外壁塗装のひび割れは放っておいては危険!? 補修の方法は?

家を建ててから時間が経つと、外壁にひび割れが出てくることは決して珍しくありません。ひび割れといっても、外壁自体にひびが生じることはごくまれで、ほとんどが外壁塗装の塗膜がひび割れてくるものです。だからといって、放っておいてよいわけではありません。
そこで、今回は塗装のひび割れの種類と対策方法を解説します。

  1. 塗装にひび割れが生じる原因とは?
  2. 塗装のひび割れの種類について
  3. 業者に塗装の塗り替えを依頼する方法
  4. 外壁塗装のひび割れに関するよくある質問

この記事を読めば、外壁にひび割れを発見してもすぐに対処方法が分かるでしょう。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.塗装にひび割れが生じる原因とは?

外壁塗装は、液状の塗料を壁に塗布します。そのため、塗料が乾く際に縮んだり膨張したりすることは決して珍しくありません。ですから、外壁塗装をしたての壁面にもひび割れが生じることがあります。このようなひび割れはいくら注意ても、完全に防ぐことはできません。また、家が建っている場所の環境や外壁塗装をした時期によっても、ひび割れが起こりやすかったり起こりにくかったりします。
このほか、経年劣化による外壁塗料の落剝(らくはく)も、ひび割れの原因です。家を建てて時間が経ってからひび割れができはじめ、経年と共に増加していくという場合は、経年劣化の可能性があります。では、原因別によるひび割れの違いはあるのでしょうか? それを、次の項でご紹介します。

2.塗装のひび割れの種類について

この項では、塗装のひび割れの種類と対処方法を解説します。どのようなひび割れがあるのでしょうか?

2-1.浅いひび割れ

幅1㎜未満、深さ4㎜以下の浅いひび割れをチェッキングといいます。チェッキングの中でも幅0.3㎜以下のものをヘアークラックといい、前項でご紹介した塗料の膨張や収縮が原因で起きるひび割れです。このようなひび割れは塗膜部分がひび割れたものがほとんどで、目だった影響はありません。しかし、チェッキングやヘアークラックがたくさんあると見た目も悪くなります。ですから、見た目を気にする場合は塗装を重ね塗りするなどして、補修することも可能です。

2-2.深いひび割れ

幅1㎜以上、深さ4㎜以上のひび割れをクラックといいます。クラックは経年劣化等で発生することが一般的です。クラックの場合は外壁の下地にまで達していることもあり、外壁劣化や雨漏りの原因にもなります。特に、クラックからサビが浮き出ている場合は、ひび割れがかなり深くまで達している証拠なので、すぐに対処が必要です。

2-3.コーキングのひび割れ

ここ20年の間に外壁の主流になったサイディングは、コーキングと呼ばれる接着剤の一種で外壁に貼りつけて使われます。このコーキングも、経年と共に劣化するものです。細かいひびが無数にできている場合は、劣化によって弾力性を失っている可能性があるので、補修が必要になります。

2-4.ひび割れのセルフチェック

外壁でひび割れを見つけたら、幅と長さと数を確認しておきましょう。幅が1㎜以下の場合は下地まで達している可能性は低いのですが、数が多い場合は注意をして経過を観察してください。遠目からでもはっきりとひびが確認できる場合や、ひびから水がしみ出している様子があるようならば、すぐに業者に修理を依頼する必要があります。
また、ひび割れと一緒に外壁の状態もチェックしましょう。壁に触ると白い粉がついたり、コケや黒カビが広範囲にわたって発生したりしている場合は、外壁塗装の寿命がきています。放っておけば、壁から雨漏りがすることもあるでしょう。

2-5.ひび割れのセルフケア

ヘアークラックの場合は、ホームセンターなどで販売されている外壁塗装用の塗料を使い、自分で修繕することができます。しかし、完全に外壁と同じ色合いの塗料を探すのはなかなか難しいでしょう。そのため、塗り重ねた部分が目立ってしまうこともあります。ですから、よく考えてセルフケアを行ってください。

3.業者に塗装の塗り替えを依頼する方法

この項では、業者に外壁塗装の塗り替えを依頼するまでの流れや、業者選びのコツを解説しましょう。ぜひ、参考にしてください。

3-1.外壁塗装の塗り替え頻度とは?

