
断熱塗装によって得られる効果は? 注意点や補助金制度なども併せて解説
最近注目されている「断熱塗装」について、一体どのような効果があるのか、断熱塗装を考えるときに注意したほうがいいことはあるのか……断熱塗装に悩んでいる方は多いでしょう。
ただ断熱塗装が有名だからと、何の知識もないまま取り入れてしまうと十分な効果が発揮できないというトラブルになる恐れがあります。断熱塗装を検討している方は、しっかりと情報収集をすることが大切です。
そこで、本記事では、断熱塗装によって得られる効果などを詳しく説明します。
この記事を読むことで、断熱塗装の種類や注意点なども分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.断熱塗装にはどんな種類があるのか?
まずは、断熱塗装の種類をチェックしておきましょう。
1-1.断熱塗料
断熱塗装に使われる塗料には、断熱塗料と遮熱塗料の2種類があります。どちらとも断熱効果は期待できますが、特徴が違うので注意してください。その大きな違いとして、冬の寒さをカバーできるかどうかです。
断熱塗料は、熱伝導を抑えることができるので、熱や冷気の侵入が防げます。室内外における熱の移動を抑制できるため、温度上昇を防ぐほか、冬の保温も可能です。つまり、夏は室外の熱をカットして室内を涼しく、冬は熱を外に逃がさず暖かい状態を保つことができます。1年中、快適な生活環境を保ちたい方は、断熱塗料がおすすめです。
1-2.遮熱塗料
遮熱塗料も断熱塗装によく使われる塗料です。光を反射し、熱の発生を抑える効果が期待できます。外壁や屋根は太陽の熱から影響を受けやすく、室内の温度が上昇してしまいがちです。けれども、遮熱塗料を用いることで熱の影響を減らし、室内の温度が一定に保てます。ただ、ここで押さえておきたいポイントは、熱の発生だけ遮断するということです。断熱塗料とは違い、遮熱塗料は暖かい空気を外に逃がしてしまいます。そのため、寒い冬は室温が下がりやすくなってしまうというわけです。
1-3.予算と断熱塗装の目的を考える
遮熱塗料、断熱塗料どちらのほうを選んだほうがいいのか悩んでいる方は、予算と断熱塗装の目的を踏まえて選ぶといいでしょう。たとえば、予算をできるだけ抑えたいなら、1回あたりの費用を抑えられる遮熱塗料がおすすめです。断熱塗料と遮熱塗料、どちらのほうが高額になるのか気になっている方が多いと思いますが、断熱塗料のほうが費用は高くなります。ただし、冬は室内の暖かい空気を外に逃がしたく方は、多少費用がかかったとしても断熱塗料を選んだほうがいいでしょう。
2.断熱塗装によって得られる効果
ここでは、断熱塗装によって得られる効果を解説します。
2-1.室内が快適になる
断熱塗装によって得られる効果といえば、室内が快適な環境になることです。前述したように、断熱塗装は太陽の熱を遮断できるため、室内の涼しい環境が保てます。断熱塗装だと、夏だけでなく冬の暖かい空気を外に逃がすこともないので、夏冬とも快適な室内で過ごすことができるでしょう。室内が快適な環境になれば、日々の生活もより過ごしやすくなります。
2-2.節電効果が期待できる
断熱塗装は、節電効果も期待できるといわれています。断熱塗料の効果によって、暖房器具等の使用頻度を減らすことにもつながるからです。断熱塗装は熱伝導を抑制してくれるので、夏は暑さによる室内上昇を抑えることができます。よって、暖房器具等の稼働を最小限に抑えられるというわけです。少しでも節電効果を得たい方は、断熱塗装をおすすめします。
2-3.結露防止にも
