ガイナ塗料の特徴を知りたい! 〜メリットとデメリットを比較しよう〜

最近は、省エネ住宅への注目が高まっているため、家や建物の外壁塗装に高機能の「ガイナ塗料」を用いることが多くなりました。外装塗装にガイナ塗料を使ってみたいけど、どんな特徴があるの?…という方に向け必要な情報をご紹介します。

  1. ガイナ塗料の特徴
  2. ガイナ塗料のメリット
  3. ガイナ塗料のデメリット
  4. まとめ

1.ガイナ塗料の特徴

家や建物の外壁塗料を何にしたらいいのかな…と、インターネットなどで調べると、必ず「ガイナ塗料」という言葉が登場します。

最近、よく耳にするようになったガイナ塗料とは、どのような種類の塗料なのでしょうか?

一般的に、家や建物を守るためには丈夫な外壁塗料で塗装をします。

塗装の一番の役目は、風雨や泥などの汚れから外壁を守ることです。

さらに、塗料の種類によっては「外の熱を室内に伝えない」「室内の熱を外に逃がさない」などの働きがあり快適な居住空間を作る役目を果たします。

そのためには、機能性の高い塗料を選ぶことが大切でしょう。

そこで、注目を集めているのが「断熱」や「遮熱(しゃねつ)」の効果を持つガイナ塗料なのです。

1-1.断熱・遮熱効果があるガイナ塗料

ガイナ塗料とは、断熱効果と遮熱効果の両方を合わせ持つ外壁塗料のことです。

断熱と遮熱は混同されやすいのですが、内容が異なります。

  • 断熱…断熱は読んで字のごとく、熱を「断つ」の意味です。住宅や建物の外壁に断熱効果のある塗料を塗り、太陽光の熱伝導をセーブして室内温度の上昇を抑えます。さらに、断熱塗料は、冬に暖房やストーブなどで暖まった室内の空気を外に逃がさない働きもあるのです。つまり、快適な室内温度を保つだけではなく、エアコンなどの使用時間も短縮できるので節電にもなります。
  • 遮熱…遮熱は熱を「遮る(さえぎる)」の意味です。太陽光を反射することで熱を遮り(さえぎり)、熱を室内に伝えず温度の上昇を防ぐのです。ただし、断熱とは異なり、室内の暖かい空気を外に逃がさない働きはありません。そのために、実力を発揮できるのは夏場だけになるのです。

1-2.ガイナ塗料の特徴とは

現在、断熱や遮熱効果のある塗料はいくつかあります。

そのなかで、ガイナ塗料は両方の特徴を持ち、日本ではシェア1位を誇るほどのメジャーな塗料として知られているのです。

一般住宅やマンション・工場・物流センター・空港のウィングシャトル・パッセンジャーボーディングブリッジ(旅客期の搭乗橋)など、さまざまな場所で用いられています。

ガイナ塗料は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のロケット開発で培われた(つちかわれた)最先端の断熱技術を使用して作られました。

そして、ガイナ塗料は、特殊なセラミックを混合しています。

特殊セラミックは、周辺温度に適応する性質を持ち「熱の均衡(きんこう)化」をもたらすのです。

そのために、熱の移動をセーブする効果があります。

2.ガイナ塗料のメリット

ガイナ塗料を家や建物に使用すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

ガイナ塗料は、従来の外壁塗装用塗料よりも格段に機能がアップしています。

代表例をご紹介しましょう。

2-1.断熱・保温効果(寒さ対策)

ヒーターなどで部屋の空気を温めても、壁や天井の温度が低いと熱は逃げてしまいます。

ガイナ塗料を塗った壁や天井は、塗膜(とまく)表面で冷たい外気と室内の暖まった空気を均衡化するのです。

そのために、冬場は室内の熱が外に逃げにくくなります。

2-2.断熱・遮熱効果(暑さ対策)

