
外壁塗装の手抜き工事を防ぐポイントは? 注意すべき業者の特徴
外壁塗装の工事は、手抜きをしようと思えばいくらでもできる工事です。実際に、不良施工を行う悪徳業者に騙されたという方が多数存在しています。工事を依頼するときには気づかなくても、工事完了後に「騙(だま)されていた」と判明するケースが後を絶ちません。しかし、どうすれば悪徳業者による手抜き工事を避けることができるのでしょうか。
そこで本記事では、外壁塗装に多い手抜き工事の特徴とトラブルを防ぐポイントを解説します。
この記事を読むことで、外壁塗装の手抜き工事を防ぐ方法とポイントが分かります。気になっている方や外壁塗装を考えている方は、ぜひチェックしてください。
1.外装塗装に多い手抜き工事とは?
まずは、外壁塗装に多い手抜き工事の特徴と事例をチェックしておきましょう。
1-1.塗りの回数が少ない
外壁塗装に多い手抜き工事といえば、塗りの回数が少ないことです。基本的に、外壁塗装は下塗り1回と中塗りおよび上塗り2回の合計3回塗りを行います。具体的な塗りの回数は使用する塗料によって異なりますが、定められている塗装回数を減らすと、塗膜が薄くなるのです。その結果、短気間で劣化し、せっかくの塗装も台無しになります。
1-2.安い塗料を使う
契約した塗料よりも安い塗料が使われるケースも、外壁塗装の手抜き工事でよくあることです。契約した塗料とは異なる塗料缶が置かれている場合は、注意しておかなければなりません。また、きちんとした塗料を使用していても、規定より薄く塗るケースがあるので要注意です。規定量よりも薄く塗装すると、すぐに塗膜が剥がれてしまいます。
1-3.足場・養生など作業の手抜き
外壁塗装を行う前に、、足場のシート養生や窓など塗料を付着させたくない場所を守るための養生をしっかりと行わなければなりません。足場・養生などの作業を怠る業者は、塗装を適当に行ったりと不良施工の傾向があります。これらの作業の手間を省くことで、時間を短縮し利益を多く得ようとするのです。
1-4.職人を使わない
外壁塗装に長(た)けていない素人を使って塗装工程を行う業者が存在しています。「どうせバレないだろう」という前提で、下地処理から外壁塗装まですべて素人が行うのです。この場合、外見は職人のような身なりで一見分かりませんが、作業の様子などを見ると疑問点がたくさん出てくるでしょう。質問すると、適当な答えが返ってくるのがほとんどです。
1-5.工事期間が短すぎる
塗装工程を勝手に減らしたり、塗料の乾燥時間を守らなかったりと工事期間が短すぎるケースがあります。塗装工事は各工程間できちんと乾燥させた後に、次の工程に移ることが鉄則です。また、各塗料によって乾燥時間のインターバルが決まっているため、きちんと乾かさなければすぐに塗料が劣化し剝がれてしまいます。工事期間が短すぎる業者には要注意です。
1-6.塗るべき箇所や修繕を行わない
塗料が剝がれている場所をきちんと塗らない・傷んでいる下地を修繕しないのは、外壁塗装であってはならないことです。しかし、手抜きしやすい内容でもあります。基本的に、既存外壁の不具合を修繕してから、新規塗装工事へ進まなければなりません。不具合を放置したまま新しい塗料を塗ると、既存外壁の不具合部分の影響で劣化がどんどん進みます。不具合部分の修繕に時間と手間がかかることから、補修をせず新規塗装工事を行うケースが増えているのです。
2.外壁塗装の手抜き工事が発生しやすい理由
では、なぜ外壁塗装の手抜き工事が起きやすいのでしょうか。その理由について詳しく説明します。
2-1.手抜きかどうか判明しにくい
外壁塗装はいくつも細かい工程があり、素人では手抜き工事か判明しにくい点があります。当時は手抜き工事をされていることに気づかず、劣化症状が起こり始める数年後に「だまされていた」と判明するケースがほとんどです。手抜き工事か判断するためには、依頼者自身も外壁塗装について知識をつけておくことが大切なポイントといえるでしょう。
2-2.下請け問題
塗装工事の多くは、下請け業者が発生の原因となっています。外壁塗装業者の中には、自分たちで施工せず、下請けの職人に依頼するケースがあるのです。下請け業者は、工事あたりで単価が決まっていることが多いため、その数を稼ぐために何としても工事を早く終わらせようと必死になります。その結果、雨の日でも工事を行ったり、塗装回数を減らしたりと手抜きする業者もあるようです。
2-3.価格が明確でなく差が大きい
外壁塗装にかかる費用は、外壁の状態・塗料・不具合の有無・範囲などで大きく異なります。その差はとても大きく、業者に外壁調査を依頼しなければ具体的な見積もりが分かりません。それが、手抜き工事されやすい要因の1つとなっています。特に、塗装の範囲が広くなるほど100万円以上の費用がかかり、少しでも安くしようと安い金額に目が行ってしまいがちです。しかし、安い外壁塗装ばかりが注目されるようになると、手抜き工事も多くなるので注意しなければなりません。
3.外壁塗装が手抜き工事だとどうなるのか?
