外壁塗装はクーリングオフ可能? 必要なもの・手続き方法・注意点は?

「外壁塗装を予定しているが、万が一のときのためにクーリングオフ制度を知りたい」とお考えでしょうか? 外壁塗装は数十万円以上のお金がかかることからも、クーリングオフが適用されるかどうか事前に知っておきたいですよね。それに、適用されるにしても、どんな条件や注意点があるのかも気になることでしょう。

そこで今回は、外壁塗装のクーリングオフについて詳しく解説します。

  1. クーリングオフとは?
  2. 外壁塗装にクーリングオフは適用される?
  3. クーリングオフが利用できないケースは?
  4. クーリングオフに必要なものと流れ
  5. 外壁塗装におけるクーリングオフの事例集
  6. 外壁塗装業者とトラブルになった場合の相談先は?
  7. 外壁塗装のクーリングオフに関するよくある質問

この記事を読むことで、外壁塗装をクーリングオフするために必要なことがよく分かります。外壁塗装の予定がある人は、記事を読んでみてください。

1.クーリングオフとは?

最初に、クーリングオフとはどんな制度なのか見ていきましょう。

1-1.契約後8日以内は契約解除できる制度

クーリングオフ制度とは、契約後8日以内であれば契約解除できる制度です。一般的には、商品やサービスの契約は売り手・買い手の双方が納得した上で結ばれます。しかし、強引に買わされた・契約内容に関する重要事項の説明を受けなかったなどの場合は、クーリングオフ制度に基づいて手続きすれば、契約を撤回可能です。

1-2.クーリングオフが対象外の契約もある

契約後8日以内であっても、以下のようなものは原則的にクーリングオフの対象外です。契約解除できるかどうかは、業者と個別に契約した内容によります。

  • 現金支払いで3,000円未満の取り引き
  • 通信販売
  • 実店舗での購入
  • 自動車販売および自動車リース
  • 使用済みの化粧品および健康食品など
  • 葬祭関連のサービス
  • 一部の訪問販売購入品(自動車・大型家電・家具など)

なお、クーリングオフ対象外の契約については名古屋市消費生活センター情報ナビ クーリングオフの適用除外取り引きページを参考にしてください。

2.外壁塗装にクーリングオフは適用される?

外壁塗装でも以下の条件を満たす場合は、クーリングオフが適用されます。

2-1.訪問販売により契約した

外壁塗装契約を、訪問販売で行った場合は、クーリングオフの対象になります。訪問販売は、最初から自分の意思で契約したとみなされず、業者により強引に契約したと考えられるからです。

2-2.契約日から8日以内

契約日から8日以内であれば、クーリングオフできます。契約日とは、契約書面を取り交わした日のことです。契約日を含んで8日以内となるので注意しましょう。外壁塗装の契約では、契約日が大きな意味を持ちます。契約書を受け取ったら、記載ミスがないか必ず確認してください。

2-3.契約後8日を過ぎても可能な場合もある

以下のような条件に当てはまる場合は、契約後8日を過ぎてもクーリングオフが適用できることがあります。

  • 契約書に不備・虚偽の記載があった
  • 連鎖販売取り引きなどのマルチ商法の場合
  • クーリングオフの申し込みで妨害があった

3.クーリングオフが利用できないケースは?

外壁塗装契約でクーリングオフができないケースを見ていきましょう。

3-1.正規契約後8日を過ぎた

正規契約後、8日を過ぎてしまった場合は、クーリングオフの対象外です。88日間あれば、契約内容が妥当かじっくり考える時間が十分にあると判断できます。8日を過ぎた後は、業者側に落ち度がないにもかかわらず、契約者都合で一方的に契約解除することはできません。

3-2.契約者自身で店舗に行って契約した

契約者自身で業者の店舗に出向いた場合は、クーリングオフ対象外になります。自分の意思により、十分に考えてから契約したと見られるためです。また、業者を自ら呼んだ場合も、対象外になります。業者を呼び寄せた時点で、契約者の自由意思で契約したことになるからです。

3-3.法人同士の契約

依頼者も法人の場合は、クーリングオフが適用されません。クーリングオフ制度は、個人の消費者保護を目的にしているためです。法人同士の契約は、相応の期間と検討の結果決定できることからも、適用除外になります。

4.クーリングオフに必要なものと流れ

実際に外壁塗装契約をクーリングオフするために必要なものを解説します。

4-1.契約書の控えなどを用意する

クーリングオフを希望するときは、以下のようなものを用意してください。

  • 契約書の控え
  • 契約した会社の資料
  • ハガキ・封筒・FAX用紙など
  • 印鑑

4-2.クーリングオフ用の書面を作成する

クーリングオフを希望するときは、以下の内容の書面を作成しましょう。書面は、ハガキ・封書・FAXのいずれの形式でも構いません。ただし、確実に送ったという証拠を残すためにはハガキ・封書などを利用して、郵便局の窓口から提出するほうが確実です。印鑑も押しておきましょう。

  • 契約書を書面受領日
  • 業者の会社名
  • 業者の契約担当者名
  • 契約した商品名もしくはサービス名
  • 契約金額
  • 契約の解除をしたいという内容の文面
  • 契約解除を申し出た日
  • 自分の住所・氏名

4-3.書面を提出し業者からの連絡を待つ

クーリングオフの書面を送付し、業者からの連絡を待ちましょう。クーリングオフの書面を送る場合は、文面と表書きを控えとしてコピーしておくことを忘れないでください。郵便局から送付するときは送付記録が残ることから、以下のような方法がおすすめです。