ガイナ塗料に含まれているセラミックは、太陽光の赤外線を90%反射します。

反射することで、塗膜表面での熱発生を抑えるのです。

また、エアコンで室内温度を下げても、壁や天井の温度が高いと熱は室内に侵入します。

ガイナ塗料を塗った壁や天井は、塗膜表面で冷えた空気と外の熱を均衡化するのです。

そのために、室内の空気が外に逃げにくくなります。

2-3.遮音(しゃおん)・防音

ガイナ塗料に含まれているセラミックは、空気を含んだ多層構造になっています。

そのために、音を反射して吸収するのです。

もし、塗装内部に音が侵入しても振動を軽くして音を抑えることができます。

2-4.汚れを防ぐ効果

ガイナ塗料には、特殊セラミックとアクリルシリコン樹脂が配合されています。

この二つには帯電防止作用があり、「親水性塗膜(しんすいせいとまく)」を作るので外壁の汚れを防止する効果があるのです。

2-5.防臭対策

通常、部屋のなかで浮遊しているホコリ・チリ・花粉・タバコや料理の煙などは室内の天井や壁に付着してしまいます。

けれども、ガイナ塗料は「帯電性(たいでんせい/電荷を帯びること)0.0」という性格があるために汚れが付着しにくいのです。

また、ガイナ塗料のセラミックは、マイナスイオンを発生する働きもあります。

マイナスイオン化した空気中の水分が、空中に浮遊する汚れを結合して下に落とす効果もあるので空気を清浄にするのです。

実際に、マンションのゴミ置き場の内壁をガイナで塗装したところ、生ゴミの臭いが減少したという例もあります。

2-6.防露効果

冬、室内の暖かい空気が、窓ガラスや壁面を通過するときに発生するのが「結露(結露)」です。

空気中の熱は、温度が高い場所から低い場所へと移動する性質があります。

ガイナ塗料は、周辺の温度変化に適応し室温と外気の温度差を均衡化するのです。

そのために、結露が発生しづらくなるとともに、窓枠にカビが発生するのも防げます。

2-7.耐久効果

家や建物は、人間同様に紫外線によって「老化」します。

ガイナ塗料は、紫外線に最も強いセラミックを使用しているので紫外線をブロックする働きがあるのです。

また、ガイナ塗料は断熱・遮熱効果の両方を持ち合わせているために、温度変化による建物の膨張や収縮を極力抑えることになります。

そのために、ほかの塗料と比較すると老化によるダメージを極力防げるのです。

2-8.高い安全性

ガイナ塗料は水性なので、有機溶剤など健康を害する恐れのある危険物を使用していません。

また、「内装用ガイナ」は、室内空気環境の安全性を示す「フォースター(四つ星)」を取得しているので安心です。

外装に使う「外装用ガイナ」は、毒性が問題になっているアルデヒド類や揮発(きはつ)性有機化合物などは含まず「フォースター」と同様の安全さを持っています。

2-9.不燃性

ガイナ塗料は、国土交通省大臣から最上位ランクの「不燃材料」認定を受けています。

3.ガイナ塗料のデメリット

高機能で使用するメリットが多いガイナ塗料ですが、それなりにデメリットもあります。

どのようなことがデメリットなのでしょうか。

3-1.「つや消し」しかない

ガイナ塗料の特徴は、塗装した後に水分が乾いていく段階で毛細管現象が働き、配合されているセラミックが表面に出てくることです。

そのために、ツヤツヤのなめらかな仕上げはできません。

仕上がりは「つや消し」の状態になります。

光沢やツヤを求める場合には向いていないでしょう。

3-2.時間がかかる

ガイナ塗料は、一般的に白色でほぼ1週間、着色なら10日は納期がかかります。

さらに、色や工程などの打ち合わせも必要なので時間がかかるでしょう。

3-3.値段が高い

ガイナ塗料は、機能に富んでいるぶんだけ値段も高くなります。

早くて安いリペア工事で済ませたいという人には不向きでしょう。

しかしながら、ガイナ塗料は、オールシーズンを快適で安全な居住空間で過ごしたいと思っている人にとっては「高いけど価値がある」と納得できます。

費用のほうは、塗装面積や塗装会社によっても異なるので一概にはいえません。

一般的には、普通の塗料なら屋根塗装が50万円のところ、ガイナ塗料を使用した場合、倍の100万円はかかるといわれています。

もし、迷ったら、まずは無料で問い合わせや見積もりに応じている外装リフォーム会社に、相談してみましょう。

4.まとめ

いかがでしたか?

外装塗装や屋根塗装を計画されていて、ガイナ塗料ってよさそうだけど使ってみようかな…と迷っている人に向け必要な情報をまとめてみました。

  1. ガイナ塗料の特徴
  2. ガイナ塗料のメリット
  3. ガイナ塗料のデメリット

ガイナ塗料はメリットがたくさんあるのですが、費用と時間がかかるなどのデメリットもあります。

しかしながら、外装塗装や屋根塗装は家や建物を守り、快適な居住空間を手に入れるためには必要なのです。

安さや早さだけを基準にすると、後悔することもあるでしょう。

ご紹介した情報などをもとに、よく考えて選んでくださいね。

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