外壁塗装が手抜き工事だと、一体どのような悪影響が考えられるのでしょうか。
3-1.手抜きの影響は数年後に発生する
塗装のヒビや浮きの発生・剝がれ・汚れがつきやすい・ツヤがなくなるなどの症状が、工事から1~3年後に発生するケースがほとんどです。これらの症状は、塗装後1~3年では絶対に起きない現象なので、手抜き工事が行われた証拠となります。手抜きをされた外壁の塗膜はもろくなっているため、劣化スピードが速まるのです。
3-2.追加工事などやり直しが必要
手抜き工事によってヒビ割れや塗膜の剥がれなどの不具合が起きると、塗り直しが必要になります。外壁塗装のメンテナンスは約10~15年といわれていますが、たったの1~3年で追加工事をしなければならなくなるのです。その結果、さらに費用が重なってしまいます。手抜き工事が行われると、数十万~数百万円かけた塗装がたった数年でダメになってしまうのです。無駄な費用をかけないためには、優良業者へ依頼することが大切なポイントとなります。
4.外壁塗装の手抜き工事を防ぐポイント
ここで、知っておきたい外壁塗装の手抜き工事を防ぐポイントを紹介します。
4-1.工事品質をチェックする
契約を交わす前に、業者が塗装を行った実際の建物を見せてもらいましょう。優良業者の多くは、依頼すると外壁塗装を担当した建物を見せてくれます。実物を見ることで、工事品質がチェックできますし、どのように工事を行ったのか具体的な説明も受けられるでしょう。また、下地が傷んでいる場合など不具合が見つかったときに、どのような修繕を行うのか確認してください。きちんと工程の1つ1つを確認することが大切です。
4-2.安さだけで選ばない
費用の安さだけで判断すると、手抜き工事を行う悪徳業者に引っかかる恐れがあります。費用が高くなるほど安さに目が行きがちですが、安すぎる業者は要注意です。複数の業者へ見積もりを依頼し、妥当な費用で工事を行う業者を選びましょう。
4-3.見積書を細部まで確認する
どのような塗料を使うのか、材料にいくらかかるのかなど、見積書に記載されている内容を細部までチェックしてください。もし、細かい部分まで書かれていない見積書の場合は、悪徳業者の可能性が高いので依頼しないほうがいいでしょう。また、疑問点や不安要素などがあれば、契約前に確認することが大切です。その際に、きちんと丁寧に答えてくれない業者は信用できません。
4-4.信頼できる業者を選ぶ
外壁塗装の手抜き工事を避けるためには、信頼できる業者を選ぶのが1番のポイントです。業者選びの際は、以下のポイントに注目してください。
- 外壁塗装の実績が豊富
- ホームページ等に施工事例が記載されている
- 口コミ・評判がいい
- 適切なアドバイスをくれる
- スタッフの対応が丁寧でスピーディー
- 見積書の内容が細かく記載されている
- 無料見積もり・無料相談を受けつけている
外壁塗装を行っているオフィスチャンプでは、足場をかけずに外壁工事を行います。難関外壁リフォームをもこなす圧倒的技術力と信頼を得ているからこそ、足場にかかる費用を抑え、適切な外壁工事が行えるのです。ぜひ1度ご相談ください。
4-5.こんな業者に要注意!