外壁塗装に使われる塗料にはいくつかの種類があり、一般的に高価なものほど耐用年数が長い傾向にあります。一般住宅に使われるウレタン系塗料やシリコン系塗料の場合は、8~15年ほどの耐用年数です。20年以上の耐用年数がある塗料もありますが、坪単価がかなり高くなります。
また、耐用年数はあくまでも目安です。住宅が建っている環境や自然災害の頻度によって短くなる場合も、長くなる場合もあります。

3-2.外壁塗装を行ってくれる業者とは?

外壁塗装を行ってくれる業者はたくさんあります。インターネットで検索すれば、すぐに最寄りの業者が見つかるでしょう。業者を選ぶ場合は、口コミ掲示板などを参考にするとよいですね。また、価格が安い業者は魅力的ですが、注意も必要になります。価格を手っ取り早く安くするには、塗料を少なくするのが一番です。そのため、必要な量の塗料を使わない業者もあります。また、外壁塗装はただ塗料を塗っておしまいではなく、外壁の清掃・修復などを行ってから始めて塗料を塗っていくのです。ほかの業者と比べて異様に費用が安い業者は、必要な工程をあえて省いている可能性もあります。ですから、安いから、という理由で業者を選ぶのは避けましょう。工事保証などアフターフォローが充実している業者がおすすめです。

3-3.外壁塗装をできるだけ安くするコツ

外壁塗装を行う際、多くの現場では足場を組みます。足場は職人がその上に乗って作業をするところで、組んだり解体したりするだけで1日かかることもあるでしょう。価格も大きな家ほど高くなり、10万~30万円が相場です。オフィスチャンプのように足場を組まずに作業をする業者に依頼すれば、足場を造る必要がなく、その分料金と日数が節約できます。

3-4.注意点

外壁塗装は、春と秋に行うのが最も適しています。夏は暑いですし、冬は5℃を下回ると外壁塗装を行えません。また、雪や雨が降ってもダメです。そのため、外壁塗装に適した時期は注文が殺到することもあります。できるだけ早く申し込みましょう。
また、今では少なくなりましたが、飛び込みで営業に来て「外壁塗装がだいぶ劣化している、このままでは家がいたむ」と契約を迫るリフォーム業者もあります。外から見ただけで劣化が分かるほど外壁塗装が剥げていれば、必ず雨漏りなどの不具合が出てくるはずです。ですから、飛び込みで営業に来た業者とは契約をしないように注意しましょう。業者はインターネット・イエローページ・ホームセンターなどで探すのが無難です。

4.外壁塗装のひび割れに関するよくある質問

Q.外壁塗装をしてもらい、しばらくしたらひびが無数に発生した場合は、どうしたらよいですか?
A.至急、外壁塗装を行った業者に連絡して調査してもらってください。原因によっては再塗装の必要もあります。

Q.足場を組まない外壁塗装は、すべての家で行うことが可能ですか?
A.立地条件や建物の形状によっては不可能なこともあります。まずは業者と相談してください。

Q.外壁塗装に深いひび割れができた場合は、どのくらいで支障がでてきますか?
A.一概には言えませんが、雨が多い季節ですと雨漏りが起こりやすくなるので、早めの対処が必要です。

Q.外壁塗装と一緒に屋根も塗り替えることはできますか?
A.もちろんです。業者に相談してください。

Q.外壁塗装のひびが下地まで及んでいた場合はどうしたらいいですか?
A.外壁塗装の際に、修理を行います。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は外壁塗装のひび割れについて解説しました。外壁塗装がひび割れること自体は珍しくありません。しかし、放置しておくと外壁の劣化に繋がります。外壁塗装の寿命が近づき、ひび割れが増えている場合は、塗り直しを検討してください。

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