断熱塗装は、結露防止の効果も期待できます。そもそも、結露は室内外の温度差によって発生する水滴のことです。結露を放置するとカビが発生する原因になるため、発生抑制に努めることが大切なポイントとなります。外気の冷えた壁面と室内の温度差が大きくなるほど結露が発生しやすくなるため、断熱塗装を施して温度差を小さくするといいでしょう。また、結露の発生は人体や建物への悪影響もあるので、断熱塗装は被害を抑える対策としても有効です。
2-4.防音効果も期待できる
断熱塗装は、防音効果も期待できることをご存じでしょうか。一般的に使われている塗料とは違い、断熱塗装に使われる塗料にはセラミックが配合されています。セラミック製の微粒子がベースとなっているため、その粒子が真空状態になると熱伝導率が0になる仕組みです。空気の振動によって音は伝わるものなので、断熱塗料で特定の箇所に厚みを持たせることができます。その結果、防音効果が期待できるというわけです。
3.断熱塗装を考える際の注意点
ここでは、断熱塗装を考える際の注意点について詳しく説明します。
3-1.一般塗料よりも費用がかかる
断熱塗装を使用する場合は、費用に注意しなければなりません。前述したように、断熱塗料は一般的な塗料よりも費用がかかります。安価な塗料よりも耐久年数や効果は優れていますが、費用対効果をしっかりと考えなければなりません。費用対効果を考えずに断熱塗装をすると、コストに対する満足度が下がってしまう可能性があります。予算内でどのような断熱塗装ができるのか、どの塗料を使用するのかなどを考えてから工事を始めましょう。また、塗装にかかる費用は、塗布面積や建物の状態によっても異なります。
3-2.断熱効果が得られない可能性もある
断熱塗装を施したからといって、断熱効果が必ずも期待できるというわけではありません。もちろん、断熱塗料は室内外の熱移動を抑えることはできますが、断熱材と比べると性能は劣ります。また、断熱塗装を行う建物によっては、十分な効果を得られない可能性もあるので注意が必要です。たとえば、設計段階から断熱性を考えた建物の場合、断熱塗装をしても思ったより効果を感じられない恐れがあります。そのため、断熱塗装をする前に、建物の状態などをしっかりと調査することが大切です。
3-3.断熱塗装の色に注意する
断熱塗装を考える際に注意しておきたいのは、色選びと色の仕上がりです。白よりも黒のほうが熱を吸収しやすいといわれていますが、これは断熱塗装にも当てはまります。黒といった濃い色よりも明るい色のほうが、太陽の光を反射する効果が高めです。よって、より断熱効果を高めたい方は、塗料の色を明るめにするといいでしょう。また、断熱塗料の仕上がりは艶消しが基本です。光沢感のある仕上がりではなく、表面はザラザラしているので施工前に仕上がりや色見本を確認しておくことをおすすめします。
3-4.外壁塗装業者選びに要注意!
断熱塗装の効果を実感できるか、質のいい仕上がりになるかどうかは、外壁塗装業者選びにかかっているともいえます。外壁塗装業者の中には、断熱塗装の知識や経験がなく、イメージとは違う雑な仕上がりになる可能性もあるでしょう。断熱塗装の効果をしっかりと実感するためには、実績や経験のある外壁塗装業者に依頼することが大切です。
3-5.断熱塗装ならオフィスチャンプへ
どの外壁塗装業者に依頼すべきか悩んでいる方は、ぜひオフィスチャンプにご依頼ください。ビルやマンションを中心に、外壁塗装を行っているオフィスチャンプでは塗装の知識と実績があります。また、足場をかけない無足場工法を採用しているので、ほかの外壁塗装業者に依頼するよりも費用を安く抑えられたケースがほとんどです。リフォームの匠も認めた圧倒的技術力を誇っています。無料相談も受け付けていますので、ぜひ一度お問い合わせください。
4.断熱塗装で補助金は使えるのか?
