ガルバリウム外壁のメリット・デメリットは? リフォームのポイント

外壁の種類はさまざまですが、中でも「ガルバリウム鋼板(こうはん)」は耐久性・耐熱性に優れています。近年、外壁材・屋根材としてもガルバリウム鋼板を選択する人が増えてきました。ガルバリウム鋼板を使用する際は、メリットとデメリットをしっかり把握しておけば、ガルバリウム鋼板の良いところを活(い)かすことができるでしょう。それでは、ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット、リフォームの内容について解説します。

  1. ガルバリウム鋼板の基礎知識
  2. ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット
  3. ガルバリウム外壁へのリフォーム内容は?
  4. ガルバリウム鋼板に関してよくある質問

この記事を読むことで、ガルバリウム鋼板を外壁材として使用するポイントが分かります。気になっている方や、リフォームを考えている方はぜひチェックしてください。

1.ガルバリウム鋼板の基礎知識

まずは、ガルバリウム鋼板がどんな素材なのか、基礎知識を押さえておきましょう。

1-1.どんなものか?

注目を浴びているガルバリウム鋼板は、金属メッキを加工した外装材のことです。そもそも、「鋼板」は鉄がベースの合金のことで、ガルバリウム鋼板はその鉄合金の板に金属メッキの加工が施されています。アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の比率のメッキで、亜鉛メッキより3〜6倍の耐久性があるのです。現在では、外壁材だけでなく屋根材など幅広い箇所で使用されています。

1-2.ガルバリウム鋼板の特性は?

主な特性は、「寿命の長さ」「美しさ」「軽さ」の3点です。
外壁材の平均寿命は約15~20年と言われていますが、ガルバリウム鋼板の平均寿命は約20~25年となります。最大約25年の長期寿命なので、メンテナンスも楽です。
そして、ガルバリウム鋼板に人気が集まっている最大の理由が「外観の美しさ」となります。鉄をサビから守る亜鉛を流出しにくい特性があるため、サビにくいのです。
また、非常に軽量なので家に対して余分な負担がかかりません。重い外壁材は、家の耐久性に悪い影響を与えてしまいます。できれば、負担のかからない材質を選びたいものです。

1-3.主な種類は?

ガルバリウム鋼板は見た目がスッキリしているのが特徴です。ホワイト・ブラック・茶系などさまざまなカラーバリエーションがあり、デザインの自由度も高いので家の雰囲気に合わせて使うことができるでしょう。具体的な種類は、メーカーや用途によって異なります。ぜひ、メーカーカタログをチェックしてみてください。

1-4.最近の傾向は?

ガルバリウム鋼板は、多くの点でほかの材質よりも優れています。そのため、現在は外壁材・屋根材としてガルバリウム鋼板を選ぶ方が増えてきました。ガルバリウム鋼板を製造し推奨する国内メーカーも増え、さまざまなカラーバリエーションやデザインが登場しています。

2.ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット

では、ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

2-1.主なメリットは?

ガルバリウム鋼板の大きなメリットは、トータルコストが削減できることです。外壁の塗り替えは約10~15年ごとに必要だと言われていますが、ガルバリウム鋼板は長期寿命が特性の1つなのでメンテナンスの周期が長くなります。そのため、トータルコストが削減できるのです。
また、防水性と耐久性を高め、オシャレな外観を手に入れられるのもメリットの1つでしょう。ガルバリウム鋼板は金属の質感をそのまま生かしたものから、シンプルな無地・木目調・タイル調などさまざまな種類があります。外観をオシャレかつ丈夫な家にしたい方は、ガルバリウム鋼板が最適でしょう。

2-2.デメリットもチェックしよう!

ガルバリウム鋼板のデメリットは、断熱機能が備わっていない点です。「耐熱性・熱反射性に優れている」と表現されていますが、アルミメッキ鋼板に近い耐熱性を持っているだけで、ガルバリウム鋼板自体に断熱機能はありません。また、傷つきやすいというデメリットもあります。厚み自体が非常に薄いので、運搬時や工事の際に傷がつき、その箇所からサビが発生しやすくなるでしょう。傷やサビができてしまうと、特性の1つである美しさが台無しになってしまいます。これらのデメリットをしっかりと踏まえた上で、外壁・屋根材に使用してください。

3.ガルバリウム外壁へのリフォーム内容は?

ガルバリウム外壁のリフォームを行う前に、知っておきたい工事内容やポイントを押さえておきましょう。

3-1.向いている家、おすすめできない場合は?

現在の外壁がモルタルまたはALCの場合は、ガルバリウム鋼板へのリフォームをおすすめします。モルタルとALCはガルバリウム鋼板よりも重量があり、家の耐久性が低下しがちです。家へ負担をかけないガルバリウム鋼板へ変えることで、スッキリとした見た目はもちろん、家にかかる負担も軽減するでしょう。
しかし、海の近くなど塩害の激しい地域にある家は不向きです。高い耐久性を誇るガルバリウム鋼板ですが、潮風が運んでくる塩分が金属に付着するとサビが発生します。従来の金属屋根よりはサビにくいのですが、常に塩害を受ける地域では劣化が激しくなるでしょう。海岸沿いに住んでいる方は、できればガルバリウム鋼板を含めた金属素材は使わないでください。

3-2.メンテナンスの必要性は?

前述したとおり、ガルバリウム鋼板は長期寿命を誇る特性があります。そのため、頻繁にメンテナンスをする必要がなく、ほかの外壁材・屋根材よりもメンテナンスが楽になるでしょう。ただし、注意しておきたいのは、「メンテナンス不要」というわけではないことです。すべての外壁・屋根において定期的なメンテナンスは必要となります。耐久性に優れているガルバリウム鋼板でも、定期的なメンテナンスを心がけてください。

3-3.工事内容をチェック!

