大きなポイントとなります。中には、外壁塗装にそれほど詳しくない業者が塗装を行うケースがあるため、慎重に業者を選ばなければなりません。どの業者に依頼したら良いのか分からない場合は、以下のポイントを参考にして選んでください。
- ホームページ等に外壁塗装の実績が掲載されているか
- 施工方法や塗料の種類について具体的に説明してくれるか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 無料見積もりや無料相談を受けつけているか
- 外壁の無料診断を行っているか
- 口コミや評判がいいか
- 長期保証が整っているか
また、複数の業者を比較することで、悪徳業者を見極めることができるでしょう。外壁塗装を行っているオフィスチャンプでは、無料相談を受けつけています。悩んでいる方はぜひ1度ご相談ください。
5.外壁塗装に関してよくある質問
外壁塗装に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.塗り替えたほうがいいサインとは?
A.以下の症状が外壁に現れた場合は、塗り替えたほうがいいサインです。外壁を自分でチェックする際にぜひ注目してください。
- チョーキング現象(触ると白い粉がつく)が起きている
- 外壁塗装が色あせている
- ひび割れが起きている
- 塗膜が剝がれている
- ひどい汚れがついている
- 金属部分がサビている
- カビやコケが大量発生している
Q.外壁材にはどんな種類があるのか?
A.主な外壁材の種類と特徴を以下にまとめました。
- モルタル:セメント・石灰・砂などを水に混ぜて作った外壁材。塗料の効果が切れるとひび割れやチョーキング現象が起きる
- 窯業系サイディングボード:セメントなどが混ぜられて作られた板状のボード
- 金属系サイディングボード:スチールやアルミなどの金属素材をもとに作られた板状のボード
- 樹脂系サイディングボード:塩化ビニル樹脂を主な原料にした板状のボード
- 木質系サイディングボード:木材で作られた板状のボード
- ALCボード:コンクリートを軽量化した外壁材
Q.塗装と張り替えの違いは?
A.塗装は塗料を外壁に直接塗る方法ですが、張り替えは外壁に対してサイディングボードを貼りつける方法です。張り替えの場合は、すでにできあがっているものを取りつけるので塗装をする必要がありません。そのため、工事期間が短くできるのがメリットです。また、使用するサイディングボードはさまざまな模様が入っていたり、レンガ風などを演出したりすることができます。
Q.塗料の色を選ぶ際の注意点は?
A.外壁の色は住宅のイメージを大きく変える要素になるため、カタログだけでなく実際の外壁を見ることが大切です。カタログだけで選んでしまうと、太陽光にあたったときの色がイメージと違ったり、仕上がりに違いが生まれたりしてしまいます。実際に塗料メーカーの色見本や実物を見て、住宅環境や好みに合った色を選びましょう。
Q.外壁塗装は自分でできるのか?
A.DIYでもできますが、慣れていない方は専門業者に依頼したほうがいいでしょう。基本的に、外壁塗装は下塗り→中塗り→上塗りの合計3回塗りをすることになります。それぞれ塗料の乾燥時間が必要なため、範囲が広くなるほど時間と手間がかかるでしょう。戸建て住宅の場合、10日〜2週間程度は目安に入れたほうがいいかもしれません。無理に自分で行うと失敗して結局専門業者に依頼する恐れもあります。
まとめ
外壁塗装は定期的に塗り替えることで効果を発揮するものです。常にきれいな外壁を保ち続けることができるのはもちろん、建物自体の耐久性がアップします。逆に、塗り替えを定期的に行わなければ、すぐに劣化が進んでしまうでしょう。余計に塗り替え費用や修繕費用がかかってしまうので注意が必要です。また、目的によって塗料の種類が異なるため、慎重に種類を選ぶことも大切なポイントとなります。業者と話し合いながら目的に合った最適な塗料を選びましょう。