  • 特定記録郵便
  • 簡易書留
  • 書留
  • 内容証明

特に、内容証明は文面のコピーが郵便局に保管される点でもおすすめです。後日に再度もめそうになったときにも役に立つでしょう。

4-4.業者から連絡があったら手続きをする

業者からクーリングオフの申し出を受け取った旨の連絡があったら、契約解除の手続きをしてください。契約解除にも、書面でのやり取りを残しておきましょう。なお、対面で契約解除を進める必要はありません。業者に対面する必要があると言われても無視してください。なお、業者が手続きをなかなか進めないときは、第三者機関などに相談しましょう。

5.外壁塗装におけるクーリングオフの事例集

外壁塗装でよくあるクーリングオフの事例を3つご紹介します。

5-1.高齢で耳が遠いことを狙われたAさん

突然訪問してきた外壁塗装業者に、高額な契約を強要されたAさん。高齢で耳が聞こえにくいことから、業者の話をよく理解できませんでした。何とかして早く帰ってほしいと考え、契約書に押印してしまったのです。しかし、同居中の長男が契約内容を確認し、不当契約に当たると判断し、クーリングオフを申し出てことなきを得ました。

5-2.無料診断だけのつもりが高額契約になったBさん

外壁塗装のやり直しを検討していたBさん。タイミングよく家にやってきた業者に「外壁診断を無料でやっている」と言われたので、無料ならと依頼しました。すると、数分チェックした後ですぐに塗装し直す必要があると言われ、不安になったのでそのまま依頼することにしたのです。しかし、契約書を見ると驚くほど高額でした。不審に思ったので、ネットで調べたところ悪質業者と判明したため、急いでクーリングオフを手続きしました。

5-3.脅されて契約してしまったCさん

専業主婦のCさんは、昼間に訪問してきた営業マンが人あたりもよく丁寧な口調だったので、話を聞くだけならと家に上げてしまいました。しかし、家に上げた途端に営業マンの態度が変わり、契約するまで帰らないと言われたのです。さらに強い口調で脅されため、怖くなって契約してしまいました。Cさんは悩んだ挙げ句、家族や第三者機関に相談してクーリングオフを申し出たのです。

6.外壁塗装業者とトラブルになった場合の相談先は?

外壁塗装業者とトラブルになった場合の主な相談先について詳しく解説します。

6-1.住まいるダイヤル

住まいるダイヤルは、公益財団法人住宅リフォーム・紛争解決センターが運営するサービスです。は、外壁塗装業者とのトラブルに関する相談を受けて問題解決に動いてもらえます。外壁塗装を含む住宅リフォームの専門知識が豊富・相談実績も多いので、心強いことでしょう。電話電子レンジ各地の弁護士会にて、面談による専門家相談を受けることもできます。

6-2.国民生活センター

国民生活センターでは、クーリングオフに関する相談に無料で乗ってもらうことが可能です。クーリングオフしたいのに業者が応じてくれないなどの場合は、業者に指導してもらえます。ただし、法人同士のトラブルは対象外となるので注意してください。

6-3.法律事務所

すでにクーリングオフ期間を過ぎてしまった・被害金額が大きいなどのときは、法律事務所に相談するのもいい方法です。法律の専門知識に基づいて、適切なアドバイスをもらえることでしょう。また、クーリングオフ制度が適用できない場合でも解決の糸口を見つけてもらえる可能性があります。なるべく、住宅リフォーム関連に強いところを選ぶのがコツです。ただし、具体的な内容になると1時間数千円程度の相談料が必要になるでしょう。

7.外壁塗装のクーリングオフに関するよくある質問

最後に、外壁塗装のクーリングオフに関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.クーリングオフ期間には土日祝日も含まれる?
A.はい。土日祝日にかかわらず契約日を含め8日以内になります。

Q.契約書をなくしてもクーリングオフできる?
A.契約を交わした証拠がないのでは難しいでしょう。契約日や契約内容を証明できないからです。

Q.外壁塗装の仕上がりが不満なときにもクーリングオフできる?
A.できません。工事品質に対する不満は、クーリングオフの理由にはならないからです。業者に連絡して、保証やアフターサービスで対応してもらいましょう。

Q.契約書にクーリングオフの記載がない場合は?
A.業者側の落ち度となり、クーリングオフ期間や詳細をキチンと記載した契約書を再度し、取り交わす必要があります。ただし、すでに工事が完了していて特に不満がないなど、クーリングオフを申し出る必要がない場合は、そのままにすることも可能です。

Q.外壁塗装はどんな業者に依頼するといい?
A.以下のポイントを満たす業者に依頼しましょう。

  • 外壁塗装で豊富な実績がある
  • 高品質な工事で定評がある
  • 見積もりは無料
  • リーズナブルかつ明確な料金システム
  • 顧客の立場になって親身に相談に乗ってくれる
  • 保証やアフターサービスが手厚い

なお、当オフィスチャンプでも、外壁塗装を数多くお受けしてご好評をいただいています。まずは、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

今回は、外壁塗装のクーリングオフについて詳しく解説しました。外壁塗装で不本意なし契約をしてしまった後でも、一定の条件を満たせばクーリングオフ制度によって契約を解除することができます。悪質業者とうっかり契約し手も泣き寝入りせず、クーリングオフ制度を利用して解除しましょう。自分一人では心細いのなら、第三者機関や法律事務所に相談してアドバイスしてもらうことをおすすめします。なお、外壁塗装は信頼できる業者に依頼するのが基本です。信頼できる業者なら、無理に契約しようとせず、顧客の立場になって考えてもらえるので安心でしょう。

工事費の大半を占めていた足場代をカット!工事費の大半を占めていた足場代をカット!