ここでは、断熱塗装で使える補助金を解説します。
4-1.断熱塗装は補助金の対象
外壁塗装・断熱塗装で補助金は受け取れるのか疑問に思っている方は多いのですが、断熱塗装は補助金の対象になっています。ただし、補助金を受け取るための条件が決まっているため、その条件を満たしているかどうかがカギになるでしょう。たとえば、断熱・遮熱塗料を使う・省エネ改修の必要があると認められた者などです。まずは、断熱塗装の補助金がお住まいの地域で利用できるか、どのような条件があるのかをチェックしてください。
4-2.補助金の内容は各自治体で異なる
断熱塗装の補助金を利用する際に注意しておきたいのは、各自治体によって補助金の内容が異なることです。すべての自治体が同じというわけではないので、事前にきちんと確認しておきましょう。たとえば、埼玉県熊谷市では以下のような補助金が用意されています。
熊谷市住宅リフォーム資金補助金
- 補助金額:改修工事費用の5%
- 内容:外壁塗装、断熱・防音工事、水まわりの改修などが対象
- 主な要件:熊谷市に住民登録し当該住宅に住居している方・リフォーム後に市内へ転居し5年以上居住する意思がある方
4-3.補助金は工事後に受け取るのが一般的
補助金は工事前に受け取ることができると思われがちですが、工事後に受け取るのが一般的です。そのため、まずは自分たちで断熱塗装費用を塗装業者へ支払うことになります。また、補助金を受け取るためには、施工業者との契約書などが必要になるので注意しておきましょう。必要書類は各自治体によって異なるため、こちらも事前に確認しておかなければなりません。分からないことがあれば、自治体に問い合わせて確認してください。
5.断熱塗装に関してよくある質問
断熱塗装に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.断熱塗装がより効果的なケースは?
A.主に、以下のようなケースがあります。
- 断熱材を使用していない・機密性が低い建物
- 工場・倉庫のような屋根が鉄板になっている建物
- 空気層がない・勾配天井の屋根になっている建物
上記の建物は、断熱塗装を施すとより効果が実感できるといわれています。断熱塗装を始める前に、建物の状態を調べることで最適なプランで工事ができるでしょう。
Q.断熱塗装の費用相場は?
A.30坪程度の広さで、約50万~80万円が断熱塗装の費用相場です。さまざまな塗料メーカーから断熱塗料が登場しているので、効果と合わせて料金もしっかりとチェックしましょう。できるだけ費用を抑えたいからと安すぎる断熱塗料を使えば、断熱塗装の効果を得られない可能性があります。後悔しないためにも、断熱塗装に詳しい塗装業者と話し合って決めるのが安心です。
Q.断熱効果を高めるポイントは?
A.断熱塗装だけでなく、ほかの断熱工法も併用する方法があります。よくあるのが、断熱塗料と断熱材を組み合わせる方法です。断熱材の性能と合わせて効果が実感できるため、断熱塗装だけを用いる方法よりも断熱効果が高くなります。また、外気が侵入しやすい窓にも断熱効果を高めるといいでしょう。窓ガラスを二重にしたり、窓用の断熱シートを使ったりする方法があります。
Q.補助金と助成金の違いは?
A.公的機関から支給されるという意味では、どちらも同じです。けれども、受給条件で大きな違いがあります。補助金は、受給できる金額や採択件数などが事前に決まっているケースがほとんどです。また、すべての人が受け取れるわけではなく、審査を受ける必要があります。一方、助成金は、決められている塗料を使うといった条件さえクリアしていればOKです。どちらかというと、助成金のほうが受け取りやすい傾向があります。
Q.補助金を受け取る主な条件は?
A.前述したように、国や各自治体によって条件は異なります。主な条件としては、以下のような項目があるでしょう。
- 申請地域に居住している、または転居する予定がある
- リフォームする住宅の所有者または居住者である
- 過去に同様の助成を受けていない
- 税金の滞納がない
自治体の中には、年収制限などを設けているところもあります。補助金の受給条件に関しては、ホームページ等で確認してください。
まとめ
断熱塗装は、熱伝導を抑えることができる特殊な塗料を使います。主に、断熱塗料と遮熱塗料の2種類があり、それぞれ効果が異なるのでしっかりと特徴を把握しておかなければなりません。また、断熱塗装は一般的な塗料よりも高額になりがちです。建物の状態によっても断熱塗装にかかる費用が異なるため、見積書の内容を確認しておきましょう。なお、オフィスチャンプでは無料相談を受け付けています。断熱塗装でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。