
家の耐久性と美観維持の外壁塗装工事。契約前の注意点と優良業者選び
住宅の外壁は、経年劣化により塗り替えが必要です。外壁塗装工事は、家が長持ちするコツでもあります。
新築住宅から初めて外壁塗装工事をするという方もいるでしょう。段取り・塗料・業者選びなど考えることは山積しています。
1番大事なのは、信頼できる業者を選ぶこと。契約する前の対応で、任せても大丈夫かどうか判断できるはずです。
外壁塗装工事には多くの費用がかかるため、安いからと飛びついてしまうのは危険。工事を終えてから後悔しないよう、外壁塗装にかんする知識を得ておきましょう。
1.外壁塗装とは?
外壁塗装の目的をしっかり理解していますか?家を維持していくためには、定期的な外壁塗装工事が必要です。
外壁は汚れや劣化が激しいもの。放置しておくと、家の耐久性にも影響してしまいます。
外壁塗装の目的を考えてみましょう。
1-1.目的
家は、経年劣化により古くなります。外壁は雨・風・紫外線・直射日光などにさらされているため、自然に汚れの付着や色あせが起こってしまうのです。
湿気の多い環境であれば、コケやカビの被害を受けていることもあります。
多くの自然要因による劣化を放置してしまうと、家そのものの寿命を縮める恐れがあり、外壁塗装工事が必要になるのです。家の耐久性・防水性・美観維持を目的として、外壁塗装工事を行うことが理想的だとされています。
1-2.効果
家の耐久性を高め、新築時のような輝きを取り戻すことができる外壁塗装工事。塗り替えることで、さまざまな自然要因から家を保護することができます。
塗料の種類も、多様化するニーズに合わせて増えてきているのをご存じですか?汚れの付着を防ぐ防汚効果のある塗料・ヒビ割れ防止効果の高い塗料・カビの発生を防ぐ防カビ塗料・断熱効果を発揮する塗料。
住宅事情や希望に合わせて選ぶことができます。家の機能性を高める効果もありますので、塗料選びから外壁塗装工事は始まっていると考えていいでしょう。
2.契約前に確認すべき内容
外壁塗装工事には多くの費用がかかります。業者にいわれるまま契約して、満足のいく工事が行われなかったというケースも少なくありません。
特に、外壁は1番人の目に触れる場所です。美しく仕上げるためには、計画的に進めることが大切でしょう。
慎重に業者を選び、比較検討することも外壁塗装工事を成功へ導くための大切なステップです。
契約前にはどのようなことを確認しておけばいいのでしょうか?
2-1.診断と報告
優良な業者は、必ず外壁の診断と診断結果の報告をきちんと行います。契約前に屋根・外壁診断を行うのは大前提であり、第1段階として大切なステップです。診断を行わない・診断結果を伝えない業者は注意した方がいいでしょう。近年増えているリフォームを名目にして多くの費用を請求する、専門知識のない業者の恐れもあります。
外壁塗装工事では、診断資格を持ったプロが行い、写真やビデオで診断結果を報告し、現状を正確にわかりやすく提示してくれるはずです。信頼できる業者かどうかを判断する1つのポイントになるでしょう。
2-2.複数から見積もりを
外壁塗装工事の見積書を受け取っても、相場に見合っているかを判断することは素人には難しいもの。塗料の良し悪(あ)しについても知らない方が多いはずです。
複数の業社に見積書を依頼し、比較検討する時間を持つようにしましょう。
見積書を受け取ったら、書き方にも注目してください。外壁塗装工事一式と簡単に書かれているものは、使用する塗料・面積・使用量が不明確です。
工事内容を詳細に記してある見積書を受け取り、他社との比較を必ず行いましょう。ほかと比べて安すぎる場合も危険です。追加工事や後日請求を受ける危険性が高いので、記載されている内容だけで工事を終えることができるかも確認してください。
2-3.保証期間を確認
外壁塗装工事を終えた後の保証期間についても、契約前にしっかり確認しておくことが大切です。工事終了後に、塗料のはがれやサビの発生が起こることも珍しくありません。
