外壁を植物でいっぱいにしたい! 壁面緑化のメリットと注意点

「壁面緑化」という言葉をご存じでしょうか?
外壁をツタが覆っている住宅を見たことがあると思います。
近年、周囲からの目にとまりやすい壁面緑化に注目が高まってきているのです。

そんな人たちのために、壁面緑化のメリットとデメリット、適した植物、注意点についてまとめてみたいと思います。

目次

  1. 壁面緑化のメリットとデメリット
  2. 壁面緑化に適した植物
  3. 壁面緑化を行う場合の注意点
  4. まとめ

1.壁面緑化のメリットとデメリット

「壁面緑化に興味がある」という人は、まずそのメリットとデメリットについて知るべきでしょう。

1-1.壁面緑化のメリット

壁面緑化には手間やコストがかかりますが、メリットもたくさんあります。
まず、直射日光の影響を防ぐことができるという点。
壁面緑化は外壁に面した部分にネットやワイヤーを設置し、そこに植物をはわすことで緑化を行っています。
そのため、直射日光が建物に当たらなくなるのです。
外壁面の温度上昇を抑えるだけでなく、紫外線による建物の劣化を防ぐことにもつながるでしょう。
建物の空調費を削減することもできます。
また、植物から水蒸気が発生するため、気温を下げて夏の暑さをやわらげてくれる効果もあるでしょう。
乾燥しがちな冬も、緑から蒸発する湿気が潤いを与えてくれます。
さらに、壁面緑化には温度変化を緩和する効果があり、ヒートアイランド現象対策として補助金が出る地域もあるのです。

1-2.壁面緑化のデメリット

前述したとおり、壁面緑化にはコストがかかります。
緑化にともなって建物の重量が増加する可能性もあり、構造強度を上げなければならない場合もあるでしょう。
改装や耐震性のことを考慮することで、建物コストが高くなります。
また、ネットやワイヤーを設置する際に初期費用がかかるでしょう。
さらに、植物の世話が必要になります。
水やりや枯れた部分の入れ替えなど、予想以上に手間とコストがかかる場合もあるでしょう。
害虫駆除が必要になる可能性についても考えておく必要があります。
街の景観を維持するためにも、壁面緑化にはメンテナンスが必要不可欠なのです。

2.壁面緑化に適した植物

では、壁面緑化にはどのような植物が適しているのでしょうか。
おすすめの植物をご紹介しますので、選ぶ基準としてぜひ参考にしてみてください。

2-1.ゴーヤ

暑さや害虫に強いため、育てやすいのが特徴です。
ゴーヤは野菜なので、収穫すれば食材としても使用することができます。
適度に葉が茂るため、部屋の中が暗くなりすぎないのがメリットでしょう。
日よけとしては最適な植物です。
ただし、連作すると病気になりやすいため注意が必要でしょう。

2-2.アサガオ

アサガオには、日本アサガオと西洋アサガオがあります。
壁面緑化におすすめなのは西洋アサガオ。
葉が程よく茂り、日よけに適しています。
暖かい地域であれば越冬も可能でしょう。
ただし、定期的にツルを整理しないと過剰に繁殖して部屋が暗くなってしまいます。
非常に丈夫で雑草化する可能性もあるため、隣家や空き地などに伸びていかないよう注意しましょう。

2-3.ヘチマ

大きく育ちやすいのが特徴です。
果実や実も大きく、若い実は食用として使用することも可能でしょう。
一般の住宅で壁面緑化として使用する場合は、あまり大きくならない種類のものを選ぶべきです。

2-4.野菜類

きゅうりやミニトマト、インゲン、ササゲ、メロン、さつまいも、長いもなどの野菜類も壁面緑化におすすめです。
収穫する楽しみもあるでしょう。
ただし、病害虫に強い野菜を選ぶことが大切です。

3.壁面緑化を行う場合の注意点

最後に、壁面緑化を行う場合に知っておくべき注意点をご紹介します。

3-1.手入れをしっかりと

壁面緑化に憧れる人は多いでしょう。
しかし、無造作に壁面緑化を行ってしまうと見た目が悪くなる可能性があります。
植物がどんどん成長してしまい、虫などが大量に発生する例も少なくないのです。
街で見かける壁面緑化の建物は、しっかりと手入れを行っているものがほとんど。
素晴らしい効果を得るためにも、こまめなメンテナンスを忘れないようにしましょう。
防虫対策も必要不可欠です。
植物によって防虫対策も変わってくるため、あらかじめ確認しておくようにしてください。

3-2.周りに迷惑をかけない

壁面緑化は、場合によっては近隣に迷惑をかけてしまうこともあります。
あまりにも管理がひどい場合は、周辺の方々から苦情がくる可能性もあるでしょう。
せっかくメリットの多い壁面緑化を行うのですから、責任を持って管理してください。

3-3.メンテナンスのポイント

壁面緑化では、植物の成長に合わせたメンテナンスが必要になります。
特に、施工直後は植物の生育環境も変わり、根付きも不安定です。
日頃のお手入れをしっかり行い、美しさを維持しましょう。
水やりは植物の種類や季節、設置条件によって適切な量を与える必要があります。
水やりと同様に植物の生育を大きく左右するのが肥料です。
どの肥料が適しているのかを調べ、忘れないように与えるようにしてください。
また、植物の形を美しく維持するために、年に2回は剪定(せんてい)が必要になります。
春と秋に行うのがおすすめでしょう。
病害虫対策としては、春から秋にかけて数回の薬剤散布を行ってください。
そして、枯れ葉の除去とともに、排水溝周りの落ち葉の掃除も忘れないようにしましょう。
排水溝が詰まると大きなトラブルに発展する可能性があります。
いつまでも美しい壁面緑化を維持するために、メンテナンスやアフターケアを専門の業者に依頼する方法もおすすめですよ。

4.まとめ

壁面緑化のメリットについてご紹介しました。

  • 壁面緑化のメリットとデメリット
  • 壁面緑化に適した植物
  • 壁面緑化を行う場合の注意点

「壁面緑化に興味がある」「メリットとデメリットを知りたい」という人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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