ガルバリウム鋼板の工事は「カバー工法」を用いるケースが一般的です。カバー工法とは、重ね葺(ふ)き工法とも呼ばれており、既存の外壁材の上から新しい仕上げ材を重ねていく方法になります。既存の外壁材を撤去・処分する必要がないので、工期が短く費用を抑えることが可能です。しかし、下地が傷んでいたり外壁の状態が悪化している場合は、既存の外壁材を撤去する必要があります。外壁の状態によって具体的な工事内容が異なるので注意してください。

3-4.費用はいくらかかるのか?

外壁のリフォームで最も気になるのが費用ですが、費用相場は一戸建てで約60万円です。ガルバリウム鋼板は、ほかの外壁材よりも高額なのでもっとかかる可能性があります。おおよその費用は、1㎡あたり4,000~7,000円となっています。また、工事には別途人件費・運送費・諸費用がかかるでしょう。費用について知りたい方は、複数の施工業者の無料見積もりを利用し比較してみてください。

3-5.業者選びのポイント

施工業者の中には、いい加減なリフォームを行い高額な費用を請求するところがあるので注意が必要です。近年は、「すぐにサビが発生した」「施工後、外壁にヒビが入った」など悪徳業者との間でトラブルが続出しています。トラブルを回避するために、業者選びのポイントを押さえておきましょう。

  • スタッフの対応が丁寧でスピーディー
  • 要望を取り入れながら適切な施工プランを提示してくれる
  • 低費用かつ高品質な施工を行っている
  • ガルバリウム鋼板の取り扱いに長けている
  • 口コミ・評判が良い
  • アフターサービスが整っている
  • 無料見積もり・無料相談を受け付けている

外壁塗装リフォームを行っている「オフィスチャンプ」では、施工実績をホームページにて記載しています。また、無料相談を受け付けているのでぜひチェックしてください。

4.ガルバリウム鋼板に関してよくある質問

ガルバリウム鋼板に関してよくある質問を6つピックアップしてみました。

Q.ガルバリウム鋼板に断熱機能を持たせるポイントは?
A.ガルバリウム鋼板自体は断熱機能がないため、断熱材とセットでリフォームする必要があります。具体的な方法としては、外壁のガルバリウム鋼板と内壁の間に断熱材を張ることです。リフォーム業者の中には、「断熱塗料を塗れば大丈夫」と言うところもありますが、ガルバリウム鋼板と断熱塗料の組み合わせは断熱効果が不十分なので注意してください。

Q.自分でできるメンテナンス法は?
A.たとえば、ガルバリウム鋼板に付着した汚れを洗い流すことです。潮風や酸性雨に弱い傾向があるため、最低でも1年に1回水洗いをしてください。しかし、高圧洗浄を使用すると凹んだり傷ついたりするので要注意です。ホースなどを使用して、できる範囲でやさしく水洗いをしてください。高所は落下などの危険が生じるので、無理のない範囲でメンテナンスを行いましょう。そのときに、ヒビ割れが起きていないかもチェックするとなお良いです。

Q.ガルバリウム鋼板は何色が良いのか?
A.ガルバリウム鋼板のカラーバリエーションは非常に豊富です。どれを選ぶべきか迷いがちですが、人気があるのは「シルバー」「グレー」「ブルー」となっています。白など薄い色は雨だれが目立ち、黒などの濃い色は泥ハネが気になるでしょう。家のデザインや住んでいる地域・気候を考慮するのも大切です。また、事前にカラーサンプルを確認しても、実際に仕上がった外壁を見ると印象が変わることがあります。後悔しないように、外壁材の選択はシミュレーションを重ねてください。

Q.ガルバリウム鋼板を製造加工しているメーカーは?
A.国内で製造加工をしているのは、日鉄住金鋼板・JFE鋼板・日新鋼板・淀川製鉄所の4社です。製造メーカーは数少ないですが、成型・加工している企業は数えきれないほどたくさんあります。その中でも大手といわれているメーカーは、鉄住金鋼板・JFEスチール鋼板・淀川製鉄所・ニチハ・月星商事・セキノ興産・福泉工業・アイジー工業などです。

Q.葺(ふ)き替えとカバー工法、どちらを選べば良いのか?
A.古い外壁材や屋根材を取り払ってガルバリウム鋼板に葺(ふ)き替える選択肢もあります。しかし、既存の材質が古い彩色スレート板の場合は注意が必要です。古い彩色スレート板には「アスベスト」といわれる有害物質が含まれているため、撤去した際に廃材処理費などに規制がかかる可能性があります。よって、葺(ふ)き替え方法よりもカバー工法のほうが最適です。

Q.外壁塗装の費用を抑えるポイントは?
A.外壁塗装をする際は、足場を架けるのが一般的です。しかし、足場には費用がかかり、リフォーム工費の大半を占めていると言われています。よって、足場代が節約できれば費用が抑えられるでしょう。「オフィスチャンプ」では、足場を架けない外壁工事に力を入れています。足場を作らないことで、防犯対策にもなり、居住者の精神的負担を減らすこともメリットの1つです。無料相談も受け付けているので、ぜひ1度お問い合わせください

まとめ

いかがでしたか? ガルバリウム外壁はサビにくく、寿命が長いというメリットがありますが、イニシャルコストが高く、柔らかく凹みやすいというデメリットもあります。きちんとメリット・デメリットを把握しておかなければなりません。また、メンテナンス頻度や工法・工事期間についても理解することが必要です。分からないことがあれば、施工業者に相談しながら決めることをおすすめします。

工事費の大半を占めていた足場代をカット!工事費の大半を占めていた足場代をカット!