尋ねてもきちんと説明してくれない・工程について説明がない・見積書が細部まで記載されていないなどの業者は、不正を働く悪徳業者の可能性があります。特に、「今なら○○サービスします」「割引が使えるのは今だけ」など謳(うた)い文句で契約を迫る業者には要注意です。たとえ、ほかの業者よりも低費用だとしても、サービス内容が充実している・説明をきちんとしてくれる業者のほうがいいでしょう。
5.外壁塗装に関してよくある質問
外壁塗装に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。
Q.規定よりも塗料を薄く塗るとどうなるのか?
A.塗料によって規定量が決まっているため、薄く塗るとすぐに塗膜が剝がれてしまいます。よって、雨漏りやヒビ割れなどの不具合が発生しやすくなるでしょう。工事中に作業をチェックし、適当な施工をしていないかどうか、目を光らせておくことが大切です。また、契約前に、どの塗料を使用するのかも確認しておきましょう。
Q.工事中にチェックしておきたいポイントは?
A.養生のためのビニールシートをチェックしてください。外壁塗装の場合、下地処理と同じく養生は大切な工程となります。しっかりと養生を行うことで、キレイな外壁塗装に仕上がるのです。丁寧に養生を行う業者は、ビニールシートをまっすぐに貼ります。しかし、手抜き工事の場合はまっすぐに貼らず、シートがガタガタになっているのが特徴です。また、準備している塗料もチェックしておきましょう。依頼した塗料と同じ種類を使っているのか確認し、確認していない塗料が置かれている場合はすぐに尋ねてください。
Q.よくある悪徳業者とのトラブル例は?
A.訪問販売における外壁塗装です。突然、業者が家にやってきて、「今すぐ外壁塗装をしたほうがいい」と契約を迫られたというトラブルが増えています。近年は、「農協のほうから来ました」と、偽ってお金をだまし取る悪徳業者が続出しているのです。突然の訪問は悪徳業者の可能性が高いため、すぐに契約をしないようにしてください。また、安易に玄関を開けるのもNGです。
Q.自社施工の業者へ依頼したほうがいいのか?
A.下請け業者による手抜き工事が増えているので、できるだけ自社施工の業者へ依頼してください。自社施工の業者へ依頼する際は、塗装会社の社長や塗装職人をチェックするのも大切なポイントです。その会社の質の良さは、担当者との会話の中から見えてきます。仕事だけでなく、世間話をたくさんするのもいい方法でしょう。担当者がいい加減だと工事の質が低下するため、自分が信用できる人に監督業務をしてもらうのが1番です。
Q.知人から紹介された業者に依頼する注意点は?
A.親戚や知人から紹介された業者に塗装工事をお願いする場合、ミスを指摘しにくいデメリットがあります。知人つながりなので人間的な信頼はできるかもしれませんが、技術がいいとは限りません。万が一、手抜き工事があったとしても、知人の面子を傷つけることになると指摘できなくなるでしょう。外壁塗装工事でありがちな業者選びの失敗例なので、できるだけ自分で探すようにしてくださいね。
まとめ
いかがでしたか? 外壁塗装工事は、手抜きしやすい工事です。契約時に交わした塗料よりも安い塗料を使ったり、塗装回数を減らしたり、下地補修をきちんと行わなかったりと、さまざまな手抜き工事があります。手抜き工事による外壁塗装は、工事から1~3年後に判明することがほとんどです。外壁の劣化スピードが速くなる原因となるため、補修し直さなければなりません。外壁塗装の費用がかさみ、手間もかかるので信用できる業者を慎重に選んでください。業者選びは、外壁塗装の手抜き工事を避ける、1番のポイントといえるでしょう。