家にとって多くのメリットがある外壁塗装工事ですが、工事後のトラブルが起きやすいのも現状です。
業者により、保証の有無は異なります。保証期間を設けている業者でも、書面で保証内容や期間などを明確にしてもらうことを忘れずに。保証書の発行も受けるようにしましょう。
どのような場合に保証対象となるのか、契約前に必ず納得できるまで相談するようにしてください。
2-4.色選び
消費者にとって1番気になるのは、費用に続いて仕上がりの色ではないでしょうか?外壁塗装工事に着手してから塗料の変更は、追加費用発生にも。
事前にサンプルやカタログを使って色を決めます。しかし、実際に塗装してみると明るく仕上がることがほとんど。ワントーン濃い色を選ぶようにしてみてください。
多くの外壁塗装工事を手がけている優良業者であれば、経験から適切なアドバイスを受けることができます。好みだけで色を選ぶこともできますが、近隣の環境との調和を考えて選ぶことも大切です。
2-5.契約書を交わす
まれに、正式な契約書を交わさず、口約束だけで外壁塗装工事を進めてしまう業者もいます。見積書の内容に基づき、双方が納得できる工事内容で合意した契約書を交わすことを忘れずに。
正式な契約書を交わすことで、改めて追加料金の有無・保証期間と対象・工事内容を確認することができます。
契約書を作成してもらえるかどうかで、優良業者かどうかを判断する材料にもなるでしょう。外壁塗装工事着手前の注意点です。
3.外壁塗装工事でありがちなトラブル
外壁塗装工事では、業者の実態を把握していなかったためにトラブルに発展することも少なくありません。また、業者にいわれるまま進めてしまい、工事後のトラブルに対応してもらえなかったという話も出てきます。
多くの費用をかけて行う外壁塗装工事で失敗しないためにも、どのようなトラブルがあるかを知っておきましょう。
3-1.業者の実態を知らなかった
見積書や契約書作成時・色選びをする場合、業者に足を運んでいない消費者が目立ちます。外壁を診断してもらうために自宅へ来てもらうことは当然ですが、業者へ直接出向くことも重要です。
業者の実態を自分の目で見て確認し、実際に外壁塗装工事した様子などもチェックしておいた方がいいでしょう。実績のある業者であれば、必ず提示できるものです。
説明だけで納得せず、依頼しても問題ないかを判断してください。会社の規模・従業員の様子・接客などが注意点です。
まれに、外壁塗装工事終了後に倒産し、保証が受けられないトラブルも起こっています。
3-2.契約を急(せ)かす
外壁塗装工事では、複数から見積書をもらって慎重に比較することが大切です。見積書を作成し、その場で契約を急(せ)かす業者は要注意。
他社と比較されて、高い費用だとわかってしまうのを避けている可能性も否定できません。契約を急ぐ業者ほど、トラブルも多く発生しています。
急(せ)かすことで、消費者が正しい判断力を失うこともあるはずです。その場で契約せず、1度持ち帰って検討する時間を作ってください。
3-3.大幅な値引き
値引き交渉はどのようなシーンにおいても見ることができますが、大幅に値引きする業者によるトラブルも頻発しています。
演出するように、消費者の前で会社に連絡し、値引き交渉を行う詐欺まがいの行為も。
中には悪質な業者による工事もあり、品質の悪い塗料を使ってはがれやヒビ割れが発生することもあります。
4.まとめ
外壁塗装工事についてご紹介しました。
- 外壁塗装とは?
- 契約前に確認すべき内容
- 外壁塗装工事でありがちなトラブル
家の耐久性と機能性を高め、美しい外観を取り戻す目的で行う外壁塗装工事。家が長持ちするポイントだといわれています。
外壁塗装工事について深い知識を持っている方は少ないもの。契約前にプロによる屋根や外壁の診断を受け、複数社の見積書を比較することが大切です。信頼できる業者選びは、実際に自分で足を運んで業社について確認することから始まります。納得できるまで相談し、正式な契約書を交わすこと。外壁塗装工事終了後に受けられる保証についても、忘れずに話し合いましょう。